LGGS = Local Group Galaxy Surbey の Spitzer 3.6, 4.5 μm と可視観測 データから WLM の分を示す。観測は AGB 星の全てをカバーしている。 可視の限界等級は TRGB より 3 等低いにも拘わ らず、赤外で検出された AGB 星の 39 % は可視で検出されなかった。さらに、 赤外検出天体の 4 % が 可視で誤同定された。 |
我々の結果を可視狭帯炭素星サーベイの結果と比べた。それらは全 AGB 星の
18 % しか検出していないことが判った。 AGB 星マスロスは総計で (0.7 - 2.4)
10-3 Mo/yr となった。AGBs と RSGs のマスロス率と Mbol の分布は
LMC, SMC とよく似ている。
(マスロスは Groenewegen05 使用だが、 詳しく書いていない.赤外 AGB 星の大部分は C/M 分類がハッキリしないままである。 そのため結論はあいまいで物足りない。) |
![]() 表1.WLM の性質 |
CMDs 図4に可視 CMD 上での恒星分類を示す。可視光による分類は、Hodge99, Rejkuba00, Minniti97 による。図5は IR CMD である。[3.6]-[4.5] = 0 付近の垂直系列は SED がレイリージーンズ型の星である。<G0 星は 赤化が無ければ [3.6]-[4.5] = 0 になり、それより晩期 K0-M5 に進むと 4.6 μm CO バンドのために [3.6]-[4.5] = -0.25 まで青くなる。Jones05. AGB 限界 Wood et al. (1983) より AGB 限界 Mbol = -7.1 mag とする。G0 星の BC(3.6) = +2 mag, M5 星で BC(3.6) = +3 mag とする。Mbol=M(3.6) + BC(3.6) である。 図5の AGB 限界線より上に可視で RSG と同定された星が二つ, AGB が一つ 見える。AGB は図4の領域 b = AGB 領域境界に位置し、赤化を受けた RSG の 可能性もある。AGB 限界より明るいが、もっと赤い星が6つある。それらは 可視観測で AGBs と分類されている。その内の明るい3つは赤化を受けた RSGs の可能性がある。一方、暗い方の3つは赤化を受けた AGBs であろう。 (多波長測光からの mbol の直接評価、 分光による RSG と AGB の分離は可能か? ) 図5=M3.6 - ([3.6]-[4.5]) CMD 図5左には M3.6 - ([3.6]-[4.5]) CMD を示す。図6右はその中 で V, I でも検出された星のみを選んである。可視で検出された星のカラーは 大体、-0.25 < [3.6]-[4.5] < 0.25 である。RSG は類似の分布を示すが、 赤いカラー領域には見つからない。恐らく、AGBs と誤分類されているのであろう。 それの修正は重要ではないか? |
![]() 図4.MI -(V-I) CMD. (a)=青い天体。(b) = AGBs. (c) = RSGs. (d) = RGs. 分類は可視観測による Hodge99, Rejkuba00, Minniti97 等に よる。区画は安全を考えて間を空けた。 |
![]() 図6.3.6 μm 光度関数。TRGB は [3.6] = -6.6. TRGB が LF ピークと 1 mag も離れているが? 図6 = 3.6 μm 光度関数 図6には 3.6 μm 光度関数を示す。LF 急落点から TRGB [3.6] = -6.6 と決まる。3.6, 4.5 μm 両方で検出された星の総フラックス 46.5 mJy の 79 % は TRGB より上 = AGBs から発せられている。 図7= 3.6/8.0 CMD 図7には M3.6 - ([3.6]-[8.0]) CMD を示す. [8] は星周シェル の検出には有利だが、感度が低いために検出数は少ない。図には二つの種族が見 える。一つは [3.6]-[8.0] = 0 付近 M3.6 = [-12. -9] に分布し、 おそらく [3.3]-[4.5] = 0 付近の明るい AGBs と RSGs である。それらはマス ロスを起こしていない。もう一つは、[3.6]-[8.0] = [1, 4], M3.6 = [-12. -9] の星で、マスロス進行中の AGBs であろう。 RSGs の可能性の検討も重要。 図8=位置分布 図8には図4で分類されたタイプ別の分布を示す。可視で青いと分類された 星は SFR に集中している。一方、AGBs と RGBs は一様な分布を示す。 |
