木曽シュミットシンポジウム2017開催
木曽シュミットシンポジウム2017が、7月5日・6日に、オープンしたての木曽町文化交流センター
大会議室にて開催され、33名の参加がありました。
共同利用の終了に伴い、KWFCを用いた共同利用研究の講演は少なく、かわりに次期超広視野高速CMOSカメラ
Tomo-e Gozenに関する講演が大半を占めました。観測所やTomo-e Gozen開発チームから、
Tomo-e Q0の試験観測に向けて着々と準備の進む様子が報告された後、超新星、変光星、
太陽系天体など様々な天体について、Tomo-e Gozenを用いた観測計画が発表されました。
また今回は京都大学や広島大学、宇宙線研究所の方々にも参加していただき、京大-岡山3.8m望遠鏡や
かなた望遠鏡、KAGRAとの連携についても活発な議論が行われました。京都大学での研究会に引き続き、
Tomo-e Gozenのサイエンスがまた一歩具現化する研究会となりました。

■ 7月5日(水)講演内容
【観測所報告】
09:30-09:35 | 所長挨拶(木曽観測所 小林尚人) |
09:35-09:55 | 観測所報告(木曽観測所 青木勉) |
【KWFC大規模観測】
09:55-10:20 | KISOGP(東京大学 松永典之) |
【Tomo-e Gozen】
10:30-10:50 | Tomo-e Gozen計画の現状(木曽観測所 酒向重行) |
10:50-11:10 | Tomo-e Gozen機械系開発進捗(東京大学 高橋英則) ) |
11:10-11:35 | Tomo-e Gozen によるサ-ベイ計画とデ-タプロダクト (東京大学 大澤亮) |
11:35-12:00 | 木曽超広視野高速CMOSカメラTomo-e Gozenと他計画との 感度比較(東京大学 小島悠人) |
【Tomo-e Gozen 全天サ-ベイ】
13:00-13:25 | Tomo-e Gozen突発天体全天サ-ベイ観測計画 (木曽観測所 諸隈智貴) |
13:25-13:50 | Tomo-e Gozen超新星ショックブレイクアウト観測(甲南大学 冨永望) |
13:50-14:15 | 光赤外線大学間連携における近傍超新星の即応観測 (広島大学 山中雅之) |
【京大3.8m望遠鏡・Tomo-e Gozen星】
14:30-14:55 | 京大3.8m望遠鏡の現状報告とTomo-e Gozen/3.8m望遠鏡で迫るブラックホ-ルX線連星の短時間変動現象(京都大学 野上大作) |
14:55-15:20 | 京大-岡山3.8m望遠鏡 / KOOLS-IFUを用いたフォロ-アップ 分光観測計画 (国立天文台 松林和也) |
15:20-15:45 | Tomo-eを用いたYSO超高時間解像度モニタ観測(東京大学 森智宏) |
15:45-16:10 | Keplerレアイベント(系外惑星・コンパクト星・三重星)探査とTomo-e Gozen (東京大学 河原創) |
【Tomo-e Gozen 太陽系内天体他】
16:25-16:50 | 美星スペ-スガ-ドセンタ-における小惑星観測 -Tomo-e Gozenとの協力観測の可能性- (日本スペ-スガ-ド協会 浦川聖太郎) |
16:50-17:15 | Tomo-e Gozenによる移動天体と人工天体観測 (日本スペ-スガ-ド協会 奥村真一郎) |
17:15-17:40 | 東大Tomo-e Gozenと京大MUレ-ダ-による超微光流星の同時観測 (日本大学 阿部新助・大澤代理) |
17:40-17:50 | Tomo-e Gozenサ-ベイ議論 |
17:50-18:00 | 「長野県は宇宙県」と天文学 (長野高専 大西浩次) |
18:15- | 懇親会 |
■ 7月6日(木)講演内容
【KWFC他】
09:30-09:55 | スパ-ス推定による可視光とX線のラグ解析 (統計数理研究所 森井幹雄) |
09:55-10:20 | ニュ-トリノフォロ-アップやTeVサ-ベイに向けたTGSS, NVSS, PS1デ-タによる 新しいブレ-ザ-カタログの作成(広島大学 田中康之) |
10:40-11:05 | SMOKAの現状と利用状況(国立天文台 本間英智) |
11:05-11:40 | Tomo-e Gozenサ-ベイ議論他 |
【重力波】
12:50-13:15 | KAGRAでの重力波検出(東京大学 宮川治) |
13:15-13:40 | Tomo-e Gozen重力波電磁波対応天体サ-ベイ計画 (国立天文台 田中雅臣) |
13:40-13:55 | 重力波議論他 |
13:55-14:00 | 閉会挨拶(木曽観測所 青木勉) |
14:00-16:00 | 望遠鏡見学(希望者) |
■ ポスタ-
- ・Tomo-e Gozen計画の現状(木曽観測所 酒向重行)
- ・木曽超広視野高速CMOSカメラTomo-e Gozenと他計画との感度比較(東京大学 小島悠人)
- ・KUG画像デ-タ -木曾観測所ホ-ムペ-ジでの公開と恒星状画像の吟味-(国立天文台 宮内良子)
- ・SMOKAの現状と利用状況(国立天文台 本間英智)
- ・「長野県は宇宙県」と天文学(長野高専 大西浩次)
- ・観測データの教材化とTomo-e Gozen時代の観測実習(東京学芸大学 西浦慎悟)
木曽シュミットシンポジウム2017 -final circular-
2017年7月5日(水)・6日(木)に、木曽町文化交流センターにて木曽シュミットシンポジウム2017を開催します。
※発表・参加申込は締め切りました
日時
7月5日(水) 9:30-18:00 (18:15- 懇親会)
7月6日(木) 9:30-14:00
会場
木曽町文化交流センターの「会議室」(2階)
※ 両日とも9:30開始の予定ですが,9:00頃からお入りいただけます.
