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東京大学大学院理学系研究科附属
天文学教育研究センター

ニュース

2022年

2022年11月28日 プレスリリース
分子ガス観測で明らかになった高速電波バースト出現環境
東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センターの廿日出文洋助教、新納悠特任助教らの研究チームは、未だ謎の多い天体現象である「高速電波バースト」の起源に迫るため、出現した銀河(母銀河)における分子ガスの観測を行いました。その結果、高速電波バーストは、一般的な星形成銀河やガンマ線バーストの母銀河、重力崩壊型超新星の母銀河とは異なる銀河環境で出現することを明らかにしました。
2022年10月29日 イベント
三鷹・星と宇宙の日 2022
2021年10月29日(土)、東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センターは国立天文台、アストロバイオロジーセンター、総研大天文科学専攻と共催で 「三鷹・星と宇宙の日2022」を開催しました。今年は現地開催(事前申込・定員制)とオンラインイベントの両方を実施するハイブリッドの形態で開催しました。当センターの現地開催では、ポスター・動画・インタラクティブツール・ジオラマによる研究成果・施設の紹介や観測装置の実物展示(実験状況により中止の可能性あり)・大学院生によるミニ講演会(※整理券による抽選)を実施しました。東京大学理学系研究科・理学部 YouTube チャンネル では、酒向重行 准教授によるメイン講演と大学院生によるミニ講演のライブ配信も行いました。一部のコンテンツは引き続き視聴できますので是非ご覧ください。詳しくは以下の特設サイトをご覧ください。
「三鷹・星と宇宙の日2022」天文学教育研究センター特設サイト
2022年9月16日 プレスリリース
赤外線放射の「鼓動」で探る銀河中心ブラックホールを隠すダストの分布
東京大学大学院理学系研究科の水越翔一郎大学院生らの研究グループは、活動銀河核の赤外線放射強度の時間変動現象の解析から、銀河中心ブラックホールを取り巻くダスト層による活動銀河核中心部からの光の減衰量(ダスト減光量)を測定する新しい手法を開発しました。463個の活動銀河核に本手法を適用した結果、可視光では中心放射が約1杼分の1に暗くなるほどダストトーラスに深く隠された活動銀河核の存在を明らかにしました。また、先行研究で示唆された、ダスト減光量とブラックホールから我々までの間にあるガス量との関係を、より多くの天体を用いて示しました。
2022年8月9日 プレスリリース
広視野動画撮影でとらえた赤色矮星たちの短時間閃光現象
上海交通大学李政道研究所逢澤正嵩博士研究員を中心とする研究グループは、東京大学木曽シュミット望遠鏡に搭載された広視野動画カメラトモエゴゼンを用いて、約5700個の赤色矮星に対し秒刻みの高速観測を実施し、数10秒の短時間に増光するフレアを22件検出しました。また、短時間に増光する強力なフレアが活動的な赤色矮星において平均で1日に1回程度発生することを示しました。
2022年7月13日 プレスリリース
即時動画観測がとらえた地球接近小惑星の高速自転
東京大学大学院理学系研究科博士課程学生の紅山仁(天文学専攻)を中心とする研究グループは、東京大学木曽シュミット望遠鏡に搭載された広視野動画カメラトモエゴゼンを用いて、直径100 m以下の微小小惑星60天体に対して動画観測を行い、そのうち32天体の自転周期の推定に成功しました。 この観測により微小小惑星の自転周期に上限(約10秒)が存在することを発見するとともに、その上限の存在を説明する力学モデルを提唱しました。
2022年5月31日 ニュース
気象衛星ひまわり8号が捉えたベテルギウスの大減光
東京大学大学院理学系研究科博士課程学生の谷口大輔、宇野慎介(天文学専攻)らの研究チームは、気象衛星ひまわり8号による地球観測画像の周囲に写り込んだ宇宙空間画像を用いて、オリオン座の一等星であるベテルギウスの4.5年間に渡る可視光から中間赤外線の光度曲線を得ることに成功しました。この光度曲線を解析した結果、2020年初頭に発生したベテルギウスの大減光の原因が、表面温度の低下と、星の側で発生した塵の雲による掩蔽の両者であった可能性が高いことが明らかになりました。
この研究成果は、Daisuke Taniguchi et al. “The Great Dimming of Betelgeuse seen by the Himawari-8 meteorological satellite”として、英国の天文学専門誌『ネイチャー・アストロノミー』に2022年5月30日付で掲載されました。
2022年5月18日 プレスリリース
矮新星 SS Cygの可視光とX線の明るさの時間変動に高い相関を検出
東京大学大学院理学系研究科修士課程学生の西野耀平(天文学専攻)、東京大学、理化学研究所などの研究者からなる研究チームは、東京大学木曽観測所 105cmシュミット望遠鏡に搭載されたトモエゴゼンと国際宇宙ステーションに搭載されたX線望遠鏡 NICER を用いて矮新星 SS Cyg に対し同時高速観測を実施し、 可視光とX線の明るさの時間変動に高い相関を検出することに成功しました。また、可視光の変動に0.3秒から3.1秒の遅れが存在することも明らかにしました。
2022年4月7日 ニュース
理学部ウェブマガジン「リガクル」に宮田 隆志教授の記事が掲載されました
東京大学大学院理学系研究科・理学部の魅力を伝えるウェブマガジン「リガクル」に、東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター宮田 隆志教授の記事「宇宙からやって来た光は一粒たりとも逃したくないから」が掲載されました。ぜひご覧ください。
2022年3月1日 ニュース
令和3年度コニカミノルタ画像科学奨励賞の連携賞を受賞
東京大学大学院理学系研究科博士課程学生の谷口大輔、宇野慎介(天文学専攻)、山崎一哉(地球惑星科学専攻)らの研究グループは、公益財団法人コニカミノルタ科学技術振興財団が公募した令和3年度コニカミノルタ画像科学奨励賞の連携賞(受賞テーマ「「気象衛星を活用した時間領域恒星天文学」の創出」)に選ばれました。