![]() 図7.M3.6 - ([3.6]-[8.0]) CMD. [3.6]-[8.0] = 0 付近に垂直な系列と、1> [3.6]-[8.0] の幅広集団。 後者はマスロス AGBs であろう。 ![]() 図8.図4で分類されたタイプ別の分布。 |
![]() 表2.検出数の統計 検出数 表2には様々な統計数を載せた。IRAC 領域には 2855(3.6), 2019(4.5), 300(5.8), 122(8.0) 星が検出されている。それに対して、 V, I マッチ数は 4989 である。46/122 = 38 % は IRAC 全バンドで検出されたが V, I で 見えなかった。それらの内 5 天体の 3.6, 4.5 μm フラックスは RSG 星 と見做せる強さである。 赤い星の数 赤外 CMD の右側には赤くて明るい星が存在する。11/31 星は可視で検出され、 7/11/31 は AGB である。2/11/31 は未分解 HIIR で、強い Hα 源にな っている。2/11/31 は前景星らしい。可視で見えなかった星の多くはダストに 埋もれた AGBs らしい。 |
![]() 図9.各タイプと SEDs. |
IRAC が μJy 感度を有するので、WLM の AGB 星は完全に網羅されている。
しかし、その分類は難しい。図9に各タイプの代表的な SEDs を示す。IRAC
データのみでは AGBs と RSGs を区別することが難しいが、可視データを
加えると(???)
5.1.可視検出の完全性赤外で検出、可視では検出されない AGBs赤外で検出されるが、可視では検出されない AGBs の割合はどのくらいで あろうか?それを評価するために、IR CMD 上で TRGB より上を全て AGBs で あると考える。勿論、 RSGs や青い天体の混入はあるが、 10 % 以下であろう。 IR で TRGB 以上の天体は 691 ある。内 39 % が V, I で検出されない。 また、 29 天体は図4 = 可視 CMD の領域 (d) = RGBs にある。それらは TRGB の上にあったのが減光により (d) に落ちてきたらしい。 TRGB 等級と測光エラー TRGB 等級を M3.6 = -6.6±0.5 に変えても、可視で 検出される AGB 星の数はあまり変わらない。 可視で検出されない AGBs では? 何のことやら。 |
まとめると WLM AGBs の 43 % はダストに埋もれていて、可視では検出不能か、近くの星と 誤同定されるかしている。 (43%はどこから?高過ぎね? ) これは V, I の 50 % 検出レベルが TRGB の 3 mag 下であるにも拘わらずそうなのである。この数字は、 vanLoon97, Wood98, vanLoon06 と良く合う。 完全性の SFH への影響 ここで論じた完全性の問題は、中間年齢 SFH では重要な意味がある。 何故かというと、 Dolphin (2002) のように可視 CMD からSFH を出すと、主系列星から予想する AGB 星の数が 観測 AGB 星数を上回ってしまうからである。それは多くの AGBs が星周減光の 為に可視検出限界の下に沈んでしまうからである。 対策 その結果、 CMD のマスロス AGB 星数に対して補正を加えるか、SFH を導く 際に主系列星に重みを加えるか、何らかの対策を取る必要がある。ここで示す WLM のように、中間年齢 SFH を決定する際には, 主系列星数と AGB 星数の間にファクター2の格差を認めないといけない。 この格差を考慮しないと、過去数 Gyr の SFR を過小評価することになる。 (結局 MSs は可視で捕まえられるが、 AGBs は見えなくなる部分があるので対策必要ということ?それなら、MSs だけ使うのが安全というはなしか?それとも AGBs しか見えない時の対策? ) |
