M31 と M33 内の赤色超巨星の完全サンプルを得た。UKIRT/WFCAM の公開デー タを用いて、(J-H)-(H-K) 二色図上で前景の赤色矮星を除き、候補星を選んだ。 (r-z)-(z-H), (B-V)-(V-R) 可視・赤外二色図と Gaia 視差と固有運動により この分離法の正しさを確認した。RSG は (J-K)-K 色等級図上で、高い光度と 低い有効温度という特異な位置を占める。 | 結果として、M31 には 5,498, M33 には 3,055 の赤色超巨星が見出された。 RSG の K バンド等級は UKIRT 測光下限より明るいので、このサンプルは完全 である。制御領域の解析から、他種天体の混入は 1 % 以下と思われる。 副産物として O-リッチ, C-リッチ AGB 星の完全サンプルも得られた。さらに、 TRGB も決定され、M 31, M33 距離が求められた。 |
RSG 完全サンプルの重要性 RSGsはコアヘリウム燃焼段階にある種族I 大質量星で、 Mi ≥ 8 Mo と 考えられている。ただし Yang et al 2019 は下限値が 7 Mo 場合によっては 6 Mo ではないかと述べている。その半径は 1500 Ro に達し(Levesque et al 2005) 光度は 3500 - 630,000 Lo (Massey et al 2008, Massey, Evans 2016) である。RSGs の完全カタログは大質量星進化がメタル量によりどう変わるか (Maeder et al 1980, Massey (2002), Massey 2013)、 星間空間へのダスト供給(Reimers 1975,Kudritzki, Reimers 1978, Gordon et al 2016 )、RSG の PLR 較正 (Kiss et al 2006, Yang, Jiang 2011, 2012, Soraisam et al 2018, Chatys et al 2019, Ren et al 2019)、 の研究のための基礎データである。 SMC, LMC の RSGs LMC, SMC の RSGs は最初は数十 (Feast et al 1980, Catshpole, Feast 1981, Wood et al 1983, Pierce et al 2000) と考えられていたが、後の研究 ( Massey (2002), Massey,Olsen 2003, Neugent et al 2012, Gonzalez-Fernandez et al 2015, Yang, Jiang 2011, 2012) で200くらいに増えた。最近では Yang et al 2019, 2020a が SMC に 1405, LMC に 2974 個の RSGs を同定している。 その完全性は 90 % 程度である。この劇的な増加はデータの増加と前景星除去 方法の改善の結果である。特に、様々な種類の CMD を用いて RSGs の同定を 行い、Gaia の視差と固有運動を用いて前景星の除去を行った効果が大きい。 |
M31, M33 の RSGs Massey et al 2006, 2007, 2009, Drout et al 2012 は Local Group Galaxy Survey (LGGS) を用い、V < 20, V-R > 0.85 で M 31 の RSGs, V-R > 0.6 で M33 の RSGsを選んでいた。 前景星の除去には (B-V)-(V-R) 二色図 (Massey et al 2009, Drout et al 2012) が用いられた。その結果、 M 31 に 437, M33 に 776 の RSGs が発見 された。Massey, Evans 2016 はその内 255 星の視線速度を測り、またスペク トル型を決めた。それらは種族 I の星に期待される視線速度であった。 過去の M31, M33 サーベイは下限光度が高い しかし、Massey et a; 2009 の RSGs サンプルは完全性からは程遠い。 Ren et al 201 はこのサンプルの最低光度が 9 Mo 星 RSG に期待される光度 よりも 1 mag 上にあることを見出した。これは暗い RSGs が含まれていない ことを意味する。Messineo, Brown 2019 は Gaia DR2 から MW に 889 RSGs を発見した。これだけからももっと多くが M31, M33 には期待できる。 Massey, Evans 2016 に述べられているように、彼らの完全性限界は V = 20 であり、これは M 31 の RSGs サンプルが完全なのは 15 Mo まで、光度で は log(L/Lo) = 4.7 までを意味する。 L/Lo = (M/Mo)4 を仮定すると、M = 7 Mo では、V = 20+10log(15/7) = 23.3 (本文では M31 で24.40、 M33 で 24.66) 暗くなると、測光精度が 低下し、前景矮星の混入を除去することを、特に可視域では、困難となる。 NIR! そこで近赤外で検出を試みた。 |
