Becker, Fenkart 1971 が3色測光した若い星団 88 個は今では 110 個に 増えた。4つの星団の改訂を与えるが、中でも Pismis 20 は特に興味深い。 この星団は 超新星残骸 G320.4-1.2、X-線源 2U1509-58 と一致する。 | r = 4 kpc までの若い星団の分布を他の5種類の渦状腕追跡天体の分布と 較べた。最も面白い特徴は、l = 270 で局所腕から枝が出ること、局所腕が l = 235, r = 1.6 kpc で突然切れることである。 |
Becker, Fenkart 1971 の星団測光リストには B2/3 型より早期の若い星団 が 88 個含まれている。彼らはそれらが腕の追跡天体になるのではないかと 述べた。Vogt, Moffat 1972, 1973, Moffat, Vogt 1973a は更に 13 の 若い星団の観測を新しく行った。 | 北天における写真測光から 3 個の新しい 若い星団が加わった。また文献サーチから6個の若い星団が見つかった。 これらの結果総数が 25 % 増えたので、再検討を行った。 |
図2=追跡天体の重ね分布図 図1には 110 個の若い星団の分布を示す。図2には若い散開星団を 他の腕追跡天体と較べた。図のハッチングは4種類の腕追跡天体を表す。 それらは n > 100 の数の多い天体で、 HIIRs, dBe-星, 超巨星、若い星団 である。ハッチングの線間隔は大体距離精度と天体密度に比例するようにした。 それで、ハッチングが密なのは距離精度のよい星団であり、数は多いが距離精 度が低い超巨星は粗くなる。固有光度が明るく、しかし数が少ない WR-星や 長周期セファイドは図2では個々に示す。他の追跡天体、例えば暗黒雲、 R-アソシエイション、恒星リングはそれらの分布がまだ確立していないので、 図には用いない。 星団結果(1) 3星団、Pismis 6, Markarjan 18, Pismis 16、は (l, r) = (270°, 1.5 kpc) 付近で局所腕から突き出るように見える。このフィラメントは超巨 星、3つの超周期セファイド、二つの WR-星にも現れている。 Isserstadt, Schmidt-Kaler 1964 は l = 270 方向に星間減光の極大を見出した。 これもその領域に若い種族(ダスト/ガス)が多いことを支持している。 |
星団結果(2) 以前 l = [298, 336] にあった若い星団のギャップは 4 つの星団、NGC 4436, Stock 16, NGC 5606, Pismis 20 が内側腕 -I 上に見つかり、埋められた。 しかし、 内側腕 -II 上には未だに若い星団が見当たらない。Hogg 22 は 内側腕 -II が -I と融合するあたりでその上にあるのかも知れない。 星団結果(3) 図2の腕追跡天体の全てで、局所腕が l = 235 の方向 r = 1.6 - 2.5 kpc で中断することを示す。このギャップの先では局所腕は再び現れ、 r = 4 kpc まで伸びる。しかし、これは 外側腕 +II の一部かも知れない。 星団結果(4) 銀河系内側部 l = [270, 90] と逆に、反中心方向では若い星団が r = 6 kpc まで検出される。特に l = 105 方向と l = [160, 180] でそうである。 これら遠方の星団は Isserstedt 1970 の腕 A と一致する。 |