アブストラクト楕円体の光度関数を求める楕円体成分の星計数を解析的近似とシミュレーションで導いた。楕円体成分 銀河中心距離 4 - 12 kpc の光度関数に関する情報を b > 30° の星計 数から導く事ができる。 楕円体近傍密度 高速度星の観測と星計数から独立に導いた近傍星密度は一致している。楕円 体成分の近傍密度を異なる光度関数を適用して導いた。質量密度の多くと 光度の大部分は現在の観測から外れている。 回転曲線 銀河系の回転曲線は4成分モデルで合わせられる。それは、(1)指数関数型 円盤、(2)ドボークルー楕円体、(3)重いハロー、(4)中心成分。 これらを指定するパラメターは銀河観測値と合う。 |
中間種族の上限 Mv = 5 - 8 での中間種族存在量に対する上限を求めた。もしそれらが スケール高 3 kpc の厚い円盤か楕円軸比 0.5 の楕円体であるとしてもその 近傍密度は楕円体成分の 1.8 倍より小さい。 1.イントロ第2章では幾つかの領域の星計数からどうやって楕円体成分の銀河中心距離 3 - 12 kpc での光度関数を得るかを述べる。簡単な場合について星計数を 解析的に導く。この結果は第3章での数値シミュレーションで確認される。 第4章では観測データから楕円体光度関数を導く。第5章は銀河系の 回転曲線から楕円体近傍密度に課される制限を論じる。第6章では 中間種族星に制限を付ける。第7章はまとめ。 |
色々な量の定義 Bahcall, Soneira 1980b は高銀緯での mV = 18 -22 等星計数から楕円体光度関数の傾き を決めることができることを述べた。単位ステラジアン、単位等級当たりの 星数密度, A(m), は A(m) = ∫0∞dR R2ρ(r)Φ(M), (1) ここにρ(r)は銀河中心距離 r での密度、R は太陽からの距離、 Φ(M) は等級当たりの光度関数である。r と R の関係は、 r = (R02 + R2 - 2R0R cos b cos l )1/2 (2) 光度関数は MB = 0 to -3 と MF = +10 to +15 の間で 以下のように表現されると仮定する。 Φ(M) = Φ(M=0) 10+γM (3) 密度分布は ρ(r) = ρ0(R0/r)ν (4) 光度関数の式
ここに、XB ≡ [100.2( m + 5 - MB)] (1 pc/Ro)、 XF ≡ [100.2( m + 5 - MF)] (1 pc/Ro) である。 明るい見かけ等級での近似式 明るい m (m が小さい)の場合、式 (5) の分母 = 1 と置けるので、結果は なじみの A ∝ 100.6m となる。この区間は XB ≤ 1 から、 m ≤ 15 + MB である。MB = -3 とすると、m ≤ 12 となる。 分母 ∼ 1 は、銀極方向では (1 + x2)ν/2 ∼ 1 から、 x2(ν/2) ≪ 1 となるが、まあ大雑把に x ≤ 1 でもいいかということか。前段の計算を念のため書くと、 XB ≡ [100.2( m + 5 - MB)] (1 pc/Ro) ≤ 1 0.2( m + 5 - MB)-4 ≤ 1 m ≤ 15 + MB |
中間見かけ等級での光度関数 中間距離では、式 (5) の積分が定数となり、 A ∝ 10γm (7) となる。この範囲を使うと星計数から光度関数の勾配を決定することが できる。 式 (5) の積分を見ると、 γ < 0.4 の時は極大を持ち、積分はその周り だけで決まって、m と無関係になる。それが上で言っていることの意味である。 それには厚み dR を一定にして比べた時に、積分への寄与が最大になる距離 Rmax が積分区間内にあることが条件である。被積分関数の極大を求めるため、x で 微分する。α ≡ 2 -5γ, β ≡ (cos b cos l)/2 とし、 F' = α f g-ν/2 x-1 - (ν/2) f g-(ν/2)-1 (2x-4β) = f g-ν/2 [(α/x) - (ν/2)(2x-4β)/g ] = 0 α(1+x2-4βx) - (ν/2)(2x2-4βx)=0 (ν-α)x2 - 2β(ν-2α)x - α = 0
![]() 表1.方向による Rmax の変化。論文には書いていないが γ = 0.15 である。(Check.xls に計算してある) |
A(m) = ρ0 Φ(M=0) Roν | ∫ | RB | dR R2 (R/1pc)-5γ 10+γ(m+5) | = ρ0 Φ(M=0)10+γ(m+5) Ro3(Ro/1pc)-5γ | ∫ | xB | dx x2-5γ | |
RF | (Ro2 + R2 - 2RRocos b cos l )ν/2 | xF | (1 + x2 - 2xocos b cos l )ν/2 |
そこで、log [A(m)/A(m=5)] を /Fotran/LF/LF1.f で計算して、Fig 1 (c),(d)