5.2.炭素星CN と TiO 用フィルターBattinelli,Demers 2004 は CN と TiO 用フィルターを用いて、WLM の炭素星 を 111 個検出した。IRC 3.6, 4.5 μm ではその殆どを検出した。検出しな かった11星は混み合いの為である。図10にそれらをプロットする。等級、 カラーの双方で広い範囲に散らばることが判る。 Battinelli,Demers 2004 AGBsが少ないわけ Battinelli,Demers 2004 は 111 炭素星と 12 M-型 AGBs を同定したが、そ れらは IRAC 測光で AGBs とされた星の 18 % を構成するに過ぎない。彼らの 広帯バンド測光が TRGB の 1 mag 下まで完全であることを考慮すると、これは 驚くべきことである。その説明としては、 (1)彼らが限界等級を過大評価した。 (2)我々が TRGB より上での AGB 外星からの混入を過小評価した。 の二つが考えられる。第4章で可視観測との比較から、IR で TRGB より上にある 星の少なくとも 10 % が AGBs ではないことを知っている。しかし、この混入率 が 90 % にまで上がることは考えられない。つまりそれは、可視では検出できな かった RSGs, 前景星などが非常に多く存在することになるからである。それは ありそうにない。 暗い AGB 星 図10から、CN/TiO フィルターで同定された炭素星は比較的青い方に片寄っ ていることが判る。それらの炭素星の最も暗い星は M3.6 = -7 で あるが、それと TRGB の間に IRAC は多数の星を確認している。 |
Battinelli,Demers 2004 の可視光観測で検出されなかった赤い AGB 星は星周
減光で可視限界等級の向こう側に押しやられたとして説明可能である。しかし、
青い AGB 星で検出できなかった星には当惑させられる。炭素星になるためには
熱パルスの発生が条件で、 TRGB と熱パルス開始の間には O-リッチ AGBs が
存在するはずである。それらが強いマスロスを持つことは考えにくく、可視光で
検出されなければならない。一つの可能な説明としては、Battinelli,Demers 2004
の限界光度は広帯測光と狭帯測光の合成エラーが小さいという条件を課して決め
たので、暗い低 S/N 星を排除する結果になったというものである。
M3.6 が -7 と TRGB の間にあり、かつ [3.6]-[4.5] が赤い天体は
近接点源の紛れ込みか測光エラーの可能性が高い。
(おいおい、それじゃ炭素星の数は増え ないぞ。 ) NGC 6822 の C/M 比 これらの完全性に関する結果を Cioni, Habing (2005) の NGC 6822 の深い NIR 撮像と比較すると面白い。彼らは 6195 AGBs を検出した。J, Ks 検出星 では 4684 は O-リッチ、1511 が C-リッチであった。C/M = 0.32 である。 ところが、I でも検出されるという条件を足すと、その数は 2161 O-リッチ、 500 C-リッチに減り、 C/M = 0.23 となる。これは、Letarte02 が狭帯フィルター で NGC 6822 を観測して得た 全 AGBs = 1800 で C/M = 1 と較べると少し 違う。どちらが正しいのか?注意しておくと Latarte02 の観測範囲は少し広い。 完全性の影響 完全性が C/M にどう影響するか不確かなことが多い。 O-リッチ星の星風は 可視で吸収が弱い(Wallerstein, Knapp 1998) 可視探査は M-型星の方が炭素 星より見つけやすい。その結果、 Battineli, Demers 2004 の得た C/M = 12.4 よりさらに高い値が期待できるのかも知れない。一方、彼らが得た最低光度 tansosei 炭素星と TRGB の間には多数の AGB 星があり、それらは O-リッチ星と思われる。 これは C/M を下げる方向に働く。 深い J,H,Ks 観測が有効であろう。 |
