Post-AGB Candidates:Selection and IR Properties


Trams, Waters, Lamers, Waelkens, Geballe, The
1991 AASuppl 87, 361 - 382




 アブストラクト 

 既知の2post-AGBs HR 4049 と HD 213985 の性質に基づき、類似の星を 探した。それらは全て 赤外超過を持つpost-AGBs であると考えられる。その 超過はT = 1000 K の熱いダスト、300 K の冷たいダスト、又はそれらの混合 に起因する。  熱いダストを持つ星は全て、冷たいダストの星よりも大きなマスロスを 示す。これは AGB 後も 10-7 Mo/yr 程度の大きなマスロスが 続いていることを示唆する。


 1.イントロダクション 

 post-AGNs は古い 

 post-AGBs 候補に共通な特徴の一つは、それらの多くが古い星であるという ことである。種族 II の組成を示すこともしばしばある。それらの星は 質量 0.6 Mo 程度でその 99.9 % は小さな C/O 核に含まれ、残り= 0.1 % が 10 - 50 Ro に広がった大気に含まれる。その結果、これらの星の大部分はスペクト ル分類では超巨星となる。

 選択 

 前に述べた性質を基準に、文献から post-AGB 候補を探し、その性質を 調べた。
 Volk, Kwok (1989) 

  Volk, Kwok (1989) は IRAS から post-AGBs を調べた。彼らの研究が我々と異なる点は、
(1) 彼らは高銀緯超巨星だけでなく、OH/IRs や低色温度天体を含む。
(2) IRAS に基づいているため、低温ダストに比重が掛かっている。我々は NIR カラーを用い、高温ダストに重みがある。


 2.対象星 

 2.1.HR 4049 と HD213985  

 HR 4049 の Teff 

 HR 4049 は α1950 = 10h15m50s, δ1950 = -28°44'31", B9.5Ib-II である。しかし、Houk, Cowley 1975 はその方 向が銀河面から高く、大質量星とは考えられないとした。星は大きな赤外超過 と強いUV欠如を示し、それから Lamers et al 1986 はこの星が AGB から離れ た低質量星で、スペクトルが超巨星的なのは重力が小さいためであるとした。 この考えは Lanbert et al 1988 により、この星が極度に低メタルで、炭素量 が高い事が見出されたことにより確認された。彼らは Teff = 7500 K とした が、これは B9.5 超巨星としては随分低い。

 HR 4049 の 赤外超過 

 HR 4049 の SED は非常に強い赤外超過を示す。この超過分は T = 1250 K の 黒体でフィットでき、ピークは 3 μm にある。この暖かいダストに加え、 T = 30 K の冷たいダスト成分の証拠もある。Waters et al 1989 は、この冷 たい成分が 100 μm で 15 arcmin に渡り広がっていることを示した。 これは距離 400 pc を仮定すると 1 pc に当たる。暖かいダストは現在進行中 のマスロスに対応し、 Tramset al 1989 はバルマー輝線の変動がその証拠とし た。
 HR 4049 の星周ダスト 

 Waters89 は赤外超過の原因となるダストが同時に紫外欠如の原因となると 述べた。ただし彼らは Teff = 10000 K を仮定した。さらに、彼らはこの暖か いダストが未同定赤外放射の原因であるとした。

 HD 213958 のスペクトル型

 HD 213958 はα1950 = 22h32m46s, δ1950 = -17°30'59", B9.5Ib-II で、 HR 4049 と同様の性質を有する。この星は A2Ia に分類される。 \b\\|b| = 75° と高い銀緯で HR 4049 と似た post-AGB であることを示唆する。

 HD 213958 の SED  

 HD 213958 の SED は二つの成分から成る大きな赤外超過を示す。暖かい成 分は T = 1250 K で、冷たい成分は T = 350 K の黒体である。紫外でこの星は 非常に深い 2400 A 吸収帯を示す。Waelkens et al 1987b, Buss et al 1989.