をチェックすることにした。結果は下のようで、確かに論文と一致した。![]() 図 ν = 3 の極方向光度関数 |
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下の図で、面上に LF(M)*G(R)*R^3 の星数密度が分布している。その上を
斜めの m = const 線に沿って積分すると星計数 SC(m) が得られる。
明るい見かけ光度=近距離=等密度 この時、上の密度変化 G(R) = 1 なので、下の2本の m = 一定線を比べると、 M で積分の際に R^3 項だけが 100.6m 分変化する。これが星計数 になるので、SC(m) = 100.6m*定数 となる。 密度変化がある時は 密度変化がある時は SC を求める積分の際に、 m = 一定線分上で G(R)R^3 に極大が生じることがある。LF(M) = LF(M=0)10γM とすると、M=m-5logR+5 を使って表式を戻して、 SC(m) = 10γm∫LF(5-logR)*G(R)*R^2dR となる。積分範囲内にピークが含まれていれば積分値はほぼ一定になる。 その結果、SC(m) = 10γm*定数 となる。 積分範囲は、100.2(m+5-MF) pc < R < 100.2(m+5-MB) pc である。したがって、非常に暗い 、m が大きい、所ではこの条件から外れ、積分がピーク外で行われるため 低下して行く。 |
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表1の解説 rmax 表1の計算には Ro = 8 kpc を使用した。表1で選んだ方向は円盤星から 楕円体星をきれいに分離できる方角である。表を見ると、 4 ≤ r ≤ 12 kpc (9) が到達可能であることが判る。r の正確な値は密度則の形に依存し、B, V, R, I バンドでの値は Bahcall, Soneira 1980b と Bahcall, Soneira 1982 で、光度関数が場所に依らないという仮定の下に 詳しく論じられた。 10γm 成立の範囲 表1から Rmax は 0.5 - 1 Ro であり、A ∝ 10γm が 成立する条件は 0.2(m - 15 - MF) ≤ 0 (10a) 0.2(m - 15 - MB) ≥ 0 (10a) である。 前段の Xmax を式の形でいじらず、直接の値を使っている。うまいな。 すると、XF ≤ 1, XB ≥ 1 から、Ro = 8000 pc = 103.9 pc = 100.2*19.8 pc をつかって、(10a),(10b) 結局、 MB + 15 ≤ m ≤ MF + 15 が 10γm 成立の範囲である。MB = 0, MF = 10 として、 15 ≤ m ≤ 25 程度か。 暗い等級での光度関数 もし銀河系が有限で、光度関数が無限に暗い方まで続いていたら式 (7) は m 無限大まで適用される。 光度関数が無限に暗い方 まで 10γM だったら銀河系の密度分布に関係なく、 各点で 10γm になるから、どっちを見ても 10γm になる? 式 (5) のピークを過ぎた遠方領域を考える。R ∼ r と看做せるから、 |
A(m) = ρ0 Φ(M=0) 10+γ(m+5) Roν∫
RFRB
dR R2-ν (R/1pc)-5γ ここに、RB = 100.2(m+5-MB) pc, RF = 100.2(m+5-MF) pc である。 被積分関数は負のべき乗なので、簡単に RB = ∞ として、 積分部分=(1/3-ν-5γ)RF3-ν-5γ(1/1pc) -5γ となる。 RF3-ν-5γ= 100.2(m+5-MF)(3-ν-5γ) = const. 100.6m - 0.2mν - γm - γm が小さいので論文中では落としたのか不明。 もう一つ、積分に効くのは RF つまり MF である。 というわけで、非常に遠い所では、 A ∝ 100.6m - 0.2mν (11a) この関係は、m に対する最も暗い星の距離(これが最も小さい距離を与える)でさえ 被積分ピークを越している場合に対応する。この条件を式で表わすには 式 (10a) を逆転させて 15 + MF < m (11b) である。MF ∼ 10 として、25 < m となる。図1(c)、(d) にその領域が見て取れる。この勾配は ν > 3 ではゼロまたは負となる。 γ への要求 これまでの議論は、近距離 ( x ≪ 1 ) で被積分関数 F が増加、極大に 達した後、低下するという振る舞いに基づいている。x ≪ 1 の時、F ∝ x 2 - 5 γ なので、増加関数になるため、γ < 0.4 が必要、1 ≪ x 大で積分が有限となるため、2 - 5γ - ν < -1 が必要となる。これをまとめて、 0.6 - 0.2 ν < γ < 0.4 (12) となる。前に述べた光度関数の傾きを決める方法は ν > 1 の場合にのみ適用 可能である。この場合に星密度の低下は遠方で r-1 より急になる。 ν 決定の試み Shanks, Phillips, Fong 1980 は 11a 式を用いて ν = 「ハロー成分の 密度勾配」を定めようとした。しかし、彼らが用いたのは 20 < J < 24 で あり、11a の適用範囲 11b に及ばない。種族 II では MF > +13 Schmidt 1975 であろうから、m > 28 が必要である。 |
