|b| > 30° の 酸素過多ミラを、赤外測光と周期・赤外光度関係とを 用いて解析した。過去の運動学的解析結果と一致して、周期 300 日以下と以上 とで、空間分布に大きな違いがあった。我々が定義する中間周期ミラ、P= 300 - 400 d、では指数関数スケール高が 240 pc で、投影面密度= 100 kpc -2, 太陽近傍空間密度= 210 kpc-3 である。短周期 ミラ、P < 300 d, ではスケール高 500 - 600 pc, となる。この値は周期・ 光度関係のゼロ点によるがおそらくメタル量に依存する。これ等の短周期ミラ は薄い円盤種族、最大スケール高= 100 pc、には属さない。 |
短周期ミラの投影表面密度は 40 - 60 kpc-2, 太陽近傍空間密度
= 35 - 60 kpc-3 である。
( 中間ミラでは 210*0.24/100=0.5, 短期ミラでは 35*0.6/40=0.53 または 60*0.5/60=0.5 か、なるほど) P > 300 d ミラの母星は主系列質量 1 - 1.2 Mo の円盤矮星らしい。短周 期ミラの母星質量は < 1.1 Mo であろう。 1 Mo 星からのミラは年齢 10 Gyr 以上を意味する。しかし、その場合には 10-4 Lo より暗い白色矮星 を観測されているよりもずっと多く生み出すこととなる。短周期ミラの星周ダス トの量は大きいことから、それらの星のメタル量は太陽の 1/3 より大きい。 中間周期ミラの期間を 2 105 と見積もった。この値は最近の他の 見積もりより長い。短周期と中間周期酸素過多ミラは大体 10-7 Mo /yr の質量を放出している。 |
規準 |b| > 30° だと、(1)Av < 1 mag, (2)グールドベルトの 影響がない、(3)分子雲もない、(4)可視探査がほぼ完全、という利点がある。 我々は、vis または blue バンドで Δm ≥ 2.5 mag, P ≥ 80 d をミラとした。GCVS では時々それらの要件を満たしてもセミレギュラーとして いるが、ここではすべてミラとする。特に炭素星と記していない星は酸素超過と 仮定した。 リスト 表1には P = [300, 400] d の 107 星を、表2には P ≤ 300 d の 211 星を載せた。90 % 以上が GCVS でミラとされ、残りはセミレギュラーと分類 されていた。表の f = 可視変光曲線の非対称性パラメタ―は重要である。 Whitelock et al 1991b に従い、XY Tau は表2から落とした。 図1には振幅のヒストグラムを示す。 周期・光度関係 Feast et al 1989 は LMC の周期・光度関係を次のように表した: MK = -3.47 log〈P〉 + 1.01 (1) Wood 1990 は銀河系星に対し、脈動理論の外挿から、0.25 暗くした: MK = -3.47 log〈P〉 + 1.26 (2) この論文では (2) の方を採用する。また、星間減光は無視する。 |
![]() 図1.振幅ヒストグラム。破線:P < 300d. 実線:P = [300, 400] d. |
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![]() 図2.|mK(TMSS) - mK(SAAO)| ヒストグラム。 mK(TMSS)= Neugebauer,Leighton 1969. mK(SAAO)= Catchpole et al 1979. K 等級 K 等級の多くは TMSS = Two Micron Sky Survey (Neugebauer,Leighton 1969) から採った。TMSS より暗いものは、文献から集めた。図2には TMSS と Catchpole et al 1979 との差をヒストグラムとした。大部分は 0.5 mag 以内 に収まるが、 R Aqr は大きく、注意が要る。 |
![]() 図3.TMSS 星に対する F(12)/F(2.2) のヒストグラム。破線= P<300dミラ。 実線=P=[300, 400]d ミラ。 K 等級が見つからなかったものは, K 等級が見つからなかったものは IRAS F12 から K 等級を決めた。図3には F(12)/F(2.2) のヒストグラムを示す。 分布の中間値を取り、P = [300, 400] d ミラに対しては、 F(12)/F(2.2) = 0.31 を仮定し、P < 300 d ミラには F(12)/F(2.2) = 0.25 を仮定した。 |