WFCAM データ WFCAM/UKIRT は Hawaii-II 4つからなる。各チップの視野は 13'.65 = 2000 x 0.4"/pixel でシーイングは 0.7" - 1.2" である。観測結果は WFCAM Science Archive から採って来れる。データは較正済みのスタック画像と 天体カタログである。 クロスマッチ 我々は FITS 形式の天体テーブルをアスキー形式に直した。その際、CASU か ら提供されたプログラムで補正を施した。このカタログには、 RA, Dec, 等級、エラー、分類フラグなどが含まれる。その中からフラグ -1(stellar), -2(probably stellar), -7(source ith bad pixels) を取り出す。次に、 J, H, K 間で半径 1" でのクロスマッチを行う。フラッグがバンド間で異なる 場合は、少なくとも2バンドで上記条件を満たす場合を残す。N_Flag = "stellar" フラッグの数、を定義した。つまり N_Flag = 3 は全てのバンドで "stellar" であることを意味する。その結果、M31 で 1,235,930, M33 で 203,486 天体がマッチした。"-7" 天体は J で 5 %, H, K で 40 % である。 これは H, K 画像がマイクロステップモードで撮影されたからである。この ため画像の縁がソフトになり bad と判定されたのである。 |
限界等級 測光精度を調べるため UKIRT 等級を 2MASS 等級と比較した。UKIRT 等級 は 2MASS 等級で較正されているので一致は良い。M31 の場合、 2MASS 6x 点源 カタログは J = 20, K = 18.5 まで達し、AAA 天体では J = 17.6, K = 16 まで 達する。2MASS と UKIRT の 1σ 差は J = 17.5, K = 16.5 で 0.2 mag である。M33 の場合、2MASS カタログは J = 17.5, K = 16.5 まで達する。 AAA 天体に限ると J = 16, K = 15 である。 図1,2,3 図1に K 等級の分布とエラーの分布を示す。M33 の方が精度が良いのは 混み具合が低いためである。図2には天体の分布を示す。図3にはこの初期 サンプルの CMD を示す、 |
幾つかの方法 (a) Gaia/DR2 の固有運動を使う。Yang et al 2019, 2020a LMC, SMC で有効であった。83,260/1,245,930 = 6.7%(M31), 18.901/203,486 = 9.3%(M33) にデータがある。M31, M33 は遠すぎて信頼度低い。 (b) 視線速度。可視スペクトル型。Massey, Evans 2016 M31, M33 で実行。明るい星だけ。 |
(c) 可視二色図。Massey et al 2009, Drout et al 2012 (B-V)-(V-R) 図で M31, M33 の前景矮星と RSG を分離した。高い測光精度 が要求されるため、明るい星に限定。 赤外二色図 RSG Teff = 3000 - 5000K は近赤外で明るい。V-K=4 とすると V=22 は K=18 に相当する。そこで、今回は赤外二色図を前景星の除去に使用した。 |
