三鷹本部は、自然科学研究機構国立天文台三鷹キャンパスに隣接しており、東京大学大学院理学系研究科の大学院生の教育並びに観測装置開発及び先端的な研究活動の拠点となっている。教育研究棟と大型実験棟の他、学生実習用の30cm光学望遠鏡等を保有している。
口径105cmのシュミット望遠鏡を主力観測装置として、 東京大学内のみならず日本全国および国外の天文学者による 研究活動が行われている。2016年度までは全国共同利用を実施していたが、2017年度からはプロジェクト運用フェーズに入り、 シュミット望遠鏡の特長を活かした観測を集中して実施している。現在、新しい超広視野カメラ(Tomo-e Gozen Camera)による観測が本格化している。
チリ北部アタカマ砂漠にそびえる高峰チャナントール山頂(標高5640m)に、光学赤外線望遠鏡による観測的研究の海外拠点として東京大学アタカマ天文台(The University of Tokyo Atacama Observatory; TAO)を保有。TAOサイトは高い晴天率や乾燥した大気など、世界最高の観測環境を誇る。この優位性を活かし、TAOは天文学最大の謎である銀河の誕生や惑星の誕生の解明に挑む。
2009年には口径1mのminiTAO望遠鏡が稼動し、世界で最も標高が高い天文台としてギネス世界記録に登録された。2014年にはサンペドロ・デ・アタカマにTAO山麓施設が完成した。2012年からは口径6.5mのTAO望遠鏡の製作が本格化し完成を間近に控えている。