![]() 図4.表1の中間周期ミラ 107 個の銀河面上の投影分布 密度分布関数 表1の中間周期ミラ 107 個の位置を次の式でフィットした。 n = n0 exp(-|Z|/Zo) exp[-(R-R*)/Ro] (5) (R* = 太陽銀河中心距離の値が見 つからない。 ) 図4に表1の星位置の銀河面への投影を示す。図から、銀河中心側の星 61 個 は銀河反中心側の星 44 個よりやや多いことが判る。 スケール長 Ro 銀河系動径に沿ったスケール長は、l = [330, 30] の 20 星と l = 150, 210] の 14 星から決めた。銀河面に投影した二つのグループの星の(重心?)距離 の中間値は 700 pc である。我々の探査帯で高銀緯(高銀河面距離かも知れない) の星の表面密度は、銀河中心距離 R が 700pc x 2 = 1.4 kpc 変わる間にファ クター 1.5 変化がある。これから我々は Ro = 3.5 kpc を導いた。 (確かに、exp(1.4/3.5)=1.49 だが、 "high latitude" での密度比をどうやって導いたか、肝心のデータがない。 この論文の眼目の一つなのに。図4を虚心に見ると、太陽円± 0.3 kpc 当たりでは、外側の方が多いぞ!) |
![]() 図5.表1の中間周期ミラ 107 個の銀河面からの高度ヒストグラム。 点線=式(5), Zo=160 pc. 実線=式(5), Zo=240 pc. 破線=式(5), Zo=360 pc. Zo を決める。 Ro がこのように大きいので、Zo を決める時 R による n の変化を気にする 必要はない。式 (5) から、我々の双円錐領域内の星数 N* が次の式で表される。 N* = 4πn0Zo3cot2bcr (6) ここに、bcr = 我々の円錐の最低銀緯である。式 (6) から、Zo の 評価をサンプル星の高度中間値 Zmed で以下のように評価できる ことが判る。 Zmed = 2.7 Z0 表1の 107 星に対し、Zmed = 650 pc である。反中心方向で 700 pc, 中心方向で 600 pc なので、平均が 650 pc であった。それから導かれる Zo = 240 pc である。 ( 650 pc は円錐形状に対する価で ないといけないが、明記されていない。Ro でもそうだが、直接フィットしようと しないのは裏に理由があるのか?なんか怪しい。) 図5=銀河面高度分布 図5にはサンプル星の銀河面高度分布を、式 (5) と較べた。 Zo = 160, 240, 360 pc の間では Zo = 240 pc が最適であることが良く分かる。この値は、 Habing 1988 が 赤い IRAS 天体の薄い円盤に対して与えた 200 - 250 pc, Jura, Kleinmann 1989 が非常に塵の厚い AGB 星から導いた 200 pc と合っている。 |
中間周期ミラの大きな銀河面表面密度 Zo = 240 pc, N* = 107 から n0 = 210 kpc-3 と出る。 投影表面密度 σ = 2 n0 Zo = 100 kpc-2 である。 この値は、IRAS 天体の薄い円盤種族に対する Habing 1988 の 33 kpc-2 のファクター3大きく、Jura, Kleinmann 1989 が濃いダスト星に導いた 25 kpc-2 の4倍大きい。 中間周期ミラの主系列質量= 1.1 Mo Zo = 240 pc という値は Miller, Scalo (1979) が 1 Mo より少し大きな星に対して値に等しい。したがって、そのような星が 中間周期ミラの母星であると考える。Wyatt, Cahn 1983, Wood 1990 の脈動周期 モデルも P = [300, 400] d ミラはこの質量範囲にあるとしている。 主系列質量 1.4 Mo か少し大きい星のスケール高は 150 pc Miller, Scalo (1979) であり、これ等の星は中間周期ミラにはならない。 寿命 Miller, Scalo (1979) は 1.0 - 1.2 Mo の主系列星空間密度を 5.1 106 kpc-3 とした。それらの星の寿命から彼らは死亡率 dnms/dt = 8.6 10-4 kpc-3yr-1 と見積もった。我々はこの値を使って、ミラの寿命を tMi = n0/(dnms/dt) で求めた。n0 = 210 kpc-3 を用いると、 tmi = 2 105 yr を得る。 |
