銀河面 l = 340 - 0 の 1612 MHz OH サーベイを行った。それより低感度の サーベイを l = 270 - 326 で行い、5天体を検出した。55/83 で OH/IR 星に 特徴的なダブルピークが見えた。これら新しい、可視、赤外未同定の OH/IR 星の速度と位置分布を議論した。 | 特にそれらの運動学的特徴と所属種族に気を払った。まだそれらが晩期ミラ型 星なのか超巨星なのかはっきりしないからである。残りの28個は、11個が 広がった 1612 MHz ピークと 1720 MHz 吸収を伴うタイプ IIc 型星、4つが 主ラインを持つタイプ I 型 OH メーザー、13個は分類不能である。 |
いくつかの 1612 MHz OH サーベイが銀河面に沿って行われた: Caswell, Haynes 1975 [326, 340], Johansson et al. (1977) [18, 51], Bowers (1978) [12,234], Baud, Habing, Matthews, Winnberg (1981) [10,150]. Johansson et al 1977a, Bowers 1978a, Baud et al 1979a, 1979b. |
初期サーベイは l = 326 - 340, l = 12 - 234 に集中し、GCを避けていた。
Baud et al 1979b が GC 北側の l = 358 - 14 をカバーしたので我々は l =
340 - 2 を主に観測した。
(l=[234,326] が抜けている。 ) |
望遠鏡 パークス 64 m 望遠鏡が使用された。BSFP=12.6' である。 l = [340, 355] b = 0, ±0.2 に沿って、0.2° 間隔で観測した。電波源の裾が 引っ掛かった時にのみ |b| > 0.4 の観測を行った。V = [-230, 130] km/s. l = [355,2] [355, 358] は b = 0, ±0.2, 0.4 に沿って、[358, 2] は b = 0 に沿って、0.2° 間隔で観測した。 V = [-450, 450] km/s. |
l = [270, 326] 急ぎ観測を b = 0 に沿って、0.2 間隔で行った。新しい OH 源が 4つ見つかった。 追加 発見した天体の位置を詳しく決定した。 |
タイプ 説明は略すが、 タイプ II = OH/IR 星。ダブルピーク 1612 MHz メーザー。円偏光なし。 タイプ I=円偏光主ラインが 1612 と同じくらいかもっと強い。 タイプ IIc =弱く広がった非偏光ライン。多分広がった天体。多くの場合 1720 MHzは吸収。 の3種に分けた。 ピーク 20 Jy 以上の天体のコメントのみを書く。 |
OH 344.93+0.01 (図2) タイプ IIc だろう。 1720, 1667 MHz 吸収あり。 OH 345.05-1.86 (図3) 領域外だがレファレンス観測の際に見つかった。 OH 349.81-0.32 (図4) ノーコメント! OH 354.88-0.54 (図6) このサーベイで見つかった最強 OH 源。多分他のサーベイと較べても最強。 OH 356.50-0.55 (図7) Hardebeck 1972 が発見し、OH 1735-32 と名付けた。 |
OH 358.16+0.50 (図8) Allen et al 1977 が発見。CRL 1992 と同定。 |
ピーク間隔 ピーク間隔の分布は他の領域の結果と変わらない。間隔の大きさは ミラ型星か、超巨星かの区別に関係すると言われているが、ヒストグラム は連続である。 Vr - l 関係 l = 0 付近 円周運動を仮定すると、l = 0 付近では Vr = 0となる。しかし、 l = 340 - 360 の今回のサーベイでは、 V = 0 付近の OH/IR 星の数は非常に少ない。 V が大の星は R < 4 kpcの GC 周辺星であろう。 l-分布 ごちゃごちゃ。 |
![]() 図10.l = 340 - GC OH/IR 星の OH ピーク間隔の分布。 |
![]() 図12.OH の光度関数。 |
5.タイプ I OH源強い 1612 MHz メーザー源のうち4つがタイプ I であった。今後良く研究する。 |
6.以前の研究との比較Caswell, Haynes 1975 [326, 340], では、l = [326, 340] を調べて 27 メーザー源を発見した。15/27 = OH/IRs, 7/27 = タイプ IIc, 4/27 = タイプ I, 1/27 = 単ピークであった。今回の [340, GC] サーベイでは 49/77 = OH/IRs, 11/77 = タイプ IIc, 4/77 = タイプ I, 13/77 = 単ピークであった。 |
南天では赤外サーベイが進んでいないので見つかった OH 源はほぼ全てが 赤外未同定天体となる。しかし、星間減光の影響を受けないプローブとして、 銀河面内奥の研究に向いている。 | ミラ型星か、超巨星かの区別は重要である。 |