表1.選ばれた 25 post-AGB 候補星

 2.2.星サンプル 

 選択基準 

 我々は HR 4049 と HD 213985 と似た星を文献に探した。選択基準は

(1)超巨星=低重力と分類される。

(2)銀緯が高い=低質量種族 II 星。しかし、他の性質からこの種族と判定 される円盤星も加えた。

(3)大きな赤外超過を持つ。中には超過の無いものもある。

(4)ほぼ全ては不規則型変光星

こうして 25 post-AGB 候補星を選んだ。それらを表1に示す。幾つかは大質 量星として知られており、post-AGB 候補星ではない。しかし、それらと純粋 のpost-AGBs との差をはっきりさせるため、それらもサンプルに含めた。
(当時は種族II のみを考えていた? )

 2.3.関連するだろうタイプの星 

 RV Taus 

 一周期の間に二つの極大を示す変光星で周期は 50 - 150 日。 スペクトル型は F, G, K 型で、変光位相によりそれも変化する。 Jura 1986 RV Taus は post-AGB 星であるとした。

 R CrBs 

 スペクトル型 B3 - G0 の SR 変光星である。時に示す非常に深い極小を 特徴とする。大きな変光の周期は数年に及ぶ。FEast 1975 は深い極小は 星から放出されたダスト雲のせいであるとした。 R CrBs は極端に C-リッチ で H-欠乏である。これらの星が post-AGBs かどうかまだはっきりしない。

 UU Hers 

 UU Hers は F - G 型の SR 変光星で、高銀緯に位置する。振幅は 0.5 mag 程度で、変光タイムは 40 - 100 日である。赤外超過を有することから  post-AGBs ではないかと思われている。


 2.4.個々星、RA 順に 

 RV Tau 

 G2 Iae. スペクトル型は K3 Ip まで変わる。 b = 12° Gehrz 1972 は 大きな赤外超過を見出した。RV Taus の代表例としてリストに載せた。

 KS Per= HD 30353 = SAO 39773 

 A5 IIIp. b = -1° で銀緯は低い。ΔV = 0.07 で変光は小さい。 大きな赤外超過を示す。炭素欠乏連星として知られ、伴星は B-型である。 H 量は低く、He と N が超過。超巨星でも高銀緯でもないが、υ Sgr と 似るのでリストに加えた。これらの連星と post-AGBs との差を明らかにする ためである。

 RV Col= SAO 195996 

 G8II で銀河面から 28.8° 離れている。もし 種族I としたら、銀河面高度  700 pc となる。Eggen 1986 はこの星の V-K が固有カラーより大きいことを指摘 し、星周赤化が原因とした。 周期 107 日、振幅 0.8 mag の変光星。

 HD 46703 = SAO 25845 

 F-型超巨星に分類。 b = 19.6° でもし種族I 超巨星なら銀河面から 4 kpc 離れる。IRAS 12, 25 μm に超過あり。小振幅の準周期的変光星で 89 Her, HD 161796, HD 112374 と似る。、

 3 Pup = HR 2996 = HD 62623 = SAO 174400 

 A2 Iabe 型星で銀河面内にある。SED は HR 4049 と似る。変光はナシ。分光 連星で公転周期は 167.767 日である。

 HD 101584 = SAO 239288 

 F0Iape 型。b = 7° Humphrey, Ney 1974 は 11, 18 μm 放射帯を見出した。 彼らはこの星が 89 Her と似ていると述べた。
 Hen 747 = HD 10491B = SAO 251722 

 F0 Ib-II 型星で b = 0.4° である。Tapia 1982 は T = 800 - 825 K ダストによる赤外超過を見出した。SED は 89 Her に似る。
(Tdust は丁度良い距離を示唆する。 )
振幅 0.15 mag, 時間尺度 100 日の変光がある。Hα は輝線だが他のライ ンは吸収線である。可視三重星である。

 HD 112374 = HR 4912 = LN Hya = SAO 181244 

 Fa Ia, b = 36.4°, B で振幅 0.3 mag, 時間尺度 50 日の変光アリ。 Parthasarathy, Pottasch (1986) は IRAS 超過を見出したが超星風前ではないかと述べている。 Luck et al 1983 は シェル的な線輪郭を Hα に見出し、この星を 0.6 Mo で種族IIで AGB から PN への遷移期にあるとした。

