Mapping the X-Shaped Milky Way Bulge


Saito, Zoccali, McWilliam, Minniti, Gonzalez, Hill
2011 AJ 142, 76 - 81




 アブストラクト

 2MASS レッドクランプ星を用いて、バルジにおけるその分布を調べた。 l = [8.5, -8.5], |b| = [3.5, 8.5] で、1 deg2 の RC 平均 距離を 170 deg2 でマップにした。高銀緯のレッドクランプは 2成分に分かれる。これは視線に沿って、異なる距離に二つの構造があるため である。この X-型は l = 0 近くの Z - X 面上で見ることができる。  レッドクランプの空間分布も X-型構造を裏付ける。銀河系のバルジは |l| ≤ 2 に X-型構造を持つと言える。更なる深い探査と分光観測が 必要である。


  


図1.解析したバルジ領域。170小領域に分けた。背景は Schlegel et al. (1998) のダストマップ。内側領域は 2MASS がレッドクランプに届かなかった ので使われていない。

図2.上:(l, b) = (0, -7) CMD のレッドクランプ付近拡大図。縦破線= 前景主系列星の分離線。等高線=二つの塊り(水平太線で支持)を見やすく する助けとなる。下:赤=2MASS。青=VVV。レッドクランプ付近の Ks 光度 関数。



図3.異なる銀緯ごとの密度分布。白バツ=銀河中心。Ro = 8 kpc. b = 4 パネルの白丸= Rattenbury et al 2007 が OGLE-II RC から導いたバー。




図4.(X, b) 断面上のレッドクランプ密度分布。各枠の右端には対応する 銀経 l の値が載っている。バツ=銀河中心(Ro = 8 kpc)。カラーコードは 枠内の各水平ピクセル間でのピークを1に規格化している。注意すべきは 中央のデータのない帯は圧縮されて1ラインにされている。薄白線= Z = 一定。|l| ≤ 1 に明白な X-型構造が見える。


図5. RC 星の密度。黒=前景星。赤=背景星。NRC 単位 = 10-3pc-2