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東京大学アタカマ天文台 (TAO) 計画 |
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「大学間連携による光・赤外線天文学研究教育拠点の
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【大学間連携参加機関】 | ||
機関 | 施設 | 望遠鏡 |
北海道大学 | 大学院理学研究院付属天文台 | 1.6m ピリカ望遠鏡 |
東京大学 | 木曽観測所 | 1.05m 木曽シュミット望遠鏡 |
東京大学 | アタカマ天文台 | 1.04m miniTAO |
東京工業大学 | 明野観測所 | 0.5m MITSuME 明野 |
名古屋大学 | 南アフリカ天文台 | 1.4m IRSF |
京都大学 | 京大屋上観測所 | 0.4m望遠鏡 |
国立天文台 | 岡山天体物理観測所 | 1.88m 望遠鏡 |
国立天文台 | 岡山天体物理観測所 | 0.5m MITSuME 岡山 |
広島大学 | 東広島天文台 | 1.5m かなた望遠鏡 |
鹿児島大学 | 入来観測所 | 1.0m 望遠鏡 |
国立天文台 | 石垣島天文台 | 1.05m むりかぶし望遠鏡 |
【協力機関】 | ||
機関 | 施設 | 望遠鏡 |
群馬県 | 県立ぐんま天文台 | 1.5m 望遠鏡 |
京都産業大学 | 神山天文台 | 1.3m 荒木望遠鏡 |
兵庫県立大学 | 西はりま天文台 | 2.0m なゆた望遠鏡 |
日本スペースガード協会 | 美星スペースガードセンター | 1.0m 望遠鏡 |
第1回のキャンペーン観測として、2011年4月25日から5月2日 (日本時間) の間、南米チリ (東京大学) や南アフリカ (名古屋大学) の望遠鏡を含めた 12台の望遠鏡を使った共同観測を実施しました。このキャンペーン観側には、39名の大学・研究機関スタッフ、17名の大学院生、2名の学部学生が参加しました。
この観測では、突発天体として Ia 型超新星 SN 2011by および 45 年ぶりに増光した回帰新星 T Pyx (らしんばん座 T 星) の共同観測に成功した他、たて座デルタ型変光星 IP Vir (おとめ座 IP 星)、超巨大ブラックホールを中心に持つ銀河1ES1215+303 と MCG-06-30-15 の変光を観測しました。miniTAOは、南アフリカ天文台とともに、日本国内では観測ができない時間帯を補間する重要な役割を果たしました。(下図:たて座デルタ型変光星の時間光度変化)
さらに第2回目のキャンペーン観測が、2011年9月25日から10月2日 (日本時間)にかけて行われました。今回の観測では、事前に観測公募(Call for proposal)を行い、選定会議の後、数時間の明るさの時間変動のあるパルサー1FGL233.9-0513を集中的に観測することになりました。これは可視光から近赤外線にかけて複数のバンドでの時間変動を正確に追うことが重要ですが、日本国内では赤外線の検出限界が低いために、観測条件のよいチリ・アタカマのminiTAOのデータが重要になります。
現在、miniTAOのデータをはじめ、各研究機関で得られた観測データを集約・精査中で、これらの結果から正確な光度周期が得られ、モデルと併せた軌道要素の決定や、パルサー風などの詳細解明が期待されています。
今回のランでは、2つの突発天体(ガンマ線バースト)の近赤外線による観測が行われました(10月5日:GRB111005A、10月8日:GRB111008A)。
GRB111005Aについては、Jバンド、Ksバンドでの明るさの上限を決定(GNC Circular12420)、GRB111008Aでは、J, H, Ksでの測光値を測定することができました(GCN Circular12437)。
このような、フレキシビリティの高い観測もminiTAOの特長のひとつです。