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東京大学大学院理学系研究科附属
天文学教育研究センター

  • 天文学教育研究センター 教育研究棟

  • 東京大学アタカマ観測所 山麓研究棟

  • 東京大学アタカマ天文台(TAO)から望む南天の星空

  • 東京大学木曽観測所 105cmシュミット望遠鏡ドーム

  • 東京大学アタカマ天文台 (TAO)から望むアンデス山脈

最新ニュース

2025年5月22日 プレスリリース
嵐を呼ぶ太古の巨大棒渦巻銀河
名古屋大学で研究を進める国立天文台のファン特任研究員を中心とする研究グループはアルマ望遠鏡を用いて棒渦巻(ぼううずまき)構造を持つモンスター銀河について、その棒状構造のガスの分布と運動を詳細に捉えました。その結果、初期の宇宙に存在したこの銀河は、現在の宇宙に存在する棒渦巻銀河とはたいへん似通った姿でありながらも、その棒状構造の中ではガスが激しく吹き荒れ、猛烈な星形成を起こしていることが明らかになりました。銀河の成長と進化の歴史に新たな知見を加える重要な研究成果です。
2025年5月13日 ニュース
日・チリ首脳会談にて宇宙・天文学分野の協力について言及
2025年5月11日、石破茂内閣総理大臣は、大阪・関西万博の賓客として訪日中のガブリエル・ボリッチ・フォント・チリ共和国大統領と約70分間の首脳会談を行いました。両首脳は、日本文学への関心を通じて文化的な親近感を共有しました。とくに、宇宙・天文学分野での協力として、東京大学アタカマ天文台望遠鏡サイトの完成記念式典に触れ、さらなる協力を表明しました。東京アタカマ天文台(TAO)のページはこちら

写真:
外務省ホームページより引用
2025年3月24日 ニュース
酒向重行准教授が「吉田庄一郎記念・ニコン天文学業績賞」を受賞
天文学教育研究センターの酒向重行准教授が、令和6年度の吉田庄一郎記念・ニコン天文学業績賞を受賞されました。本賞は新たな天体観測手法の研究・開発で顕著な業績を挙げた研究者を対象に天文学振興財団から年に1回授与されるもので、天文学の装置開発者にとって栄誉ある賞です。酒向重行准教授は、木曽の英雄である巴御前にちなんで「Tomo-e Gozen」と名付けられた時間軸観測システムの開発に尽力されました。これにより、木曽観測所では現在も毎晩平均8テラバイトにもなる膨大なビッグデータが取得され、日本における時間軸天文学の広がりに大きく貢献しています。
2025年2月12日 ニュース
木曽の美しい夜空でビッグデータサイエンス
2024年12月8日(日)に長野県木曽郡木曽文化公園文化ホールにて、「天文学教育研究センター木曽観測所50周年記念式典」が開催されました。木曽観測所は50年前の1974年に開所され、それ以来多くの天文学業績を挙げるとともに、多数の天文学者を輩出してきた由緒ある天文台です。現在でも東大唯一の国内天文台として、研究、教育、そして最近では社会還元・地域連携にも力を入れ、その使命は50年たって色褪せるどころかますます重要になってきています。
2025年1月16日 ニュース
極めて明るいクェーサーに周期的な明るさの変動を発⾒
東京⼤学⼤学院理学系研究科附属天⽂学教育研究センターの堀内 貴史特任研究員を中⼼とした研究グループは、CRTS、Pan-STARRS(パンスターズ)、ZTF などのアーカイブデータやむりかぶし望遠鏡(国⽴天⽂台⽯垣島天⽂台)、MITSuME 明野50cm望遠鏡(東京科学⼤学)、MITSuME 岡⼭50cm望遠鏡(京都⼤学)、SaCRA 望遠鏡(埼⽟⼤学)を⽤いて、クェーサーWISE J090924.01+000211.1 が周期的な光度変動(約700⽇周期)を⽰す珍しい現象を発⾒しました。またこのクェーサーは⾚外線で極めて明るい銀河に内包されている珍しい天体であり、本研究の結果は銀河とブラックホールの共進化の過程に⽰唆を与えるかもしれません。
2025年1月7日 ニュース
天文学専攻の紅山仁博士が第41回井上研究奨励賞を受賞
天文学専攻学術振興会特別研究員の紅山仁氏が、第41回井上研究奨励賞を受賞しました。 紅山氏は東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター木曽観測所が運用する 口径1.05 mシュミット望遠鏡を用いて、地球近傍を通過する小惑星の発見を目的とした 可視光による広域サーベイに取り組みました。また同氏は地球接近小惑星の自転速度の分布 に上限が存在することを世界で初めて明らかにしました。その他にも研究代表として共同研究者を束ね 多くの科学成果を創出したことなどが評価され、今回の受賞に至りました。
2024年10月19日 イベント
三鷹・星と宇宙の日 2024
2024年10月19日(土)、東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センターは国立天文台、 アストロバイオロジーセンター、総研大天文科学コースと共催で 「三鷹・星と宇宙の日2024」 を現地開催(事前申込不要)しました。当センターでは、講演会、東京大学アタカマ天文台(TAO)、 木曽観測所、電波天文学グループ、大学院生企画の計5本の企画展示を行いました。 ポスター・動画・インタラクティブツール・ジオラマ等の展示、観測装置の実演解説、 クイズラリー等を通して研究成果や施設紹介を行いました。詳しくは 国立天文台の「三鷹・星と宇宙の日 2024」特設サイトもご覧ください。
2024年9月30日 ニュース
TAO山頂施設で紫金山・アトラス彗星の撮影に成功!
東京大学アタカマ天文台 (TAO) では、TAO山頂施設のあるチャナントール山頂にて 2024年9月30日から2024年10月4日 (チリ時間) の未明に紫金山・アトラス彗星の撮影を試みます。 撮影に成功した場合は、最新の画像を順次、本ウェブサイトに掲載していきます。ぜひご覧ください。

