display, mdisplay
名称
display - プロファイルを表示する
mdisplay - 複数のプロファイルをページで表示する
使用法
display [ -size size_of_window ]
[ -ch range | -v range | -rf range | -bf range ]
[ -T range ]
[ -pipe | - | -nopipe ]
[ -baseline | -nobaseline ]
[ -spurious | -nospurious ]
[ -P printer ] [ -F ps_file ]
mdisplay [ -size size_of_window ]
[ -ch range | -v range | -rf range | -bf range ]
[ -T range ]
[ -pipe | - | -nopipe ]
[ -baseline | -nobaseline ]
[ -spurious | -nospurious ]
[ -n_column number_of_profiles_for_a_column ]
[ -n_line number_of_profiles_for_a_line ]
[ -overlay ]
[ -P printer ] [ -F ps_file ]
機能
X11ウインドウにプロファイルを表示する。
ウインドウは自動的に現れる。
displayコマンドは1ページにプロファイル1つを表示する。
メニューバー上の"next"ボタンをクリックすると次のプロファイルが表示される。
mdisplayコマンドは1ページに複数のプロファイルを表示する。
プロファイルの並び方はまず左→右で、それが上→下へと続く。表示しようとするプロファイルが1ページに入らないときには、メニューバー上の"next"ボタンをクリックすると次のページが表示される。
フィルタ種別
.scn | display (| .scn)
.scn | mdisplay (| .scn)
オプション
- -display のようなX11標準オプションはすべて有効である。
- -size size_of_window
- GUIモードでのみ有効。ウインドウのサイズを -geometry
と同様に指定する。ただし単位はcmである (モニタの解像度は72
dpiを仮定している)。
- -ch range | -v range | -rf range | -bf range ]
- GUIモードでのみ有効。表示範囲を","で区切った二つの数値で指定する。
単位は、
-chの場合はチャンネル、
-vの場合はkm/s単位のLSR速度、
-rfの場合はGHz単位の受信周波数、
-bfの場合はMHz単位の分光器上周波数、
である。たとえば、
-v -20,60
は -20 km/sから60 km/sまで の速度範囲を示す。
速度範囲を指定せずにオプション -vを使うと、
プロファイル全体が表示される。このときの横軸はkm/s単位のLSR速度である。
- -T range
- GUIモードでのみ有効。
表示範囲を","で区切った二つの数値で指定する。
単位はKである。たとえば、
-T -10,60
は -10 Kから60 Kまで の強度範囲を示す。
- -pipe | - | -nopipe
- キーワード -pipe または -は、
.scnフローを次の処理に流す。
キーワード-nopipe は、フローを次に流さない。
- -baseline | -nobaseline
- キーワード-baselineは、
ベースラインの範囲をプロファイルの背景に水色の長方形で表示する。
-nobaselineでは表示しない。
- -spurious | -nospurious
- キーワード-spriousは、
スプリアスフラグされた範囲をプロファイルの背景にピンク色の線で表示する。
-nospriousでは表示しない。
- -n_column number
- mdisplayに対してのみ有効。
プロファイルの列の数を指定する。たとえば、
mdisplay -n_column 3 -n_line 1
は3つのプロファイルを横に並べて表示する。
1ページに表示されるプロファイルの数は
-n_column と -n_line で指定した2つの数の積である。
- -n_line number
- mdisplayに対してのみ有効。
プロファイルの行の数を指定する。たとえば、
mdisplay -n_line 4 -n_column 1
は4つのプロファイルを縦に並べて表示する。
1ページに表示されるプロファイルの数は
-n_column と -n_line で指定した2つの数の積である。
- -overlay
- 複数のプロファイルを同じ位置に重ねて表示する。
プロファイルは色分けされ、それぞれの色の名前はシェルのウインドウに表示される。
- -Pprinter
- プリンタ名をUNIX/Linuxのlprコマンドと同様に指定する。
.prmファイルはこのオプションを受け付けない。
- -Fps_file
- Postscript ファイルの名前を指定する。このオプションではPostscript
ファイルが出力されるのみで、プリントアウトはされない。
このオプションを指定しない場合には、
Postscriptファイルは名前を適宜割り振られ、プリント後に自動的に消去される。
出力ファイルには書き込み保護はかからない。
.prmファイルはこのオプションを受け付けない。
デフォルト
- -size 20x15 -prm display.prm
- -overlay を指定したときのデフォルトサイズは30x20。
- -ch
- プロファイルの全範囲がチャンネルを横軸として表示される。
- -T
- 表示速度(チャンネル)範囲内のプロファイルが
ウインドウ内に収まるように自動的に強度方向のスケーリングがおこなわれる。
- -n_column 4
- -n_line 3
- mdisplayに対して、デフォルトではoverlayされない。
- デフォルトのプリンタはlprコマンドと同じ。
- デフォルトでは、Postscriptファイルは名前を適宜割り振られ、
プリント後に自動的に消去される。
環境変数
- DISPLAYのようなX11環境変数もすべて有効である。
- PRINTER
- 画面のハードコピーをプリントするためのプリンタの名前。lprコマンドと同じ。
GUI
- メニューバー
- next
- 次のステップに進む。
「次のステップ」とは、次のプロファイルを表示すること、
または次の処理に進むこと(終了することも含む)を指す
- print
- ウインドウの内容をプリントする
- quit
- プロセスを打ち切る
- help
- 簡単なヘルプが他のウインドウ
(たいていdisplay/mdisplayを実行したxterm)上に表示される
- メインウインドウ
- 青線
- プロファイルそのもの
- 水色の長方形
- ベースラインフラグされた範囲。長方形の高さはrmsの6倍
- ピンクの長方形
- スプリアスフラグされた範囲
参照
pipewait, X11, lpr
バグ
- GUIモードで使用する場合、
画面表示が2ページ以上にわたるほど多数のプロファイルを一度に処理し、
かつ、X11を使う(複数プロファイルを一度に表示するようになっている)
他のコマンドと一緒に使用する場合には、
pipewaitコマンドを
直後に使用すること。
詳細はpipewaitを参照。
- プリンタはPostscriptに対応していなければならない。
- helpボタンは機能しない。
- mdisplayに対して、
"-overlay"と逆の働きをするキーワードを与えるべきなのだが、まだない。
- プロファイルをX11に表示することなくプリントする
キーワードを与えるべきなのだが、まだない。
履歴
- ver.3.00
- 1997/12/12 T.Handa
- ver.3.20
- 1998/4/28 T.Handa
マニュアルのバージョン
1998/5/23 T.Handa
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