プログラム
木曽シュミットシンポジウム2017プログラム(pdf)ポスター
会場にポスターを掲示いただけます.
詳細は現場で所員までお尋ねください.
懇親会(7/5)
初日のシンポジウム終了後に,会場にて懇親会を行います.
会費は, 大学院生: 2000円, スタッフ: 3000円 となっておりますので,受付時にお支払いください. お茶菓子代もこちらに含めさせていただくことをご了承ください.観測所訪問・望遠鏡見学
7/6のシンポジウム終了後に,希望者がいらっしゃれば 観測所へお連れして,望遠鏡・ドームの見学の時間を 設けようと考えておりますので,希望される方は世話人まで メールをいただくか,現地で所員までお知らせください. (すでに所員と調整を進められている方は 別途ご連絡いただく必要はありません.) 参加された方も,16時半頃の「しなの」に乗車できるような スケジュールで進める予定です.問い合わせ先
kisosymposiumkiso.ioa.s.u-tokyo.ac.jp
木曽シュミットシンポジウム2017 -1st circular-
東京大学 大学院理学系研究科附属 天文学教育研究センター 木曽観測所では、当観測所を用いた観測・研究の発表や議論の場として「木曽シュミットシンポジウム」を毎年開催しております。
木曽観測所では、下記のようなアクティブな観測研究を展開しております。
- 木曽シュミット望遠鏡の全焦点面(φ9度)を覆い、計20平方度の視野を最大2Hzで観測できる超広視野高速CMOSカメラ(Tomo-e Gozen)を2018年度の初観測を目指して開発
→ 2015年11月に試験機のファーストライトに成功 - 2017年3月までおよそ40年にわたる共同利用を実施
- 2012年以降2度角四方の視野をもつ広視野CCDカメラ(KWFC)を運用
- 自動観測(キュー観測)により、遠隔地からの観測も可能
シンポジウムでは、Tomo-e Gozenの特性を活かした研究提案・議論、これまでの研究成果の報告などを行う予定です。
今年度は、 昨年度に引き続き、本格運用を控えた『Tomo-e 時代のサイエンス』が重要なテーマとなります。
これまでに、Tomo-eの広視野と高速性を活かした「超新星の2時間頻度の全天探査」、「重力波源の可視広視野探査」、「短時間フラッシュ、フレア、減光現象の広視野探査」、「太陽系外縁小天体の掩蔽の高頻度(>2Hz)広視野探査」、「微光流星の統計的観測」、「地球近傍の高速移動天体の観測」などの検討をすすめており、高エネルギー天体から太陽系小天体にいたる幅広い分野で新しい科学領域の開拓が期待されます。
これまでシュミット望遠鏡を利用されたことのない方も含めて、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
※観測装置、自動観測についての情報は、これまでのシンポジウムでの資料や観測マニュアルなどが当Webページにありますので、そちらをご参照ください。
シンポジウム日程
日時 : | 2017/7/5(水) 9時30分 - 7/6(木) 14時ころ終了予定 |
場所 : | 木曽町文化交流センター (JR木曽福島駅より徒歩15分) ( googleマップ 木曽福島ぶらりマップ(紫の7番の場所です) ) |
講演 : | 口頭/ポスター 各口頭講演の時間は20分程度を予定 |
懇親会: | 初日の講演終了後に会場もしくは会場周辺にて懇親会を計画しております (会費3,000円程度) |
(注)
- 会場のある木曽福島の町には温泉宿などの宿泊施設が多数ありますので、ぜひご利用ください。
宿泊温泉案内のページ(木曽町観光協会) - 木曽観測所にご宿泊いただくこともできます。一部の方は相部屋となりますので予めご了承ください。
個室のご利用を希望される方は観測所までご相談ください。
※1泊あたり2,000円(個室は4,000円)程度
※食費は別途。詳細はお問い合わせください。 - 観測所に宿泊される方は,前日7/4およびシンポジウム当日はJR木曽福島駅と観測所間は公用車他で送迎いたします。7/4は下記の時間にお集まりください。
- 7月4日 16時30分 JR木曽福島駅
- 旅費希望者には出来る限りの配慮を致します。詳細は観測所までお問い合わせください。
参加申込
参加希望の方は、下記の申込ページから参加・講演申込を行なってください。
■ 参加・講演申込ページ ■
申し込み締め切り
- 発表・旅費補助希望ありの方: 6/15(木)
- 参加のみ : 6/22(木)
参加申し込み・問い合わせ宛先
kisosymposium