Wood 1990 の寿命評価 Wood 1990 は、全ての惑星状星雲が O-リッチミラから生まれると仮定して、 もっと短い 5 104 yr という寿命を得た。彼は、 Cahn, Wyatt (1976), Wood, Cahn (1977) の密度を外挿してミラの全密度を得た。そのほとんどは中間周期ミラが占めて いるから、大きな誤差は生まない。惑星状星雲の寿命 tPN = 2 104 yr として、 tMi = NMi/NPN tPN しかし、我々はこの式に反対である。 Zuckerman, Aller (1986) が述べているように 惑星状星雲の約半数は C-リッチであり、 Jura, Kleinmann (1989) は dM/dt > 2 10-6 Mo yr-1 のマスロス星の やはり半数が C-リッチである。炭素リッチな惑星状星雲を NPN に 加えることは tMi を下げることになるからである。 (酸素リッチミラが炭素リッチ星に どこで変化するかの探求が必要と思う。 ) |
CO 観測から決める van der Veen, Rugers 1989 は質量放出率の決定にかなりの誤差が伴うことを 注意した。我々は、 CO 観測からと IRAS FIR 観測からの質量放出率の推定が かなり良く一致することに気が付く。表3には近傍の中間周期ミラに対して Bujarrabal, Gomez-Gonzalezm, Palnesas 1989 が行った CO 観測の結果を 示す。彼らの使った距離Dを我々の表1の値に置き換えた dM/dt が載っている ことに注意せよ。 IRAS から決める Jura 1987 は以下のダスト放出率を提案した。この式は Sopka et al 1985 の解析が元になっている。 dM/dt = 1.1 10-8vdustDkpc2 L4-1/2Fν(60)λ10 1/2 ここに、vdust は km/s 単位、L4 = L/104Lo, Fν(60)は Jy 単位、λ10 = 赤外スペクトルの 平均波長、である。Wood 1990 から L4 = 0.5 とし、中周期ミラに 対して λ10 = 0.15 とした。距離は表1から採った。 vdust 放出率が大きく、dM/dt が L/(cv∞) に近い 時には vdust = v∞ = ガス流出 速度となる。dM/dt << L/(cv∞) ならば、ダストは ガスに対して vst の相対速度を持つ。その時、 Kwan, Linkke 1982 に依れば、 vst = v∞Q1/2[(L/cv&infin: dM/dt)]1/2 |
![]() 表3.近傍の中間周期ミラの質量放出率 で、vdust = v∞ + vst である。 L4 = 0.5, v∞ = 5 km/s に対して、 L/(cv∞) = 2 10-5 Mo -1 であり、 ミラ型星に対し、vdust = 2 v∞ とすると、 マスロス率は (1-2) 10-7 Mo -1 となる。 |
![]() 図6.表2の短周期ミラの銀河面上への投影。図6には短周期ミラの銀河面上 への投影を示す。 小さなスケール長 表2には 211 短周期ミラが載っている。銀河中心方向への集中が明らかで ある。中心方向 l = [330,30] には 61 星があり、その平均距離は 1500 pc である。反中心方向 l = [150, 210] には 11 星で平均距離 800 pc である。 つまり、、銀河系中心距離が 2300 pc 変わる間に表面密度がファクター5 変わったと考えられる。これから導かれるスケール長は 1.5 kpc である。 この値は、Habing 1988 が IRAS の薄い円盤種族に与えた 4500 pc, 厚い 円盤種族に与えた 6500 pc に較べると著しく小さい。ただし、 Habing の 結果は内部銀河系の円盤に対するものであり、一方太陽近傍では太陽円 の外側 1 kpc にカットオフが存在する。 