A New Spiral Arm of the Galaxy: The Far 3 kpc Arm


Dame, Thaddeus
2008 ApJ 683, L141 - L146




 アブストラクト

 銀河系で良く知られた 3 kpc 膨張腕の向こう側成分を CO で検出した。 b = 0° の CO (l, v) 図上で、遠方 3 kpc 腕は視線速度正の側で近方 3 kpc 腕と平行に走っている。 遠方腕は l = 0° を +56 km/s で越えている。近方膨張腕が -53 km/s で越えている ことと極めて良い対称性を示す。二つの腕の線巾は ∼21 km/s, スケール高は 113 pc FWHM, 単位長さ当たりの H2 質量は ∼ 4.3 × 10 6 Mo/kpc で 26 % 精度で一致する。  この CO 観測に導かれて、 21 cm 高精度データに遠方腕を発見した。双方の腕での 水素分子と水素原子との比は 3 - 4 倍である。このように対称性の良い膨張腕の検出 は我々の銀河系中心にバーが存在する強力な支持を与える。バーの物理的性質の 究明にも役立つであろう。



図1.Bitran et al 1997 による CO(J=1-0) b = 0° (l, v) 図。このサーベイ は |b| ≤ 1° では 間隔 7, 他では 15 で採られた。破線=近方 (v = -53.1 + 4.16 l) と 遠方(v = +56.0 + 4.08 l) 腕へ の線形近似である。内枠は腕位置の漫画で、 CO で追跡できた範囲が描かれている。) 点線=解析範囲。



  




図2.二本の腕の平均スペクトル(図1から作成)。図3に示される 混在領域は平均から省いた。  

 

 

 

 

 



図4.CO 強度の銀緯による変化。(a) 遠方腕。(b) 近方腕。 図3の空間マップを平均して作った。混在領域と図3に示された二つの 垂直延長は省いた。点線=ガウシャンフィット。遠方腕にはおそらく 前景ガスによる高銀緯ウィングが付いているので、フィットは |b| < 0.5 で行った。

 

 

 

 

 



図3.速度積分した遠近方腕の CO 強度マップ。積分は腕の中心速度の周り 26 km/s で行った。 図下の枠は表1で腕の物理量を計算する際に除いた混在や他の領域。

  

 

 

 

 

 

 



図5.(a) l = [5, 9] で積分した HI (b, v) 図。この範囲は、遠方腕が前景 HI 放射から速度でよく分離している。データは McClure-Griffiths 2005. カラーは K deg 強度の対数で 1.0 (グレイ)から 2.5 (白)まで。
(b) l = [2, 8] で積分した CO (b, v) 図。この範囲は近方腕と遠方腕がよく 見え、かつ (a) の HI とも重なる。図3の混在域は積分から省いた。カラー は対数で  0.0 (グレイ)から 0.8 (白)まで。


 

 

 

 

 



表1.近方腕と遠方腕の比較。

  

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 



図.

  

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 



図.

  

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 



図.

  

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 



図.

  

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 



図.

  

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 



図.


( )


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