  HD 119608 = SAO 168132

 b = 43.1° なのでリストに加えた。赤外超過は無い。

  HD 137569 = SAO 101584

 B5 III, |b| = 51° である。赤外の性質は不明だが、組成は種族II である。

 R CrB = HR 5880 = HD 151427 = SAO 84015

 G0 Iep, b = 51°. 大きな赤外超過を示し、深い極小を持つ。H 欠乏の炭素星で、 通常は P = 44 d の 0.15 mag の変光を示す。Gillett et al 1986 は直径 18 arcmin の古いシェル を発見した。これは H リッチかも知れない。

 UU Her = SAO 65425

 F5 Ib, b = 41°. 赤外超過は観測されなかった。 UU Her 型変光星の典 型で、0.5 SR mag. の SR 型変光、P = 70 - 90 d を示す。


 HD 161796 = SAO 30548

 F3 Ib,b = 30.9° 。大きな赤外超過 T = 150 K を持つ。 時間尺度 40 - 60 日, 振幅 0.1 mag の UU Her 型変光星である。 Hα 輝線が見える。

 89 Her = HR 6685 = HD 163506 = SAO 85545 = V441 Her 

 F2 Ia で b = 23° である。Gillett et al 1970 はこの星に大きな赤外 超過 T = 200 - 600 K を見出した。Fernie 1981 は可視で振幅 0.1 mag, P = 67 日の変光を検出した。Sargent, Osmer 1969 は Hα P Cyg 輪郭が変化 することを見出し、マスロスの変化と解釈した。

 HD 172324 = SAO 67189 

 IR データはないが、 A0 Iab というスペクトル型と高銀緯 b = 19° か ら候補に入れた。

 348 Sgr 

 高温 R CrB 型星で、極小時には星雲が見える。b = 8° である。lass 1978 は大きな赤外超過を観測した。

 MV Sgr 

 Drilling et al 1984 によるとスペクトル型は B3 T = 16000 K である。 最も高温の R CrB 星の一つである。 Feast, Glass 1973 は T = 1500 K の 大きな赤外超過を見出した。水素の形跡はない。
 BL Tel = HD 177300 =SAO 245923 

 Hoffleit et al 1983 によると F8I と M 星の分光食連星で振幅 2.1 mag, P = 778 d である。b = 23° である。

 RY Sgr = HR 7296 = HD 180093 = SAO 211117 

 Hoffleit, Jashek 1982 は G0 Ipe の R CrB 型星としたが、Michigan Catalogue of Spectral types は Cpec と分類している。b = 19.5° であ る。 Lee 1973 は大きな赤外超過 T = 900 K を検出した。

 υ Sgr = HR 7342 = HD 181615 = SAO 162518 

 A2 Ia, b = 19.8°, 大きな赤外超過 T = 900K. 分光連星 P = 137.9567 d である。

 HD 190390 = HR 7671 = SAO 163245 

 F1 III, b = 21.5° で赤外観測はない。 Sasselov 1985 は UU Her 型星 ではないかと述べた。

 HD 214080 =SAO 165181 

 B1 Ib, b = -56.9° で HD 213985 から 1° の距離になる。 赤外超過は無い。普通の B 型超巨星かも知れない。

 ρ Cas = HR 9045 = HD 224014 = SAO 35879 

 F8 Iap, b = -4.5° のこの星は時々 R CrB 星と分類される。しかし低 炭素量なので R CrB 型星ではない。赤外超過は無い。


 表2.測光観測。文献から 











 表3.新しい測光等級 



 3.測光: 二色図 

 3.1.測光観測 

 文献から集めた測光観測の結果は表2に示される。新しく ESO と UKIRT で行った観測の結果は表3に示す。

 3.2.二色図 

 B-V 対 V-[12] 図 

 IR 超過と可視超過の比較
 H-K 対 K-L 図 

 熱いダストによる NIR 超過(1000K) を平常星と比べる

K-L 対 K-[12] 図 

 冷たい (T=250K) の FIR 超過を熱いダストによる NIR 超過と比べる。

 J-H 対 H-K 図 

 我々のサンプルの NIR 超過を PNem Miras, OH/IRs など他種星の超過と比較。



図1.B-V 対 V-[12] 図

 3.2.1.B-V 対 V-[12] 図 

 R CrBs 

 図1にサンプル星の B-V 対 V-[12] 図を Waters et al 1987 の星と比べた。 R CrB と RY Sgr に対しては 極大、極小の双方の点をプロットした。観測から 赤外フラックスは変光に拘わらず一定という結果が出ているので、 IRAS の[12] は極大にも極小にも適用可能である。