炭素星の星風 Groenewegen (2006) は多数のシェルモデルを計算した。図11にそれらのいくつか を示す。炭素星の場合、 100% AMC = 非晶質炭素と, 85% AMC + 15% SiC の モデルは CMD 上ほとんど同じ位置を占める。τ 大の時には Teff 2650 K と 3600 K のモデルの差もない。しかし、τ 小になると、冷たい Teff は 同じ M3.6 だが、[3.6]-[4.5] が赤くなる。赤外 CMD に現れる ほぼ垂直な系列が炭素星なら、その 大部分は Teff = 3600 K より少し低い くらいである。 O-リッチ星風 O-リッチ AGBs では、星風の成分を 100 % AlOx から 60 % Si + 40 % AlOx さらに 100 % Si まで変えてもシェルの経路はあまり変わらないのだが、 Si 比率を上げると進化経路は赤くなっていく。星風組成を同じままで中心星の スペクトル型を M0 から M6, M10 へと変えると、 M3.6 を明るく し、[3.6]-[4.5] を赤くする。 スケーリング則 OO-リッチ星風と C-リッチ星風との類似性の結果、CMD 上で両者を区別する ことはできない。しかし、我々のモデルを天体分布と比較することで AGBs からのマスロスを調べることができる。 (ムニャムニャで何を言ってるのか? ) Groenewegen (2006) の処方箋は, [3.6]-[4.5] カラーを τ につなげ、スケーリング則を使って、 マスロス率に直していく。それは (L/3000Lo)1/2(Z/0.005) の形 である。 (τ は星風の密度を表すから、 マスロス ∝ V τ R2 である。でもこの先が不明。) |
総マスロス AGBs を光学的深さで区分し、カラーと L によるスケーリング Groenewegen (2006) でマスロス率を定める。それらを集計して総マスロス率が計算される。 Dolphin00 は WLM の 1 - 2.5 Gyr 昔 = 現在の AGB 種族の年齢、の メタル量を [Fe/H] = -1.13 とした。一方現在のメタル量は [Fe/H] = -0.8 である。ダスト/ガス Ψ = Ψo 10-[Fe/H], Ψo = 0.005 (vanLoon05) から ΨWLM = (3.7-7.9) 10-4 とする。 (炭素星ダスト量は C-O だから [Fe/H] よりだいぶ低いんじゃないか? ) 総マスロスへの寄与 もし AGBs が全て炭素星で Teff = 3600 K, 85%AMC+15%SiC と仮定すると、 全マスロス量は (1.1-2.4) 10-3 Mo/yr となる。 もし、Teff = 2650 K としたら、全マスロス量は (0.9-1.9) 10-3 Mo/yr となる。どちらの場合も、マスロスの 90 % は [3.6]-[4.5] > 0.5 の天体から放出されている。さらに 50 % 以上が [3.6]-[4.5] > 1.0 の天体から放出されている。 もしも AGB が全て O-リッチでダストが 60%Si+40%AlOx と仮定するとマス ロス率は 3.3 倍に、100 % シリケイトなら 2.9 倍となる。 数個の強いマスロス星 特に興味深いのは図11右の枠内に示す、赤い星である。これらの星は、 O-リッチ星とすれば τ |
AGB マスロスの寄与率 今回観測されたマスロス率を Kennicutt et al. (1994) のモデルと較べてみよう。彼らの SSP モデルでは初期星量の 26 - 46 % が超新星と AGB マスロスの結果星間空間に還流されている。それらの 大半は星形成の 1 Gyr 以内に起きる。Dolphin05 は HST/WFPC2 の一視野 内の観測に基づいて WLM のその範囲でのマスロス量を 1 10-3 Mo/yr と見積もった。この視野内には AGBs が 7 星存在し、それらからの マスロス総量は (1.8-3.8) 10-3 Mo/yr となる。従って、 我々の評価した保守的なマスロス率は ISM への還流の 18 % - 38 % を占めて いる。 (Dolphin05 の評価とここでの評価はどこが違う?) van Loon et al. (2005) は AGB 星からの総マスロスの約半分がダストに埋もれた時期(超星風?)に 起きることを示した。 (これは相当粗い論理で出した結果) 我々がマスロス率を出すのに使った AGBs は [3.6]-[4.5] が赤く、ダストに 埋もれた星である。この二つを合わせると AGBs 全体からのマスロス率は 上の数字を2倍して 36 - 76 % とするのが合理的である。