Comparisons of the Standard Galaxy Model with Observations in Two Fields


Bahcall, Ratnatunga
1985 MN 213, 39p - 41p




 アブストラクト

 Bahcall-Soneira 銀河系モデルは Gilmore, Reid, Hewett による 2 領域での 観測データに良く合う。

 1.イントロ 

  Morton-Tritton フィールドでのテスト

  Bahcall, Soneira 1984 は彼らのモデルが現在得られる全てのデータとその精度内で一致することを示した。 その後に、 Gilmore, Reid, Hewett 1984 は新たに 2 領域、銀極と Morton-Tritton 領域 (l = 37°, b = -51°) での広範な観測を報告した。彼らは B&S モデルと基本的には同じ、薄い円盤と 少し扁平な楕円体、構成でフィットした場合多数の星がはみ出すと報告した。 Gilmore らは Morton-Tritton フィールドの V = 17 - 18 mag 星のカラー分布 を B&S モデルの予想と比べた。
この等級域でのカラー分布は、球状星団 光度関数の Mv = 1 - 4 mag に現れる特徴 (GCF) が楕円体フィールド星にも 存在するかどうかをテストするために、正に Bahcall, Soneira が提案した 観測である。この特徴は Da Costa 1982 が球状星団の光度関数に示し、 Bahcall, Soneira 1984 の図1a で GCF と名付けられたものである。そこの付録Aでは GCF の存在を 確かめるための方法が議論されている。そしてそこでは Tritton, Morton 1984 と Morton, Tritton 1982 の観測データは GCF を入れるとフィットが少し 良くなることも指摘されている。

 B&S モデルは良く合う 

 われわれは Bahcall, Soneira 1984 でのデータフィットに用いられたのと同じパラメターで Export Version of the Galaxy Model を計算した。 Gilmore, Reid, Hewett 1984 の主張と逆に、種族 II では GCF を加えた光度関数を含む B&S モデルは彼ら の観測結果とよく合う。



図1.左:南銀極でのカラー分布(上)と等級分布(下)。点線は B&S モデル。
   右:(l,b)=(37°,-51°)での比較。

 2.観測との比較 

 図1には Gilmore et al 1984 で報告された2領域の観測を B&S モデルが よくフィットすることが示されている。グラフのスケールは、対応する Gilmore, Reid, Hewett 1984 の 図2 と同じである。種族 II 光度関数には球状星団模様と名付けた、 球状星団光度関数に特徴的なパターンを加えてモデルを計算した。これを 入れないと、カラー分布の B-V = 0.6 - 0.8 の部分がうまくフィットしない からである。Gilmore et al 1984 が合っていないと述べたのは彼らがこの 特徴を含めなかったからかもしれない。しかし、論文ではそれは読み取れない。