密度則 図1から図3には、異なる密度分布と光度関数の組み合わせに対して、 極方向でのスターカウントの予測をプロットした。密度分布に関しては ドボークルー型 ρ(r) ∝ r-7/8 exp [ -10.1 (r/Ro)1/4 ] (13a) と、ハッブル型 ρ(r) ∝ r-3 (13b) を考えた。ここに、 r2 = Ro2 + z2 である。 ドボークルー型密度則に与えたパラメターは、 Bahcall, Soneira 1980b と同じである。星計数の結果はパラメターに大きくは依存しないことが判っている。 図1の解説 図1(a),はドボークルー型密度分布, γ = 0.15, 図1(b),はドボークルー型 密度分布, γ = 0.4, 図1(c),はハッブル型密度分布, γ = 0.15, 図1(d),はハッブル型密度分布, γ = 0.4 に対する星計数のグラフである。 図では、MF = +10, MB = -2 を仮定した。 暗い星は星計数に効かない 図1の等級範囲 では MF は結果に大きく影響はしない。議論を進めるため、光度 関数がフラットで、Φ(M) = Φ(MF) = 10-5pc -3 mag-1 としよう。すると、NF = ( M > MF で m < mV で観測される星の総数 deg-2 ) は NF = 1 × 10-9 pc-3 RF3 (14) ここに RF = 100.2(mV + 5 -MF) pc である。 M = MF - MF+ΔM の間の星が m < mV に見える体積は1平方度当たりで、 dV = (1/3)(π/180)2 R3 dM、R = 100.2 ( mV + 5 -M) = RF10-0.2(M-MF) だから、全体としては、 NF = (1/3)(π/180)2 ∫Ψ(M)R3 dM である。 Ψ(M)一定と仮定すると、 NF = (1/3)(π/180)2Ψ(M)RF 3 100.6MF∫MF MF+ΔM 10-0.6(M-MF)dM =10-5( 1/3)(π/180)2(1/0.6ln10)(1-10 -0.6ΔM) |
だから、ΔM が大きくなっても NF には殆ど関係しない。暗い
星では与えられた見かけ等級に達する距離がどんどん短くなって行き、総数に
寄与できる体積が縮むからである。ΔM = ∞ として数値を入れると、 NF = 10-9 (RF/pc)3 deg -2 となる。これが、mV より明るく見える星を1平方度当たりで数えた 時に、 仮に MF より暗い星が同じ割合で存在したとして、星計数 の中に混ざる数である。 次に、明るい星もひっくるめて、mV より明るく見える星を1平方 度当たりで数えた総数を NT と呼ぶ。 NT は NF と同じ手続きで計算でき、ただ RF を RB で置き換える必要がある。すると、 RB = 100.2(mV + 5 - MB) pc 例えば、mV = 15 mag., MB = 0 mag. とすると RB = 100.2(15+5+0) pc = 10 kpc となり、 NT = 10-9 (RB/pc)3 deg -2 = 103 deg-2 である。 両者の比をとると、 NF/NT = (RF/RB) 3 = 100.6(MB-MF) = 100.6(0-10) = 0.0025 となり、無視できる量であることがわかる。 図1の解析近似モデルの特徴 図1に示した結果は解析近似の結果である。式(6) から予想されたように、星計数 は 15 + MB より明るい側で A ≈ 100.6m となる。 中間等級では A ≈ 10γm となることが、 γ = 0.15 と γ = 0.4 の場合に示されている。この有益な振る舞いが起きるのは 式 (10) にあるように、 m ≈ 15 + MB であることを注意して おく。最も暗い見かけ等級領域では式(11) から判るように星計数は減少して行く。 |
![]() 図1a. 極方向、球対称ドボークルー型密度分布, γ = 0.15 に対する星計数 ![]() 図1c. 極方向、球対称ハッブル型密度分布, γ = 0.15 に対する星計数 |
![]() 図1b. 極方向、球対称ドボークルー型密度分布, γ = 0.4 に対する星計数 ![]() 図1d. 極方向、球対称ハッブル型密度分布, γ = 0.4 に対する星計数 |