この数字は Kennicutt et al. (1994) より高く、過大評価かも知れない。強調したいが、超新星や高質量 AGB からの マスロスは含まれていない。過大評価の原因としては、我々が仮定した ダスト/ガス 比が低すぎたかも知れない。また、観測量のゆらぎも大きいだろうから、ファクター 2以内での一致は良好と判断してよい。 可視検出限界のマスロス 図12には、Spitzer により3.6 μm で TRGB より明るいとされた天体が 可視で検出された割合をカラー [3.6]-[4.5] の関数として示す。マスロス率が 上がっていくと、可視検出率が低下することが明らかである。Frost98 は LMC 内には 10-6 Mo/yr 以上の炭素星が可視で検出された例は数少なく、 10-5 Mo/yr で可視で検出された炭素星は一つもないと述べた。彼 らは 5 10-6 Mo/yr 以上になると可視では見えなくなるとした。 我々のサンプルでは [3.6]-[4.5] > 1.0 (τ > 1.3, dM/dt = 5 10-5 Mo/yr at 3000 Lo) で可視検出例はない。また [3.6]-[4.5] > 0.85 (τ > 0.7, dM/dt = 2 10-5 Mo/yr at 3000 Lo) で可視検出例は 14 AGBs 中 1 個のみである。 WLM と LMC の [Fe/H] の差 0.7 dex を考え、それがマスロス率に及ぼす効果 を考えると Frost98 の結論と合致するといえる。 (メタル量がどう影響するんだっけ? ) |
![]() (点の配置を見ると、一つの星に 二つの Teff を想定して作った図らしい。 ) (Mbol が暗い方では Teff の想定値で Mbol が大きく変わる。Mbolの計算にモデルが入っている? Mbol を観測のみで決める) 破線= Jura84 によるマスロス限界。実線=vanLoon99 による LMC マスロス 限界。縦実線= Mbol=-7.1 の AGB 限界。5.3. 節を見よ。 図13=マスロス-光度関係 図13には、TRGB より明るい星すべてに対するマスロス率と光度の関係を示す。 黒丸= AGBs 全てが Te 3600K 炭素星と仮定した場合、白丸は 2650K 炭素星と 仮定した場合である。破線=古典的な単散乱マスロス限界。実線= van Loon99 による LMC の観測的マスロス上限。我々は有効温度を事前には 知らないので、注意が必要である。 |
波長により主要星種族が変わる。可視光では大質量の若い星が支配的で、最近の 星形成率を見ることになる。近赤外では古い赤色巨星か中間年齢の AGB 星 が支配的である。今回のサンプルでは、 3.6, 4.5 μm で顕出された星の 内、総フラックスの 79 % は AGB 星である。 |
赤い赤外天体は可視で見えない WLM の Spitzer 3.6, 4.5 μm 観測にMassey06 の V, I カタログを合わ せて解析した。Massey06 では TRGB の 3 mag 下でも 検出率 50 % であるが、 3.6 μm TRGB の上では 39 % は可視で検出できなかった。非検出の多くは 星周減光が強いのであろう。 赤外 AGB 星の 18 % が可視炭素星と検出 Battinelli, Demers 2004 の可視狭帯フィルターによる炭素星リストと較べ ると、その殆どは Spitzer で検出されている。逆に、我々が AGB 星とした 691 星中の 18 % のみが狭帯観測で検出された。ただし、マスロス炭素星も マスロス M-型星も、どちらも可視観測を免れるので、C/M 比への影響は 不明である。 CMD 上マスロス星と見做される星の全てを炭素星と仮定して、マスロス量 を計算すると, (0.7-1.6) 10-3 Mo/yr, 全 AGB 星を炭素星と思うと (0.9-2.4) 10-3 Mo/yr |
過去 1 Gyr 内に形成された星の質量中、 36 - 76 % が還流 される。ただ、すべてを炭素星で、還流される半分は AGB 起源 とした。この値は予想より少し高い。 マスロス率と光度の分布は LMC/ SMC と似る。 AGB は IRAC 光度で支配的である。 |