Star Formation in the Orion Arm


Blaauw
1985 IAU Symp 106, 335 - 342




 アブストラクト 

 オリオン腕 1500 pc 内の形態の主要な構成天体を集めた。  これは星形成の進行を研究するための出発点である。


 OB-アソシエイションから見える構造 

 オリオン腕も捨てたものでない 

 オリオン腕=局所構造=局所とげはペルセウス腕やサジタリウス腕ほど華や かではないが、星形成の進行を研究するには面白い場所である。

  OB-アソシエイションの空間配置 

 図2には OB-アソシエイションの空間配置を示す。分類の怪しい、Cas OB14, Cyg OB7, Vul OB4 は外した。新しい座標系 OA = s, t, z を導入した。 t 軸は l = 60 から 240 でオリオン腕の方向である。これはピッチ角 30° にあたり、 銀河でいう spur の角度より大分低い。それでここではとげ(spur) を使用しない。

  s と共に大きくなっていく? 

 図2(c) を見ると s と共にアソシエイションのサイズが大きくなっていく ように見える。しかし、より高分解能観測では Cam-1, Aur-1, Gem-1 などが 2 個以上のアソシエイションに分解するかも知れないので、結論は確定でない。

図1.最近生まれた天体の配置。 Becker, Fenkart (1970) による。点線四角=ここで議論する領域。  





図2.(a) OB-アソシエイションの銀河面上分布。N は Mv=-5 より明るいOB- 星と O-型星の数の和。黒点は N を示し、周りの白丸はサイズ。 (b) t 軸はオリオン腕の尾根方向。(c) s 軸は尾根に垂直な方向。

 分子雲 


図3.OB-アソシエイションに付随する分子雲の質量(104 Mo 単位)

 分子雲のサイズはほぼ一定 

 図3には OB-アソシエイションに付随する分子雲の質量を示す。質量は 数千から数十万 Mo に亘るが、サイズは 50 - 100 pc で大体同じである。 分子雲の性質のまとめは Blitz 1980 を見よ。

 問題点 

 面白そうな問題は、分子雲を伴わないアソシエイションはどれか?比較的 高銀緯の Lac OB1 が怪しい。逆に、巨大分子雲でアソシエイションのない のは?特に面白いのは、 l = 200° 付近の巾 1kpc に亘るアソシエイショ ンの穴が星形成未点火の分子雲で埋まっているか

図4.OB-アソシエイションの年齢(106 yr 単位) 矢印=各アソシエイション毎の星形成活動の進行方向。 *(アステリスク) = 星形成進行中。