 12 μm 超過 

 サンプル星の大部分は 12 μm で大きな超過を示す。12 μm 超過がない、 または小さい星は HD 112374, BL Tel, HD 190390, ρ Cas である。星の 集中が B-V = [0, 0.7], V-[12] = [4, 8] に見られる。 R CrBs 極大もこの 領域内。領域外には MV Sgr, V348 Sgr, RV Tau, 極小 R CrBs がある。
 高温で暗い星 

 348Sgr と MV Sgr は非常に高温で暗い, WC10 で V = 12.0 と B1 で V = 12.5、成分がある。可視で暗いにも拘わらず、星の 12 μm 赤外超過 は大きい。RV Tau は E(B-) = 0.72 の星間赤化を受けているが、その補正を した後も 12 μm で 5 mag の超過を示す。



図2.H-K 対 K-L 図

 3.2.2.H-K 対 K-L 図 

 H-K = K-L = 0 の星 

 図2には H-K 対 K-L 図を示す。H-K = K-L = 0 付近の星は赤外超過ナシ である。それらは KS Per, RV Col, HD 46703, HD 119608, HD 112374, HD 137569, HD 161796, BL Tel, HD 214080 である。

 大部分は 

 大部分の星は H-K = [0.5, 1.5], K-L = [1.0, 2.0] 領域にある。 R CrBs の軌跡も示す。
12 μm 超過があるのに近赤外超過がない 

 KS Per と HD 46703 は 12 μm 超過があるのに近赤外超過がない。 これは、それらの星のダストが単星に比べずっと冷たいからである。
(興味深い。減光はどのくらい? )



図3.K-L 対 K-[12] 図

 3.2.3.K-L 対 K-[12] 図 

 黒体に対する超過 

 図3に K-L 対 K-[12] 図を示す。黒体と較べると RV Col, HR 4049, R CrB, BL Tel は超過がない。 HD 112374 と ρ Cas には僅かな超過が見られる。 多くの星は K-L = [1.4, 1.8], K-[12] = [4, 5] に存在する。R CrBs はもっ と赤い。V 348 Sgr は T = 800 K で黒体に対して超過を示さない。 MV Sgr と HD 161796 は黒体に対し大きな 12 &mu:m 超過を示す。R CrB は 1000 K BB に 超過ナシ、HR 4049 は 1200 K BB に対し 12 μm 超過ナシ。これはつまり、 K, L, 12 μm は 1200 K ダスト成分であることを示す。
 二色図からの結論 

 これまでの3つの二色図から、

(1)RV Tau, 3Pup, HR 4049, HD 101584, Hen 747, R CrB, 89 Her, υ Sgr, HD 213985 は大きな赤外超過を持つ。

(2)HR 4049, R CrB のみが 1000K の熱いダストを有する。他の星は 熱いダストと冷たいダストの両方または温度勾配を示す。



図4.J-H 対 H-K 図

 3.2.4.J-H 対 H-K 図 

 J-H 対 H-K 図には post-AGBs 候補星、 Miras, OH/IRs, PNe を示す。

 3.2.5.二色図からの結論 

 NIR カラーが PNe と似る星 

 熱いダストを持つ星は NIR カラーが PNe に似る。RV Tau, HR 4049, HD 101584, R CrB, 89 Her, RY Sgr は多分 post-AGBs である。
分光学的特徴 から考えると、 3 Pup, Hen 747, υ Sgr はもっと大質量の星らしい。