3.1.1.近赤外二色図JHK 二色図上の巨星と矮星Bessell, Brett (1988) は (J-H)-(H-K) 図上で巨星と矮星が分岐することを見出した。矮星は巨星より 表面重力が強く、大気中での原子衝突率が高いために分子が形成しやすい。 (Allard, Hauschildt 1995) このため矮星においては比較的高温で分子形成 が進み、H バンドでの吸収が強くなる。これが H 等級を暗くし、J-H を大きく、 H-K を小さくするのである。 Bessell, Brett (1988) は巨星と矮星の境界を与えているが、我々は独自に定義し直した。そのために 測光誤差が 5 % 以下で、 N_Flag = 3 天体で二色図(図4)を作成した。 矮星と巨星の分離は明らかである。境界線の決定法は良く理解できなかったの で略す。 青い星と前景星の除去 境界線を用い赤い矮星を、また H-K < 0.1 の青い星も除いた。こうして M31 で 414.490 星、 M33 で 77,091 星が除かれた。測光エラーにより 混入する星の割合を知るため、モンテカルロ計算を行った。 その結果、選択された星の完全性は 93 %, 混入率は 9 % と分かった。ただし、 計算で採用したエラーは大きめなので実際の混入率はもっと小さいだろう。 HHK 二色図法は非常に有効である。しかし我々は可視測光データも使用し、 境界付近で紛れ込んだ矮星をさらに除去することを試みた。 |
3.1.2.可視二色図によるダブルチェック(r-z)-(z-H) 二色図Yang et al 2020c は MARCS モデルに r, z, H フィルター透過率を掛け合 わせて、(r-z)-(z-H) 二色図が巨星と矮星の分離に有効であることを見出した。 PANSTAR の PS1/DR2 データ (g, r, i, z, y) を用いた。UKIRT と PS1 の 1" クロスマッチを行い、M31 で 184,750 星、 M33 で 37,304 星を同定した。 図5に二色図を示す。 r-z < 0.3, または境界線の下を除去した。除かれ た星は M31 102,174 星、M33 で 17,648 星であった。その内 93,938 (M31) = 91.9 %, 15,568 (M33) = 88.2 % は既に除去されている。つまり、 8,236 (M31), 2,080 (M33) が新たに除去された。 (B-V)-(V-R) 図 Massey (1998) は (B-V)-(V-R) 図上で RSGs が矮星と分離することを示した。B バンドには 多数の金属吸収線があるので、低表面重力の RSGs は B 等級が暗くなるため、 同じ V-R では矮星より赤い B-V を示すからである。Massey et al 2009, Drout et al 2012, Massey, Evans 2016 は M31, M33 で既に境界線を引いて いるが、我々はそれを決め直した。それを図6に示す。 可視二色図では高精度測光が必要 LGGS サーベイでの基準は、20 mag より明るくて測光誤差 0.01 mag 以下の 星の場合、 Massey et al 2008, Massey, Evans 2016 が示したように上手く 働いた。しかし、それより暗くなり誤差が増すと、矮星と巨星の分離は難しく なる。図7の左枠に示すように、近赤外二色図で選んだ前景矮星は (B-V)-(V-R) 二色図の矮星領域に収まる。これは近赤外と可視の分別法が整合することを 意味する。しかし、図7右枠を見ると分かるが、測光誤差が 0.05 mag になると、 近赤外で選ばれた矮星の多くが可視二色図では巨星の領域に入ってしまう。 これは可視二色図では巨星と矮星が測光誤差にくらべ十分離れていないためで ある。 |
Gaia/DR2 距離による前景星選択基準は、 (a) 距離 50 kpc 以内 (Liu et al 2017) (b) |σω/ω| < 0.2 (c) |σμα/μα| < 0.2 (d) |σμδ/μδ| < 0.2 である。距離の計算には Smith-Eichhorn 補正 (Smith-Eichhorn 1996) を 施した。 さらに、M31, M33 距離で 500 km/s に相当する 0.2 mas/yr より 大きな固有運動星も前景星として除いた。それは、 (a) |μα| > 0.2 mas yr-1 + 2.0σμα (b) |μδ| > 0.2 mas yr-1 + 2.0σμα |
前景赤色巨星の数=0 Gaia/UKIRT クロスマッチでかかる星は 83.260 (M31), 18,901(M33) であるが、 うち 14,795(M31), 2,433(M33) が Gaia または UKIRT の前景星基準に かかった。Gaia のみで除かれたのは 15(M31), 5(M33) である。 (つまり、前景巨星はそれしかなかった? ) 問題はそれらが全て K > 14 であったことである。巨星が MK = -4 とすると、K = 14 は D = 40 kpc になる。これらの星の Gaia 視差は精度が 悪いのかも知れない。そこで、Gaia のみで引っかかった星は除去しないこととした。 つまり、前景赤色巨星の数はゼロである。これは Massey, Evans 2016 が述べた 前景赤色巨星は非常に少ないという議論とも一致する。 |