図2.図3:極以外、扁平楕円体でも大体同じ 定性的には極方向と同じ振る舞いが極以外、扁平楕円体でも見られる。 図2はドボークルー型密度分布, γ = 0.15 、 MB = -2, MF = +10 の場合を示す。その他のパラメターは、 図2(a)はだ円率 ε = 0 で b = 20°,l = 0°, 図2(b)はだ円率 ε = 0.5 で b = 20°, l = 0°, 図2(c)はだ円率 ε = 0 で b = 20°,l = 180°, 図2(d)はだ円率 ε = 0.5 で b = 20°,l = 180° である。ここに、軸比を κ とすると、ε = 1 - κ である。 |
図2(a) と 図2(b) では、10 < mV < 14 で A が 10
0.6m より急速に上昇している。これは、銀河中心方向の視線に沿っては
当初密度が上がっていくための効果である。不幸なことに、m ≤ 16 では
円盤星が卓越するため、将来の観測でこの効果が確認されることはないだろう。
扁平でも極方向は球とほぼ同じ ε = 0.5 のケースで極方向の星計数も計算したが、規格化定数以外は 球の場合と殆ど変らなかった。 |
![]() 図2a. ドボークルー型密度分布, γ = 0.15, だ円率ε = 0, b = 20°,l = 0° ![]() 図2c. ドボークルー型密度分布, γ = 0.15, だ円率ε = 0, b = 20°,l = 180° |
![]() 図2b. ドボークルー型密度分布, γ = 0.15, だ円率ε = 0.5, b = 20°, l = 0° ![]() 図2d. ドボークルー型密度分布,γ= 0.15, だ円率ε= 0.5, b = 20°,l = 180° |
円盤の光度関数を用いて計算した例 図3は簡単のために、円盤の光度関数を用いて計算した例である。その表式は、
この光度関数の形を図4に示した。図のパラメターは円盤の標準光度関数として、 このシリーズで採用しており、 M∗ = +1.28, α = 0.74, β = 0.04, δ-1=3.40 である。図3a, b では Φ(M) として、 図4の光度関数を -3 ≤ M ≤ +10 で採用した。その外では Φ(M) = 0 である。図4で示した種族 II 光度関数は、 Schmidt 1975 が +6 &le: Mpg ≤ +12 で求めた楕円体光度関数をよく表現 しており、また、サンデージ(1954) が M 3 の -3 &le: MV ≤ +6 で求めた楕円体光度関数とも似ている。 ただし、図4の光度関数は MV > +6 で、下田、木村 1970 の M 13, Hartwick 1970, van den Bergh 1975 の M 92 光度関数と比べるとより緩やかである。例えば、 M 92 では +4 ≤ MV ≤ +8 で γ = 0.21 であるが、 星計数の傾き、式 (17)、 から得られた値は γ = 0.15 である。ただ、 先で示すが、現在の星計数データと高速度星データから決まる楕円成分の 傾きは &plusmd;0.035[1σ] の誤差を含む。 水平枝の寄与 図4には水平枝が光度関数に寄与する場合も考えた。知られている最大の寄与 が M 92 で Tayler 1954 により報告されている。その値を採用して、 MV = 0.0 を中心とする ΔM = 0.25 の区間で星の数を 6 倍に 上げた。 図3の勾配変化 図3(a) はドボークルー密度則に図4の円盤光度関数を与えて計算した。 図3(b) はハッブル密度則に円盤光度関数を与えて計算した。 図3(c) はドボークルー密度則に円盤+水平枝光度関数を与えて計算した。 図3(d) はハッブル密度則に円盤+水平枝光度関数を与えて計算した。 図3の勾配を見ると、15 ≤ m ≤ 19 で γ = 0.3 から 19 ≤ m ≤ 22 で γ = 0.15 へと変化する。この勾配変化は 図4光度関数の勾配が連続的に変化して行くことを反映している。 γ = 0.15 が起きるのは MV = +5 の付近である。 ハッブル則だとドボークルー則より急になる 同じ見かけ等級で比べると、ハッブル則はドボークルー則よりもやや急な 勾配を与える。これは、ハッブル則の方が密度の落ち方が緩く、したがって ある見かけ等級レベルではより明るい星を見るためである。 |
![]() 図4.実線=式(16) の円盤光度関数。点線=水平枝を付加、図3c,d に使用。 その勾配の差、γHubble - γde Vaucouleur は 18 ≤ mV ≤ 22 で 0.04 である。 水平枝の寄与 図3を見ると水平枝の寄与は無視できる程度であることが判る。 データ精度による限界 楕円体の星計数が広い等級帯に渡り高い精度で得られれば、光度関数に関して 大きな情報を得ることが可能である。しかし、次の章で見るように、現在の データ精度ではある限られた等級帯での有効勾配を得るのが限界である。 |
![]() 図3a. 極方向、球対称ドボークルー型密度分布, 円盤光度関数の星計数 ![]() 図3c. 極方向、球対称ドボークルー密度分布,円盤+水平枝光度関数の星計数 |