太陽円 1 kpc 外側のカットオフ Habing が見つけた薄い円盤種族の大質量放出星に存在するカットオフは彼の カラー選択が炭素星を除いていたことと、炭素星とM-型星の比率の勾配が大きい Jura (1990) ことの二つが原因である。現在のところ、短周期ミラの銀河中心距離に伴う急な 減少がこれらの星の性質が急に変化するためと言う証拠はない。 スケール高 では、式 (5) に基づいてスケール高を決めよう。もし、距離が未定の星の 距離を全て中間値より遠いと仮定すると、中間高度 = 1400 pc である。もし 距離未定の星がランダムに分布していると仮定すると、短周期ミラの銀河面高度 の中間値は 1300 pc である。真の中間高度 = 1350 pc とすると式7から、 Zo = 500 pc である。P = [100, 200] d と [200, 300] d の間に Zo の差が 認められなかった。図7では、異なった値の Zo を使ったモデルを比較した。 観測と合うのが Zo = 500 pc であることが判った。周期-K 関係に式 2 の代わ りに式 1 を使った時の Zo は 600 pc であった。付録Aでは、距離 2 kpc 以 内では我々の短周期ミラサンプルは 75 % 完全であるという議論を行う。この 距離は Zo = 500 pc より十分に大きく、我々の求めた Zo が安全であることを 保証する。 |
![]() 図7.短周期ミラの銀河面からの高度ヒストグラム。実線=スケール高 Zo 500 pc のモデル分布。破線= Zo 750 pc, 一点鎖線= Zo 330 pc. Zo は安定 議論を |b| > 60° に限って、銀河中心距離による密度勾配の影響を 被らないようにしたら、再び中間高度 1350 pc を得る。同様に、銀河中心方向 と反中心方向に星を分けても両者同じ値を得る。このように Zo は安定している。 局所密度、局所コラム密度 局所密度、局所コラム密度を得るには、銀河面投影距離が長い星は使えない。 そこで、 |b| > 45° の星のみを使用した。その結果、 n0 = 60 kpc-3, σ0 = 60 kpc-2 である。 もし、Zo = 600 pc を採用すると、n0 = 35 kpc-3, σ0 = 40 kpc-2 となる。この値は Habing (1988) が厚い円盤の大マスロス星に対して求めた 2.5 kpc-2 より大分大きい。 短周期ミラの空間分布は楕円体分布でなく、円盤分布である。なぜなら、今の所 スケール高が銀河中心距離により変わる証拠がないからである。 |
マスロス評価 中周期ミラに較べ、短周期ミラの距離は遠いこともあり、そのマスロス情報 は少ない。例えば、van der Veen, Rugers 1989 の集めたリスト中, 周期 300 日以下のミラで CO が検出されたのは GY Aql と R Aql しかない。 van der Veen, Habing 1988 によると、彼らの領域 II にある M 型星は F(12)/F(25) > 0.33 (16) ならば、 10-7 Mo/yr のマスロスをしている。 (この負等号の向き、変だし、引用 論文も根拠なしにそう述べているだけの疑いがある。) 式 (11) から導いた 10-7 Mo/yr のマスロスは、 Frogel, Elias 1988 が球状星団中の周期約 200 日ミラに与えた 5 10-6 Mo/yr よりぐんと小さい。しかし、彼らの計算には間違いがある。 |
彼らの式 (6) は
次のように直すべきである。 κdM/dt=1.1 10-8(fνD2)v λ1/2R*-1Teff-5/2[I(x)]-1 ここに、κ(cm2g-1) はオパシティ、dM/dt の単位は -10Mo/yr, fν(ergs cm-2s-1 Hz-1) は波長 λ(μm) における観測フラックス、v(km/s) は流出速度、D(cm) は距離, R*(Ro) は星半径、Teff(K) は星有効温度、I(x) は Frogel, Elias(1988) が与えた積分値で 1 に近い。 短周期ミラのメタル量 中周期ミラと違い短周期ミラの出自は様々なので、それらのメタル量を同一と は看做せない。しかし、太陽メタル量より大幅に低いことはないのではないか。 多分、中間周期ミラの 1/3 よりは大きいだろう。これは、球状星団でも 0.1 太陽よりメタル量が大きい星団にのみミラが存在することと一致する。 |
