VVV カタログを使い、 l = [-10, 10], b = [-1.5, 1.5] で高空間分解能の 減光マップを作った。それらを使い赤化補正したカタログで、銀河面レッドク ランプの周りで Ks 光度関数を作った。主ピークより暗い第2ピークが見つか った。それらは依然考えられたバルジの RGB バンプだけでは解釈できない。 |
この暗い第2ピークは主にバーの向こう側にある渦状腕構造に対応する。
この結果はバルジ RGB バンプの特性を研究する際には |b| < 2 領域を
避けるべきであることを示す。そこでは背景のレッドクランプ種族が大きな
コンタミを生むからである。
(LF の RGB が2次式で表される 保証はないので、その揺らぎが第2ピークとその怪しげな銀経変化を 生み出した可能性が否定できない。ここで止め。 ) |
第2ピーク Nataf et al. 2011 は Ks LF の RC ピークの下にある第2ピークを RGB バンプ (RGBB) と解釈した。更に Nataf et al. 2013 ではバルジ RGBB 等級 が予想値より 0.10 mag 明るいことを見出し、それを He 量異常に関連付けた。 Gonzalez et al 2022c は |b| < 2 の RC をバーの研究に使用し、第2ピ ークが RC の平均等級に追随しないことを見出した。 |
VVV 減光マップ ここでは VVV カタログにより、 Milky Way Bulge (MWB) 領域 l = [-10, 10], b = [-2, 2] の 1'x1' 減光マップを作る。 |
3.1.RC 法Gonzalez et al. (2012) は内側バルジ |b| < 1.5 領域で 2'x2' 分解能の減光マップを作った。 今回は VVV のより深く高精度の PSF 測光を用いて、減光マップの分解能を 向上させる。新しい PSF カタログにはより多くの RC 星が含まれるので、 小さい区分が可能になったのである。興味深い結果の一つは (l, b) = (-5.2, -0.3) に見つかった低減光の窓で、図1に四角い枠で示されている。 そこの減光は E(J-Ks) にして周囲より 3 mag 低い。 |
3.2.BEAM-II: Bulge Extinction And Metallicity calculator IIGonzalez et al. (2012) では BEAM I = 領域内の点を指定するとそこの減光と測光メタル量を返す サイトを用意した。ここではさらに高分解能の値が返ってくる。 |
第2ピーク 今回使用した VVV PSF 測光カタログの優れた測光により、以前測定した 赤化を改善し、それを用いて MWB = Milky Way Bulge の構造を研究できる ようになった。特に、本論文では Gonzalez et al. (2011b) が述べた光度関数の第2ピークを調べる。彼らは、b = 1 においては、 RGBB = RGB Bump と判断されたピークの l による変化が RC ピークと異なる ことから、これは RGBB でないのではないかと述べた。注意すると b = 4 でも第2ピークは検出されるが、こちらは RC と同じ銀経変化を示す。 こちらは Nataf et al 2011 と同じである。 LF まず各タイル毎に (J-Ks)o > 0.30 で前景円盤星の混入を抑えた Kso LF を作る。図2には (l, b) = (0, -1) でのベストフィットを示す。 |
![]() 図2.赤化補正した Ks,o 光度関数。(l, b) = (0, -1) 中心の 1 deg2. 破線=2成分ガウシャンフィット。白破線=背景 RGB. 橙線=主成分RC。青線=第2成分 RC. |
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![]() 図4.等密度線= Debattista et al 2005 のシミュレイション R1 を Gardner et al 2014 と同じように MW にスケールを合わせ、z = 0.4 kpc での面密度。丸=シミュレイション 第1ピーク。四角= シミュレイション 第2ピーク。白バツ= VVV 第2ピーク |
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