![]() 図3b. 極方向、球対称ハッブル型型密度分布, 円盤光度関数の星計数 ![]() 図3d. 極方向、球対称ハッブル型密度分布, 円盤+水平枝光度関数の星計数 |
4.a. 18 ≤ mV ≤ 22 での星計数楕円体成分の抽出18 ≤ mV ≤ 22 での星計数観測結果が図5(a) に示されている。 ベル研の 22 ≤ mV で星計数が急増するという結果は載せていない。 銀河の混入の可能性が強いからである。観測値 Aobs からモデルで計算した円盤星 の寄与 Adiskmodel を引いた後の楕円成分の星計数 Asph = Aobs - Adiskmodel が図5 (b) である。Asph が極方向の 4 < mV < 16 で予想と よく合っている、 Bahcall, Soneira 1980b の図4(a) と Bahcall, Soneira 1981a ApJ 246, 122 の図1 を見よ、 こと、それから SA 57 と SA 68, Kron 1978, の 19.75 < mV < 22.0 でのカラー分布、 Bahcall, Soneira 1980b の図8を見よ、は円盤モデルの予想が正しいことも示唆している。 円盤星の割合 計数中で円盤星が占める割合 F は、F(mV=18) = 0.5, F(mV=19) = 0.3, 、F(mV=20) = 0.3, 、 F(mV=21) = 0.25, 、F(mV=22) = 0.18 である。 もしも銀極付近 1 deg2 の領域で mV < 22 のカラー 測定が行われていれば、円盤星の差し引きは要らないかもしれない。 ![]() 図5 a. 銀極方向星計数(mag-1deg-2)。 補正なしデータ。 黒丸=Sears et al 1925, 三角 = Kron 1978, 白丸 = Tyson, Jarvis 1979、 四角 = Peterson et al 1979、 |
Φ(MV) の決定 現在のデータでは γeff のやや粗い見積もりが得られるのみ である。図5(b) に最小二乗フィットを行った結果は、 γeff = 0.145 ±0.035 (1σ) (17) であった。 図5(b) は楕円体光度関数の決定にも使われる。星計数から楕円体光度関数 ( +4 < MV < +8 ) が定められる等級帯から、 Φ(MV) = 4.3(1±0.2)×10-6 100.145(MV-6)pc-3mag-1 (18) 星星数から得られる量の意味 式 (18) は太陽近傍の値で表現されている。これは高速度星から得られた 光度関数、 Schmidt 1975 と比較するためである。しかし、星星数から得られる量は典型的には銀河面から 高度 5 kpc 以上での楕円体成分の平均値である。高度 z ≈ 5 kpc での密度 は、式 (12) のよると銀河面での値の 57 % である。 ![]() 図5 b. (a) からモデル円盤成分を引いた残り=楕円体成分。直線は式(18)。 |
星計数に寄与する絶対等級の範囲 表2には 18 < mV < 22 星計数中での楕円体星と予言される 星の数の割合を示した。この見かけ等級帯に寄与する星の大部分は +4 < MV < +8 の星から来る。ドボークルー密度則を仮定した 場合、 18 < mV < 22 では楕円体成分の星の 84 % は +4 < MV < +8 (ハッブル則では 70 %)である。これらの結果 は Bahcall, Soneira 1980b において、 Kron 1978 の 19.75 < mV < 22 データを用いて 確認された。 もっと急勾配? Shanks, Phillips,Fong 1980 は極方向の星計数から γ = 0.34 を 出している。この結果は 20 < J < 22 データに基づいている。その帯域 には星の10倍も銀河が存在する。かすかな点状に見える銀河の仕分けを 8 % 間違えただけでこの結果が導かれるのである。我々は、もっと明るくて、分類が 問題にならない領域でこの問題を扱った。 |
![]() 表2. 18 < mV < 22 星計数中での楕円体星の割合。 水平枝星は含んでいない。 |
4.b.高速度星シュミットモデルのサンプル星太陽近傍における楕円体成分の光度関数は、 Schmidt 1975 により三角視差と固有運動データのある高速度星を用いて定め られた。使用されたサンプルは、 mpg ≤ 15.95 μ ≥ 1.295" yr-1 である。運動学的制限は楕円体成分を選ぶために適用された。S > 5 の RR Lyr 星の性質から、楕円体星の約半数は直交速度が 250 km s-1 より 大きいと仮定された。こうして選ばれた 18 星をべき乗則質量関数にフィット された。その結果は、星質量 dM 内の星が質量密度に寄与する分を G(M)dM として G(M) = 3.35 10-5(M/Mo)-1Mo pc-3 (19) または、 G(M) = 1.4 10-5(M/Mo)-2Mo pc-3 (20) 光度関数の勾配 高速度星の大部分は MV = 4 - 8 mag である。この範囲の星に対し 星計数から重要な情報が得られる。したがって、質量関数、または光度関数の 勾配は結果の比較に大きな影響を及ぼす。 |