 冷たいダスト 

 12 μm 超過は冷たいダストの存在で引き起こされる。それらは HD 46703, HD 161796, KS Per である。 



表4.post-AGB 候補星の赤外超過

 4.分類枠 

 post-AGB の良い候補星として種族 II の組成を持ち赤外超過のある星 を考えた。正常星に対しての赤外超過を表4に示す。超過量を用いて 次の三種に分類した。

 グループ1 

 主に T = 1000 K の熱いダストを持つ。12 μm 超過は近赤外超過と比べる と小さく、E(K-[12]) = [0, 4] である。
 グループ II 

 T = 1000 K と T = 300 K のダストから成る。E(K-[12]) > 4

 グループ III 

 主に冷たい T < 500 K ダストを持つ。近赤外超過はゼロに近い。 E(K-[12]) > 0 である。


 4.1.post-AGB 候補星 

 グループ I : 熱いダスト 

 RV Tau, HR 4049 は主に熱いダストを有する。組成は種族IIである。どちら の星も可視で変光している。視線速度も変化する。可視スペクトルからマスロ スが検出された。HR 4049 は 10-7 Mo/yr, RV Tau は 10-7 - 10-7 Mo/yr である。

 グループ I : 熱いダストと冷たいダスト 

 HD 101584, 89 Her, HD 213985 は熱いダストと冷たいダストを有す。 HD 213985 の赤外超過は明らかに分離する2成分を示す。Waelkens et al 1987. HD 101584 は非常に広い幅の赤外超過を持ち、温度分布の存在を示唆する。89 Her の SED は黒体に類似する。89 Her のみが種族II と分かっている。他の二 つの組成は不明である。3星は可視変光を示す。89 Her と HD 213985 のマス ロスは 10-7 - 10-7 Mo/yr である。HD 101584 の方は 10-6 Mo/y。

 グループ III : 冷たいダスト 

 HD 46703, HD 112374, HD 161796 は冷たいダストを有する。初めの二つは 種族 II と知られている。全て変光星で弱いマスロスの証拠がある。

 赤外超過が不確かな星 

 UU Her の赤外超過は不確かである。V-[12], K-[12] は 12 μm での小さ な超過を示す。星は種族 II として知られており、[Fe/H] = -1 である。 HD 172324 は近赤外等級しかないが J, H, K, L の超過はない。 HD 190390 は 赤外超過の観測自体がない。みな変光星である。

 4.2.他種天体 

 連星 

 3 Pup, υ Sgr, KS Per, BL Tel, HD 137569 は連星である。 BL Tel, HD 137569 は赤外超過を示さない。υ Sgr, KS Per は He-リ ッチ星で、A-型巨星と O, B 主系列星とからなる。3 Pup の LRS にはシリケ イト放射が見える。BL Tel は F型超巨星と M-型星との連星である。 HD 137569 は B5 III 巨星と白色矮星との連星である。主星は post-AGB 星かも 知れない。Hen 745 は三重星である。

 R CrBs  

 R CrB と RY Sgr は他の二つ V 348 Sgr, MV Sgr より低温であるが、ダスト 温度は高い。R CrB と RY Sgr の赤外超過は 89 Her, HR 4049 と似ている。 V 348 Sgr, MV Sgr の超過は HD 101584, HD 213985 と似る。 R CrBs 全て H 欠乏で可視変光星である。

 赤外超過ナシ 

 HD 214080, ρ Cas は種族 I 超巨星なので大質量星であろう。RV Col には赤外超過がなく正常な G-型巨星である。 HD 119608 は正常な B1 超巨星である。


 5.議論 

 選択 

 高銀緯で見つかる超巨星で、大きな赤外超過を持ち、連星でも R CrBs でも ない星は post-AGB 候補である。

 マスロスは継続 

 多くは 10-8 - 10-6 Mo/yr のマスロスを示す。 つまり、星が AGB を離れてもマスロスは継続しているようである。この マスロスの大きさは現在想定されているより大きい。
 連星、R CrBs との区別 

 連星から post-AGBs を区別する方法は分光観測である。その視線速度変化 から連星は判断できる。R CrBs の減光は極端なので判別可能である。


 6.結論 

 質量が大きくて種族Iの post-AGBs も存在するはずであるが ここには含まれない。  



( )


et al. () 先頭へ