fits2cub
名称
fits2cub - FITS から cub へと三次元データを変換する
使用法
fits2cub [ filename | -fit filename | -in_fits filename ]
[ -cub filename | -out_cub filename ]
[ -unit_km/s | -unit_m/s ]
機能
simple なフォーマットの FITS ファイルを変換する。
random group FITS や binary table FITS など、
読み込めない形式の FITS もある。
実効的な次元は3以下に制限される。
ここで「実効的な次元」とは、FITSにおいて要素数が2以上の軸の数である。
FITS のキーワードは cub のヘッダにできる限り反映される。
キーワードは
日本FITS委員会 Web ページ, version 3.3 によった。
これと異なる定義やキーワード表現をしているFITSは正しく読めない可能性がある。
FITS に単位についてのキーワードが欠けている場合には、
このコマンドは以下の単位を仮定する。
- position
- pixel
- velocity
- m/s
- オプションで-unit_km/sを指定すると、
単位がない速度軸はkm/sでも書かれていたと仮定する。これは
そのFITSを作成した人が誤解している場合に対応するため。
- pixel value
- K
フィルタ種別
fits2cub | .cub
オプション
- filename | -fit filename | -in_fits filename
- 入力する FITS ファイル名。拡張子は *.fit ないし *.fits。
- -cub filename | -out_cub filename
- 出力フローのデフォルトの cub ファイル名を与える。
- -unit_km/s | -unit_m/s
- FITSへッダーでの速度軸の単位によらず(単位名が空白の場合を含む)
その値がkm/s単位で書かれていると解釈してcubを作る。
デフォルト
- -prm fits2cub.prm
- -cub
- 出力ファイル名を指定しなかった場合は、
入力 FITS ファイル名が使われる (拡張子は .cub に置き換わる)。
- -unit_m/s
参照
nsfits2scn, .cub, cubsave
バグ
- simple でない FITS ファイルは FITS といえども読むことができない。
たとえば、random group FITS や binary table FITS である。
入力FITSファイルはキーワードを一群のみ持つ一つの多次元FITSでなければならない。
- 入力 FITS ファイルの拡張子は .fit あるいは .fits でなければならない。
どちらのファイルもある場合には *.fit が読まれる。
- FITS の仕様を逸脱した FITS を読むことはできない。
世の中に出回っているFITSには、不当なキーワード、矛盾したキーワードの対、
不当な endian images を持つものがある。
このようなファイルについては、そのFITSを吐き出したプログラムにバグがあるというべきであり、
他の方法でFITSファイルを修正するか、FITSの出所に当たってみるのがよかろう。
履歴
- ver.3.02
- 2002/5/7 T.Handa
マニュアルのバージョン
- 2002/6/24 T.Handa
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