太陽近傍数密度 星計数に基づいた光度関数との比較を許すために、式 (19), (20) を光度関数 に変換すると Φ(MV) = 7 10-6 100.086 (MV-6) pc-3 mag-1 (G ∝ M-1) (21) または Φ(MV) = 5 10-6 100.138 (MV-6) pc-3 mag-1 (G ∝ M-2) (21) である。もう一つのやり方として、MV) = 4 - 8 の高速度星 のみを使って星計数からの光度関数と比較する方法もある。この範囲で 直交速度が 250 km/s を超える星は 5 個あり、これから双数密度を出すと、 36 10-6 pc-3 となる。星計数に基づいて式 (18) から出した総数は、 19 10-6 pc-3 である。 高速度星と星計数からの光度関数の一致 高速度星から導いた光度関数 (21) または (22) と星計数に基づく 光度関数 (18) との一致は満足すべきものである。両者が重なり合う範囲 での相違はファクター2以内である。 |
4.c.バーゼル3色測光10倍大きな楕円体成分の太陽近傍密度バーゼル天文台は銀河系楕円体の特徴を研究するため R, G, U バンドの 広範な観測プログラムを実行した。その結果、楕円体成分の太陽近傍密度として 3 ≤ MG ≤ 8 (3.6 ≤ MV ≤ 6.2) の星に対し 10-3.5 pc-3 (Fenkart 1981) を得た。この密度は 先の節で得た値に比べ 10 倍くらい大きい。この原因は、バーゼルグループが 楕円体モデルのスケール高として 500 pc という一桁小さい値を採用した点に ある。 銀極方向の星計数 G = 17.5 mag までの総星計数が銀極、SA 57 b = +85°, SA 141 b = -86° でバーゼルグループにより得られた。SA 57 で 287 deg-2, SA 141 で 350 deg-2 であった。 一方、Weistrop 1980 は mB ≤ 17.6 の星を数え、SA 57 で 333 deg-2 を得た。この数字はバーゼルグループの両極平均 319 deg-2 に近い。Brown 1979 は b ≥ 70° の 12 領域で mB ≤ 17.74 の星で 389 deg-2 を得た。これは 銀極の の星で 350 deg-2 に対応する。 このように、銀極方向の星計数は互いに良く一致すると言える。 |
楕円体成分の星密度 それから導かれた楕円体成分の数も良く一致する。バーゼルグループが3色法 で導いた SA 57 と SA 141 の平均値は B ≤ 17.6 で 166 deg-2 であった。 Bahcall, Soneira 1980b の標準モデルでは 127 deg-2 である。 スケール高の比較 楕円体局所密度に関して、Bahcall らとバーゼルグループとの間で一桁の 違いが生じた原因は楕円体密度の距離依存性に原因がある。バーゼルグループは 指数関数型でスケール高 500 pc の密度則を得た。このスケール高は円盤 スケール高とファクター2の範囲で一致する。一方標準モデルでは一桁大きい スケール高を得ている。この大きなスケール高は他の銀河とも合う。 円盤星の混入 バーゼルグループは楕円体成分星を測光から定義する際に円盤星を含めた 可能性がある。この解釈は彼らの楕円体星密度がz小でシュミットの値より ずっと大きく、z大ではずっと小さいことからも支持される。 STによる固有運動の観測がバーゼル星の楕円体解釈が正しいかどうかの 直接検証を可能にするであろう。 |
4.d.Chiu の光度関数改良 1/Vmax 法Chiu 1980 は SA 51, SA 57, SA 68 で楕円体成分星の光度関数を求めた。 彼は 1/Vmax 法を少し改良して、個々の星を異なる種族にと異なる光度クラス にある推定確率で割りつけた。この方法では、ある一つの星は楕円体と円盤の 双方に異なる重みで寄与することになる。Chiu は楕円体の軸比を3方向の観測 から決め、楕円体質量としてこの論文の5倍を得た。 問題点 この方法の問題は、 (1)円盤星がどこまで楕円体に混入するのか決められない。楕円体星である確率が 低い星が全体としては光度関数におおきく影響する可能性がある。 (2)仮定する幾何学形状で結果が大きく変わる可能性がある。 |
