アブストラクトUCHIIR の VLA 観測UCHIIR 75 個を VLA により、波長 2, 6 cm, 分解能 0.4" で観測した。 近赤外、IRAS、電波フラックスから SED を作った。UCHIIR の電子密度 ≥ 104cm-3、エミッションメジャー ≥ 107pc cm-6、直径 ≤ 0/1 pc であった。 形態 電離ガスの形態は、球形または未分解 = 43 %, 彗星状 = 20 %, コア ハロー = 16 %, シェル = 4 %, 不規則または複数源 = 17 % であった。 彗星状 UCHIIR は放物線状の電離境界面、鋭い全面縁、長く細い尾を持つ。 これは星が分子雲中を超音速で運動するために形成されたバウショックで あろう。 |
シェル型と彗星型 UCHIIR の中心空洞は不安定であり、星風や
輻射圧のような安定化メカニズムがないかぎりこれほど多くがその型で
見つかるはずはない。同じ視野中に幾つかの異なるタイプの UCHIIR が
見出される。大きな遠赤外フラックスと複数放射源の存在は UCHIIR を
形成する O-, B-星には低質量星の集団が付随する事を示唆する。
寿命 UCHIIR 期は大質量星の主系列寿命のかなりの割合を占めるという証拠 がある。この不完全なサンプルで発見された CHIIR の数は UCHIIR 寿命 が < 3 × 104 yr = 膨張して VLA で検知されなく なるまでの時間、では説明付かない。膨張を抑える何らかのメカニズム が働いている。それは多分周辺からの物質降着か、中性ガス内を星が 運動するためであろう。したがって、UCHIIR が小さいからと言ってそれは 天体が非常に若い事を意味しない。 |
単一鏡ではビームが太すぎる IRAS 100 μm 天体で最も強いのは Sgr B2, 次は NGC 2024 で どちらも UC 成分を持つ HIIR である。第3番目は G34.26+0.15 で有名な UCHIIR である。しかし、 単一鏡の電波観測では銀河面内の UCHIIR の観測には混入の影響が 大き過ぎた。今回の VLA 観測で UCHIIR は簡単なストレームグレン球 と異なり、様々な形態を持つ事が判った。今回の観測で判ったことの一つは UCHIIR の中で彗星状の天体がありふれたものである事である。 空洞の保持 中心部にある空洞を維持するメカニズムの回目も重要な課題である。 詳細なモデルはこの論文の範囲を越えている。 |
UCHIIR 期の長さ 電波望遠鏡、 FIR 望遠鏡は銀河内の全ての UCHIIR を検知する感度がある。 Wood, Churchwell 1989b は銀河系全体の埋もれた O-型星を数え上げ、銀河系における大質量星形成率 を出した。そのためには UCHIIR 期の長さを知る必要がある。彼らは それを全主系列時間の約 15 % と推定した。 以前の研究との比較 これまでは有名な分子雲複合例えば, W3, W49, W51, W75, M17 内の十数個 の UCHIIR のみが高分解能観測を受けていた。今回は 82 UCHIIR 候補の VLA 観測を一挙に行った。目的は(1)候補天体が UCHIIR かの確認、(2)その 物理的性質、(3)詳しい構造、である。 |
2.a.干渉計観測選択基準観測は NRAO/VLA の スナップショットモードで行われた。観測天体の 選択基準は、 Wink, Altenhoff,Mezger 1982 の銀河面サーベイなどから、 (1)小さい、または非分解の電波源 (2)ミリ波スペクトルがフリーフリー放射 (3)FIR で強い放射源 完全度 観測は第1象限で行われ、かつ表面輝度が 3 mJy/beam 以下、大きさが 10" 以上の天体は検知しない。 |
2.b.IRAS データ検出した電波源位置の IRAS 天体を 1' 範囲内で調べた。PSC カタログで2天体 を除く全ての検出電波源に同定できた。この2天体はおそらく銀河である。2.c.電波再結合線2.d.電波連続波図 90 - 142 には電波連続波の分布を示した。 |
![]() 表5.6 cm で観測したが、検出なしだった天体リスト |
![]() 表6.図と表への天体インデックス |
![]() 図143.形態の漫画 |
![]() 表10.UCHIIR の形態クラス |
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