背景 バルジの研究にとり強くて変動する減光は大きな障害である。 目的 VVV 公開データを用いてバルジ全体の減光を高分解能で調べた。 方法 論文Iで述べた方法で、 b = [-10.3, +5.1], l = [-10.0, +10.4] での赤化 を 2′×2′ から 2′×2′ の分解能で求めた。各小区間 内のレッドクランプ平均 (J-Ks) をバーデの窓のレッドクランプ平均 (J-Ks) と 較べて赤化を出したのである。 |
結果 2′ という小さなスケールでの赤化の大きな変動が検出された。 外側バルジで Schlegel マップと較べた結果は良好な一致が得られた。バルジの星 種族や構造の研究には高分解の減光マップが必須であることが示された。 結論 バルジ全体の 315 平方度を被う最初の減光マップを示した。 b = -3 のバーデの窓 で AK で 0.1 mag の変動があることが判った。バルジ種族の研究をする 場合には 2′ - 6′ の減光変動を考慮しなければ いけない。 |
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2.1.VVV サーベイデータ |
2.2.バルジレッドクランプの平均カラー |
![]() 図1.横直線=0 mag を中心に σ = 0.10 のガウス分布をする N 個の サンプル点にガウシャンフィットして求めた平均値の分布。縦破線=各 サブフィールドでのサンプルレッドクランプ星数200個を示す。 |
![]() 図2.バルジ領域での VVV 区間の配置。小さい四角は 1° 6times; 1.5° の VVV タイルを表す。VVV サーベイの番号付けは Saito et al 2012 を見よ。 タイルの色分けは平均赤化を求める空間分解能 2′, 4′, 6′ に対応する。 |
3.1.減光則へのノート |
![]() 図4.コントロールフィールドと観測サブフィールドとの間の平均レッドクランプ カラーの差。青破線= Cardelli et al. 1989 の減光則。赤実線= 西山その他 2009 の減光則。 3.2.ビームカルキュレーター |
![]() 図5.今回の AKs と Schlegel et al. 1998 との差。 サンプルは b = [-8, -1] 内の 30′ × 30′ 1000 領域。 |
![]() 図7.上:内側バルジ b = [-2, 2] における、今回の AKs と Schuletheis et al. 1999 との比較。 下:銀河系中心 1° 領域での Schuletheis et al. 2009 との比較。 |
5.1.内側バルジでの色等級図 |
![]() 図8.左:(l, b) = (-1, -1) での 40′ 四方領域の Hess 図。右:Besancon モデル ( Robin et al. 2009 ) による同じ領域の Hess 図。 |
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![]() 図9.バルジ方向での微分赤化による測光有効温度決定への影響。 黒四角: b = -4. 赤四角: b = -2. 30′ 四方 領域内での AKs 変動に対する Teff の変動。 |
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![]() 図10.赤丸=赤化補正したレッドクランプから求めた b = -5 でのバーの距離。 黒四角= Gerhard, Martinez-Valpuesta 2012 傾き角 25 銀河系モデルによる b = -5 での バーの距離。点線:l = -10, -5, +5, ;10 の視線。 |
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