軸比が大きく、規格値も大きい Chiu は軸比として 3 - 4 を得た。これは、Harris 1976 が球状星団に対して 得た1, Oort, Plaut 1975 が RR Lyr に対して得た 1.1, Bahcall, Soneira 1980 が SA 57 と SA 68 から得た 1.15 と大きく異なる。Chiu によると、SA 51 l = 189°, b = 21° から得た楕円体成分の規格値は SA 57, SA 68 からの 値の 6 倍になる。 その原因 その原因として考えられるのは、円盤星からの楕円体成分への混入である。 円盤星が混入すると楕円体の形を扁平にし、その影響は SA 51 で最も大きい。 |
4.e. 楕円体密度の評価光度関数をデータでカバーできる範囲4(a), (b) では等級範囲を、星計数に関しては +3 ≤ MB ≤ +8, 固有運動解析に対しては +6 ≤ MB ≤ +11 に限った。これは データが入手できる範囲だからである。しかし、楕円体の数密度、光度、質量に 大きく寄与するのはこの範囲外の星である。我々は範囲外の光度関数に対し、 円盤光度関数と同じ(Bahcall, Soneira 1980) とか質量関数をべき乗則(Schmidt 1975) と仮定したりしてきた。 様々なモデルで得た楕円体密度 表3は幾つかの等級帯で、楕円体成分の数密度 n, 質量密度 ρ を示した。 星計数に基づく楕円体密度評価には、(1)円盤光度関数、(2)γ = 0.15 べき乗則光度関数(α=1.6 質量関数)、(3)高速度星 G ∝ M -α, α = 1.0、(4)高速度星 α = 2.0 の各場合に ついて計算された。水平枝星の寄与は無視できる。円盤光度関数の適用では 大きさを 1/800 にしてある。質量光度関係は (1), (2) では Bahcall, Soneira 1980 を (3), (4) は Schmidt 1975 の関係を用いた。 数密度、質量密度 水素燃焼質量 (M > 0.085 Mo, Mv ≤ 16.5) 以上の星の総数を上の モデルについて計算すると、 n(Mv ≤ 16.5) = (1-9) 10-4 pc-3 (23) ρ(Mv ≤ 16.5) = (4-14) 10-5 Mo pc-3 (24) 楕円体密度の不確かさの理由 楕円体密度の不確かさには幾つかの理由がある。 (1)データが得られる 4 ≤ Mv ≤ 11 は星質量全体の 1/2 - 1/3 に過ぎない。 (2)星以下の質量の天体の可能性 光度密度 光度密度には巨星が貢献すると考えられるが、現在得られているデータでは それらの星の情報が少ない。銀極方向の星計数からは光度関数が Mv = +3 で終わっていてもデータと 20 % 範囲で矛盾しないという結果が得られている。 |
![]() 表3.楕円体成分密度関数のパラメター M 92, M3 の光度関数から Mv = 5.5 - 6.5 の星に対しては M/L = 15 と 54 を得た。これを光度関数 (18), (21), (22) と組み合わせて、 Lv(spheroid) = (2-8) 10-5 Lo pc-3 (星計数) = (3-13) 10-5 Lo pc-3 (高速度星) を得る。Bahcall, Soneira 1980 モデルでは 7.7 10-5 Lo pc-3 |
回転曲線から楕円体質量を決める Caldwell, Ostriker
モデル Caldwell, Ostriker 1981 は回転曲線上に6点を選び、楕円体にハッブル則に 似た密度分布と一定の M/L 比を仮定して、適当な解析近似式を適用して、近傍 楕円体密度に 1.1 10-3 Mo pc-3 を得た。この値は 前節で得た値、(4-14) 10-5 Mo pc-3 よりずっと大きい。 この大きな値はもしも質量の大部分が前節で扱わなかった低質量天体に含まれ ていると考えれば前節と両立する。 しかし実際には、Caldwell, Ostriker は R ≤ 2 kpc という近距離で観測さ れる大きな速度を純粋に回転運動と看做すことを大きな楕円体局所密度の根拠に している。しかし、そこは伝統的な円盤とハローがあまり有効ではない領域である。 もしそのような論理を立てなければ大質量楕円体の根拠は弱くなる。 別モデル 楕円体にドボークルーモデルを適用し、中心部には Oort 1977 のモデル、 楕円体と中心成分の光度密度にかなり誤差があることを考慮して、 M/L 比は 一定と仮定する。中心部分の密度分布はオールトに従い r-1.8、 軸比 0.4 とした。この中心成分は r = 1 kpc で断ち切られるとする。 我々は Caldwell,Ostriker の回転曲線とのよい一致を得た。これは楕円体 密度を大きくする必要が必ずしもないことを示す。4成分の密度則は Bahcall, Schmidt, Soneira 1982 の表1に示されている。それによると、 太陽近傍での総密度は 0.15 Mo pc-3 である。 ![]() 図6.4成分回転曲線=Oort提唱の中心構造+円盤+楕円体+大質量ハロー。 菱形は Cadwell,Ostriker 1981 の付けた拘束 |
円盤はスケール長