種族差 表4には異なる種類の AGB 星について、その種族特性をまとめた。以前に 運動特性の差が認められていたが、短周期と中周期のミラの種族には差がある。 やや怪しいが、炭素星と中周期ミラの種族も異なるのかも知れない。 Wood, Cahn (1977) はミラ全体に対し、スケール高 310 pc, 表面密度 150 kpc-2, 近傍空間密度 245 kpc-3 を提案した。表4の短周期と中周期ミラ を足せば、そのくらいになる。しかし、それはそれとして、二つは別個に扱う べきだろう。 ミラが失う総質量 P < 400 d ミラのマスロス 2 10-7 Mo/yr, ミラ寿命 2 105 yr だと全部で 0.1 Mo 以下にしかならない。ミラの主系列 質量は 1.1 Mo 付近なので、白色矮星質量 0.6 Mo になるためには、0.5 Mo を失う必要がある。つまり、ミラ以外のマスロスが必要である。 超星風 Jura, Kleinmann 1989 は炭素星からのマスロス量は数個の炭素星から の 10-5 Mo/yr レベルの激しいマスロスが支配的で、 大多数の炭素星の 10-7 Mo/yr レベルのマスロスは問題にならな いことを示した。我々は同様の現象が中周期ミラでも起きているのではないか と考える。 Jura, Kleinmann 1989 はこの "非常に厚いダストシェル" の酸素リッチ星の数を 10 - 15 kpc -2 と見積もった。ここで見積もった中周期ミラ表面密度の 1/8 程度である。マスロス率が 2 桁上だから、この場合も超星風期ミラが マスロスの大部分を担っていることが判る。短周期ミラについては情報が 不足していて、それらが超星風に入るかどうか謎である。 |
短周期ミラは厚い円盤種族か? Feast (1963) の結果とも合致するが、P < 300 d 短周期ミラの空間分布は他と大きく異 なる。短周期ミラのスケール高は 500 - 600 pc である。それらの主系列 母星を近傍矮星中に探しても見つからない。むしろ、 Gilmore, Reid (1983) の M < 1.1 Mo の星から成る厚い円盤が存在するという話と定性的には合う。 ただ、短周期ミラのスケール高 500 - 600 pc は厚い円盤の 1000 pc よりは 小さい。 短周期ミラを"厚い"円盤の探り針に Habing (1988) は、マスロスの大きな、"厚い円盤" 星のスケール高を 600 - 1200 pc と見積 もった。短期ミラ型星は明るいので、これら"厚い"円盤の構造を探るのに好適 である。 スケール高 表4にまとめたように、短周期ミラの空間密度は少なくとも中周期ミラの 1/8 以上である。両者の寿命についての情報が無いが、 1.1 Mo 以下の近傍 矮星のかなりの割合が短周期ミラの母星となり得る。1.1 Mo 以 下の近傍矮星の 2 - 4 % のスケール高は、近傍矮星の持つ 300 pc よりずっと 大きいという、 Gilmore, Reid (1983) の主張と合致する。 白色矮星 Wingert et al 1987, Liebert et al 1988 は L < 10-4 の 白色矮星の数が標準モデルの予想の 1/10 であることを発見した。 これと短周期ミラとの関係は良く分からない。 |
1.中周期ミラの特性 中周期ミラのスケール高は 240 pc である。これは、1.1 Mo 主系列星の値 と一致する。その空間密度 210 kpc-3, コラム密度 100 kpc-2 である。寿命は 2 105 yr である。ミラのマス ロスは約 2 10-7 Mo/yr なので、総計で 0.1 Mo 以下の質量が失わ れる。この値は白色矮星になるために必要な 0.5 Mo に較べると小さい。 |
2.短周期ミラ 短周期ミラ P < 300 d のスケール高は 500 - 600 d で、円盤星の値より 大きい。短周期ミラの母星は < 1.1 Mo で、標準銀河系モデルが与える スケール高 300 pc の星種族には含まれない。短周期ミラの空間密度は 35 - 60 kpc-3 である。 |