Robin et al. (2003) による銀河系のブザンソン星種族モデルを用いて、前景星の除去が適切か どうかを検証しよう。図8,9 にその比較を図示した。赤点は log g < 2.5 (G5より晩期)の赤色巨星、青点は log g が大きい超巨星である。 M31 領域では、12 < K < 20 の前景巨星は 55, 矮星の数は 214,157 個である。M33 領域ではその数は 12 と 26,046 となる。それに対し、 我々は M31 で 422,741, M33 で 79,176 個である。大体合っているが少し 多い。我々は巨星を一つも除去していない。これは明るすぎて UKIRT データ では飽和天体として含まれていないためであろう。 |
図8,9に示されるように、UKIRT と PS1 の基準で省かれた前景矮星は
ブザンソンモデルと整合する。K で暗い天体は測光エラー=0のモデルに比べ
大きな散らばりを示す。一方、データには J-K > 1 の赤い星がいくつか
見える。そのような星はブザンソンモデルには現れない。これらは殆どが
銀河中心付近の測光不確実性が大きい領域にあり、 (r-z)-(z-H) 図で省かれ
ていた。それらは RSG の総数には影響しない。 表2に除去された前景星の数を示す。 |
4.1.様々な天体の(J-K)-K 図上での位置ランク色等級図上で星のタイプを定義するために、 ランク1: N_Flag = 3 ランク2: N_Flag = 2, PS1 で星。 を定義して、色等級図を作った。さらに MIST = MESA Isochrones and Stellar Tracks (Paxton et al 2011, 2013, 2015, Dotter 2016, Choi et al 2016 の 5, 7 Mo, [Fe:H]= 0.3(M31), 0.1(M33) モデルの進化経路もプロットした。 TP-AGBs (1) Tip-RGB(TRGB) 位置が決まる。 (2) TRGB より上で比較的青いのが RSGs.後で詳述する。 (3) TRGB より上で比較的赤いのが AGBs. (4) AGBs は O-AGBs, C-AGBs, X-AGBs, TP-AGBs に4分される。 Cioni et al.2008, Yang, Jiang 2011 がそれらの位置について議論している が、TP-AGB の位置は今回初めて決まった。図10を見ると TP-AGB 分枝は RSG 分枝と非常に近く、やや赤い側を並行して走っている。その結果、それ らは以前 RSGs とされていた。しかし、RSG 分枝との間には明らかなギャップ が存在し、かつ 5 Mo MIST TP-AGB 線と重なる。それらの分光観測と変光観測 (Ren, Jiang 2020) がこの決定を確実なものとするであろう。 完全性 表3にそれら各種族の星数を載せた。カッコ内の数字はランク1星の数であ る。4.4.節で示すように M31 TRGB は K=17.62, M33 では K=18.11 である。 AGBs と RSGs の数はほぼ完全である。一方 RSGs は暗い方が欠けている可能性 がある。これらの数字は MW の研究にとっても重要な意味を有する。 |
4.2. RSGsRSG 光度下限RSGs は TRGB の上方に伸びている。その値、 17.62(M31), 18.11(M33) を RSG の下限とした。そこを下限とすることに疑問はあるが、RSG 分枝がそこで 途切れていること、7 Mo MIST モデルのコアヘリウム燃焼がその辺りから始まる ことにより、RSG は 7 Mo から始まり、同時にその下限光度は TRGB と同じと 考えるのである。 RSG カラー範囲 我々は RSGs のカラー範囲を以下に取った。 青: K = -20.00(J-K) + 30.00 赤: K = -8.00(J-K) + 25.00 以前の RSG サンプルとの比較 Massey, Evans 2016, Drout et al 2012 は可視測光で得た候補のメンバー シップを視線速度観測で確定した。それらは M31 で 255, M33 で 204 で あった。その内 240/255(M31) と 201/204(M33) 星は我々の最初のサンプルに 含まれていた。さらにその内 180/240/255(M31) と 154/201/204(M33) 星が 我々の判定で メンバーとされ、最終的にはた。 180/180/240/255(M31) と 147/154/201/204(M33) 星が RSGs とされた。これらの星は表4、5の LGGSType 欄で "D" とされている。 以前の研究で RSG と判定された星は図10で赤点で示した。以前の研究が 赤くてくらい RSGs を落としており、また RSG のカラー範囲から外れた星を 含んでいることが分かる。 |
