Gaia DR2 Distances to PNe


Gonzalez-Santamaria, Manteiga, Manchado, Ulla, Dafonte
2020 Galaxies 8, 29 - 35




 アブストラクト 

 Gaia DR2 からの距離を使い、 PNe の性質を調べた。1571 PNe の距離が得 られた。それらはベイズ推定で決められた。  それらから精度の高いサンプルをえらび GAPN = Golden Astrometry PNe と 名付ける。GAPN リストを付す。


 1.イントロダクション 

 2.資料 

 DR2 とのクロスマッチ 

 HASH = Hong Kong/AAO/Strasbourg/Hα データベースにある PNe の 位置を CDS サイトを用いて、Gaia DR2 カタログとクロスマッチさせて 1571 PNe を Gaia 上に確定した。

 GAPN サンプル 

 Lindegren et al 2018 に従い、精度の高い星を選び出した。その基準は

(a) UWE < 1.96

(b) RUWE < 1,4

(c) compact nebulae は落とす。(中心星より明るい可能性)

211 星が残った。これを GAPN = Golden Astrometry PNe と呼ぶ。
 GAPN のチェック 

 GAPN 星は skyserver を用いて SDSS 速攻で青い天体かどうか目で調べた。 距離の評価には Bailer-Jones et al 2018 のベイズ統計法を用いた。 これは銀河モデルに基づき、減光は考慮されていない。 結果の表は CDS で得られる。





図1.左図:GAPN サンプル。距離分布。右図:一般サンプル。 青=累積距離分布。赤=種族密度関数(?)




図2.左図:形態分布。右図:半径分布。赤 b=[-10,10] 桃色 それ以外

 3.結果 

 3.1.銀河系内分布と完全性 

 図1左枠を見ると星数は D = 2 kpc から減少し始め、最遠天体は 4 kpc である。 右枠には一般サンプル 1571 PNe の累積分布を示す。赤線は銀河モデルを使った 予測値である。D = 2.3 kpc までは予想値に合っている。これらから 2 kpc 強まで サンプルは完全と見做せる。

 3.2.形態分類 

 HASH カタログの分類を使うと、楕円型= 36 %, 双極型= 24 %, 丸型= 20 %, 星型= 6 %, 不規則型= 1 %, 非対称型= 1 %, 不明= 22 % である。  距離から半径も求まる。それらを図2に示す。





図3.左:膨張速度分布。右:運動学年齢




図4.CSPN の HR 図。枠内の数字は領域番号。左:Bertolami モデル。 CSPN 質量。 右:Vasiliadis-Wood モデル。MS 質量。

 3.3.膨張速度と年齢 

 ここでは、明らかに非球対称な形、連星、H-欠乏星を除く。 Frew 2008 から膨張速度を得て、先の半径と合わせて 45 天体の年齢を得た。 その平均は 23.4&plums;6.8 kyr である。

 3.4.温度と光度 

 距離から光度が分かるので HR 図を作れる。見かけ等級、赤化、温度は主に Frew 2008 を用いた。比較進化モデルは Miller-Bertlami et al. (2016) と、 Vassiliadis, Wood (1994) を用いた。時間の原点は log Te = 3.85 とする。





表1.3領域の平均パラメター

 GAPN リスト