カラーから年齢 2 - 10 Gyr と推定される LMC 星団を調べた。NGC 1754, NGC 1795, SL 506 は 0.8 - 3 Gyr の間にあることが判った。 | NGC 2005 に関しては、バーの中にあり、混み合いのためはっきりしたこと が言えない。主系列ターンオフ年齢が 4 - 10 Gyr にある星団は未だに 見つかっていない。 |
星団 TAGB 等級 星団の AGB 先端光度は簡単な年齢指標である。 Aaronson, Mould (1982) は TAGB 光度の分布から、星団形成率のピークが 1 - 4 Gyr 昔にあったと推定 した。しかし、根拠としては弱く、星形成率一定モデルとの差は明白ではない。 しかし、 TAGB 光度の分布が LMC と SMC とで異なることは明らかである。 SMC にある Kron 2 (5-8 Gyr) や Lindsay 1 (10 Gyr) のように古くて大きな 星団は LMC には存在しないのだろうか? |
星団カラー 積分カラーは広く使われる年齢指標である。しかし、それはまたメタル量に も影響される。 Searle,Wilkinson,Bagnuolo (1980), Elson, Fall (1985) は2色図上での星団積分カラーの連続性から星団形成率一定を主張した。 どちらが正しいかの決着が求められている。 サンプル サンプルとして、 Elson, Fall (1985) から年齢パラメタ― s > 40 (t > 2 Gyr)を選び、RR Lyr の存在から Lindsay 1 より古いもの除いた。それらの内 4 個、NGC 1718, NGC 1978, NGC 2121, NGC 2173 の年齢は調べられ、 3 Gyr より若いことが判っている。 |
残った11個の内の4個を 2.5 m du Pont 望遠鏡 + TI 500x500 CCD により 観測した。フィルターは Thuan, Gunn red, green である。 |
![]() 図1.SL 506 の色等級図。等時線の数字は Gyr 年齢。 ![]() 図2.白丸(1 arcsec 径)=SL 506 内の観測星。数字=表の天体番号 |
![]() 表1.SL 506 の測光結果 |
![]() 図3.NGC 1795 の色等級図。等時線の数字は Gyr 年齢。 ![]() 表2.NGC 1795 の測光結果 |
![]() 図4.白丸(1 arcsec 径)=NGC 1795 内の観測星。数字=表の天体番号 ![]() 図4b.NGC 1795 中心部 |
![]() 図5.NGC 1754 の色等級図。等時線の数字は Gyr 年齢。 ![]() 表3.NGC 1754 の測光結果 |
![]() 図6a.白丸(1 arcsec 径)=NGC 1754 内の観測星。数字=表の天体番号 ![]() 図6b.NGC 1754 中心部 |
年齢を決めた3つの星団全ては 5 - 10 Gyr より明らかに若い。この結果は LMC における星団形成率一定の仮説に疑問を投げかける。 | この期間に星団形成は低下したのではないか?しかし、残りの 8 星団の 年齢が判るまで、結論を待つべきだろう。 |