4.3.1.完全性と純度完全性第2章で述べた通り、K 測光が完全なのは 17.94(M31), 18.22(M33) である。 一方 RSG 下限は K = 17.62(M31), 18.11(M33) である。したがって、サンプル 6,498 RSGs(M31) と 3,055 RSGs(M33) は完全と見做せる。注意しておきたいの はラベル "-7" = bad pixel 含む、が許され、3バンド中二つが "stellar" のサンプルが含まれていることである。もし、全てのバンドで "stellar" を 要求すると、RSGs 数は 3268(M31), 2804(M33) に減少する。 (次の記述意味不明 ) 2MASS 明るい RSGs は 2MASS でも見えてる。 純度 M31, M32, M110, M33 と制御領域の範囲を表6に示す。境界は B = 25 mag arcsec-2 とした。境界の外は制御領域とした。 制御領域内の RSGs を全て前景星または偽 RSG星と見做し、それらが同じ 密度で銀河領域にも含まれると考えて、P=Nfake/Ngal で混入率を出した。P = 1.3 % (M31), 0.49 % (M33) であった。 (理解できない ) 4.3.2.空間分布RSGs の空間分布を図11に示す。渦状腕に良く合っている。4.3.3.メタル量の関数としての RSGs 密度銀河のメタル量と質量大質量星の RSG 滞在時間はメタル量により影響されることは良く知られて いる。RSGs 数は1,405(SMC), 2,974(LMC), 889 - 5,000 (MW) である。質量は 3.1 108 Mo (SMC), 1.5 109 Mo (LMC), 5.2 1010 Mo (MW), 2.6 109 Mo (M33), 1.0 1011 Mo (M31) である。一方メタル量は 12 + log(O/H) = 8.13 (SMC), 8.37 (LMC), 8.70 (MW), 8.75 (M33), 9.09 (M31) である。 |
![]() 図12.単位星質量当たりの RSGs 数。MW では既知 RSGs (Messineo, Brown 2019)を下限に、Gehrz 1998 の予想を上限値に用いた。 RSG 密度 図12には、108 Mo 当たりの REGs 数をプロットした。 12+log(O/H) が 0.9dex 上がると RSG数密度は 1/60 倍になる。 以前の研究から、メタル量は (B/R)=(BSGs/RSGs) や (WR/RSGs) に影響 することが分かっている。メタル量が 0.9dex 上がると、B/R は 7 倍 (Maeder et al 2002)、WR/RSG は 100 倍 (Massey 2002)上がる。 しかし、この問題はさらに詳細な研究が必要である |
図10の色等級星密度図で RGB から AGB への切替わり点で密度が極小
になる。TRGB はその最低点にある。数学的に鞍点を表現すると、
![]() ![]() (J-K, K) = (1.20, 17.62) M31, (1.09, 18.11) M33 である。 |
Gorskiet al 2018 によると、TRGB J-K はメタル量と共に増加し、MK
は明るくなる。両者を合わせると、 MK = -2.78[(J-K)o-1.0] - 6.26 天の川前景減光を E(B-V)=0.07 とし、AJ = 0.24AV, AK = 0.08AV とすると、TRGB 等級は MK = -6.72 (M31), -6.41 (M33) となる。すると (m-M)o = 24.32 (M31), 24.60 (M33) である。これは他の方法から求まった、 M31 で 24.40 (Perina et al 2009), M33 で 24.66 とほぼ一致する。 (TRGB で段差が生じるとは 思っていたが、極小になるとは。LMC でもそうだったか?そうだとしても、 極小は TRGB より少し上でないか?それで、m-M が少し小さく出た? ) |