Molecular Clouds and Clumps in the Boston University - Five College Radio Astronomy Observatory Galactic Survey


Rathborne, Jphnson, Jackson, Shah, Simon
2009 ApJS 182, 131 - 142

 アブストラクト

 ボストン大ー5大学電波天文台(BU-FCRAO) 銀河リングサーベイ(GRS) は 13CO J=1-0 で l = [18, 55.7], b = [-1, 1] を掃く計画で ある。受信機は FCRAO 14 m 望遠鏡に載った SWQUOIA アレイで、22" グリッド で分解能 46" のマップを作った。  829 個の分子雲と 6124 個のガス塊を見つけた。カタログの内容を紹介し、 予備解析の結果を示す。 5 kpc リングの内側と外側の雲を比べ、リング内の 雲は暖かく、高密度で大きく、ガス塊も多いことを見出した。





図1.GRS データの例=GRSMC G019.39-00.01。カラー図=フル分解能データ。 等高線=平滑化データ。白楕円=分子雲の単純化した表現。

 3.分子雲の同定 

 データ処理には CLUMPFIND を用いた。一つの雲中のガス塊の数は 1-111 に 亘るが、平均すると 7 である。

表1.巨大分子雲、ガス塊、コアの性質





図2.独立な分子雲の同定の例。左:V=26.72 km/s チャネル画像。上= 平滑化データ。中=対応するガウシャンモデル。下=CLUMPFIND 出力。




図3.CLUMPFIND が同定した分子雲の積分強度画像の例。左:GRSMC G018.14+00.39。 右:GRSMC G043.34-00.36。

 4.カタログ 

 表2=分子雲カタログ例の a, b, PA は分子雲をガウシャン楕円フィットし たときの長半径、短半径、長軸の方位角である。





表2.分子雲の特性




表3.ガス塊の特性。










図4.上:GRS の積分強度マップ。下:銀経、銀緯ヒストグラム。




図5.GRS の l-v 図。

 4.集団特性 

 図4は 829 GRS 分子雲の l, b 分布を示す。図5は l-v 図上の分布を示す。 図6には Clemens 1985 の回転曲線を用いた運動距離から決めた銀河中心距離の ヒストグラムを示す。Ro=8.5 kpc, Θo=220 km/s を仮定した。距離 二重性の解決は Roman-Duval et al. 2009 を見よ。

図6.GRS 分子雲の Rg ヒストグラム。  





図7.分子雲の温度、密度、大きさの ヒストグラム




表4.分子雲の温度、密度、大きさのまとめ




図8.分子雲の温度、密度 ヒストグラム




図9.リングの中と外の分子雲の温度、密度、大きさの比較

 まとめ 

 829 分子雲を同定した。  恒星データと組み合わせた研究が面白い。