撮影初日の2024年9月30日 04:48-06:30 (チリ時間) に、早速、静止画とタイムラプス動画での撮影に成功しました! 写真は9月30日6時9分 (チリ時間) の紫金山・アトラス彗星です。東空に雲があったために薄明が進んだ時刻での 撮影となりましたが、それでも薄明に負けず、彗星は肉眼でも良く見えていました。

※こちらの画像をご利用の際は「撮影 : 東京大学TAOプロジェクト/中西昭雄」とクレジット表記をお願いします。
2024年5月2日 ニュース
東京大学アタカマ天文台 (TAO) 望遠鏡サイト完成記念式典開催
東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センターが推進しているTAOプロジェクトは、2012年から口径6.5mのTAO望遠鏡の製作を、 2018年から道路拡張工事を、2020年から山頂工事を開始し建設を進めていましたが、2024年にエンクロージャを含めた山頂施設が完成したことを受け、 2024年4月30日にチリの首都サンティアゴにてTAO望遠鏡サイト完成記念式典を開催しました。理学系の記事はこちら
2023年10月28日 イベント
三鷹・星と宇宙の日 2023
2023年10月28日(土)、東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センターは国立天文台、アストロバイオロジーセンター、総研大天文科学専攻と共催で 「三鷹・星と宇宙の日2023」を開催しました。今年は現地開催(※事前申込・定員制)を主として開催しました。当センターでは、講演会、東京大学アタカマ天文台(TAO)、木曽観測所、電波天文学グループ、大学院生企画の計5本の企画展示を行いました。ポスター・動画・インタラクティブツール・ジオラマ等の展示、観測装置の実演展示(状況により中止の可能性あり)、クイズラリー等を通して研究成果や施設紹介を行いました。詳しくは国立天文台の「三鷹・星と宇宙の日 2023」特設サイトもご覧ください。
2023年6月30日 ニュース
星の材料があるのに星が誕生しない!?:棒渦巻銀河における星形成抑制現象
東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センターの前田郁弥 研究員を中心とした研究チームは、野辺山45m電波望遠鏡やALMA望遠鏡を用いて、近傍宇宙の複数の棒渦巻銀河における分子ガスからの星の生まれやすさ(星形成効率)の詳しい解析を行いました。その結果、棒渦巻銀河では、棒部の星形成効率が渦巻腕に比べて系統的に低い、つまり、棒部の星形成活動が抑制されていることを示しました。さらに研究チームは、分子ガスの速度幅が大きい領域ほど抑制の度合いが大きいことを発見しました。これは、棒構造に由来するガスの激しい運動が要因で、星形成が抑制されていることを示唆しています。この成果は、銀河内部で星が誕生するための条件を知る手掛かりとなります。
2023年4月24日 ニュース
国内望遠鏡による観測でスターリンク衛星の日除け効果を検証
東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センターの堀内 貴史特任研究員を中心とした総勢28名からなる研究グループは、日除けを搭載したスターリンク衛星、バイザーサットの太陽光反射低減効果を地上観測によって測定しました。その結果、従来のスターリンク衛星に比べて太陽光反射をおよそ半分に低減すること、つまり日除けの効果があることを示しました。この研究成果は人工衛星群の明るさを様々な角度から検証したことで、観測研究の将来について考えるための重要な材料となるでしょう。
2023年4月12日 ニュース
藤井総長、国立天文台をご訪問、東京大学アタカマ天文台(TAO望遠鏡)に関する覚書を再締結
東京大学と国立天文台は、東京大学アタカマ天文台(TAOプロジェクト)の 口径 6.5m TAO望遠鏡運用に向けて、協力の覚書を再締結しました。藤井輝夫総長はご署名のため国立天文台を訪問、常田佐久国立天文台長と会談ののち、国立天文台の施設を見学されました。続いて理学系研究科附属天文学教育研究センターも訪問され、TAO望遠鏡の主力観測装置MIMIZUKUを見学されました。
2023年4月7日 プレスリリース
星の鼓動とダストの不思議な相関関係
東京大学大学院理学系研究科の橘健吾大学院生らの研究グループは、太陽のような恒星が進化した姿である漸近巨星分枝星の変光の振幅が、星の宇宙空間へのダスト形成供給量と相関を持つことを発見しました。この発見は、人工衛星望遠鏡による長期間の赤外線モニタ観測結果を解析して得られたものです。宇宙でダストがどの天体から作られているか、あるいはダストがどのように作られているかを知る手掛かりとなります。
2023年1月30日 プレスリリース
世界初!AIが描く天の川銀河のガス雲分布
東京大学大学院理学系研究科 藤田 真司 特任研究員(大阪公立大学 大学院理学研究科 客員研究員)を中心とする研究グループは、国立天文台野辺山45m宇宙電波望遠鏡によって詳細に観測された天の川銀河 (銀河系)の一酸化炭素分子の大規模データから、星の原料となる星間分子ガス雲を約14万個同定しました。 そして、人工知能を活用し、それら約14万個の星間分子ガス雲の距離をそれぞれ推定し、天の川銀河における星間分子ガス雲のサイズや質量を求め、世界で最も詳細に銀河円盤の星間分子ガス雲の分布を描き出すことに成功しました。本研究成果は、大きな星・星団を作るための重要なイベントとして考えられている“星間分子ガス雲同士の衝突”の頻度計算など、さまざまな天文学研究に波及すると期待されます。