3.5 kpc, 太陽の銀河中心距離は 8 kpc, スケール高や光度関数は近傍観測
で得られたものを適用した。楕円体はドボークルー密度分布に従い、
その規格値は 0.00125 である。大質量ハローには、局所ハロー密度 0.009 Mo
pc-3, コア半径 2 kpc, 密度 r-1.8 とした。
星間ガスはスケール高 125 pc である。 各成分からの回転曲線への寄与 図6の菱形は Caldwell, Ostriker による制約である。円盤と中心成分 による回転速度は Freeman 1970 と Schmidt 1965 の方法で数値的に求めた。 球対称楕円体とハローの寄与は密度を積分した半径内質量から決まる。表4に その結果を与えた。得られたオールト定数は A = 13.8 km/s/kpc, B = -14.3 km/s/kpc, 太陽回転速度は 225 km/s である。 ![]() 表5.銀河系回転曲線への各成分の寄与 |
中間種族 高速度星の研究から導かれた楕円体密度 Schmidt 1975 はこれらの星の 直交速度の中間値は 250 km/s であるという仮定に基づいていた。この 速度は極端種族 II に対応する値である。中間スケール高種族の星は もっと小さい速度を有するのでこのサンプルからは除外される。しかし、 1957 年のバチカン会議では中間種族が認められ、Plaut 1965 はそれに 属する変光星を記述した。 双峰性カラー分布 Bahcall, Soneira 1980 は暗い星のカラー分布に現れる双峰性を円盤種族 と極端楕円体種族からの寄与の重なりとして解釈した。この2成分モデルは 銀河の観測とも合致する。しかしながら、少なくとも幾つかの銀河には 第3成分が存在する Tsikoudi 1977, Burstein 1979 という報告がある。 第3成分の不在? この節では、Kron の2色観測では中間スケール高成分が現れなかった ことを用いて、5 ≤ Mv ≤ 8 の等級帯においてこの成分の上限を 求めよう。光度関数はこの成分にも円盤光度関数を仮定する。 図7の解釈では、赤いピークは急な密度減少のため近距離の暗くて赤い星を 主体にした集団である。円盤の明るく青い星がこの見かけ等級帯に入るには 銀河面から遠く離れる必要があり、円盤密度の減少からそのような星は 殆ど存在しない。一方、密度減少が緩い楕円体成分は比較的遠方の固有 光度が明るい青い星が体積効果により暗い見かけ等級帯に現れることを 可能にする。図7には標準モデルの予想を実線で示してある。 B-V = 0.65 - 1.3 のへこみは円盤と楕円体の中間スケール高を持つ種族が 存在しないことを示している。このギャップは 5 ≤ Mv ≤ 8 に 相当している。 |
![]() 図7.銀極方向、19.75 ≤ V ≤ 22.0 星の B-V カラー分布。ヒストグラム は Kron1978 の観測、曲線は標準モデル。 0.65 ≤ B-V ≤ 1.3 の谷間が 中間スケール高種族の上限を定める。 |
2種類の密度分布 ここでは2種類の密度分布を考察する:一つは厚い指数関数型円盤で スケール高 H が 2 ≤ H ≤ 4 kpc, もう一つはドボークルーまたは ハッブル則の扁平楕円体で 0.25 ≤ ε ≤ 0.75, ここに ε = 1 - κ で κ = 軸比である。表5には Kron SA 57 サンプル中に中間種族星が何個現れるかを示している。この種族の 太陽近傍における規格値は最初円盤種族星と同じにされた。 中間スケール高種族の上限値 中間スケール高種族の上限値は、 0.65 ≤ B-V ≤ 1.3 の観測値 152 星を倍にする近傍密度として定義される。ε = 0.50, または H = 3 kpc モデルはギャップの中間でカラー分布がピークに達する。 従ってこのモデルに対して上限値を見てみよう。すると、0.003 ndisk だと観測カラー分布の窪みを埋め、従って排除されることが判る。この 上限値は楕円体密度の3倍である。表5を見ると、密度勾配とカラー分布 に相関があることが判る。ハッブル楕円体の密度分布 r-3 は ドボークルー楕円体の r-4 より緩い。したがって、与えられた 楕円率 ε では赤い方、つまり暗くて近距離、の星計数は殆ど同じ だが、青い方、明るくて遠い星、では著しく異なる。 |
![]() 表5.中間種族のカラー分布 |
(1)多色測光による楕円体と円盤の分離 銀河中心距離 r = 4 - 12 kpc の楕円体成分が銀緯 b > 30° の B, V, R 観測から導かれる。表1に載せた方向の観測から、 楕円体と円盤成分は適当な2カラー観測で分離できる。より低銀緯での 長波長(星間吸収を減らすため)観測から銀河系中心部の特性が調べら れるだろう。そのためには赤外光度関数 Mamon, Soneira 1982 が 必要である。 星計数の見かけ等級依存性 星計数は見かけ等級の明るい、中間、暗い、各領域で異なる等級 依存性を示す。15 + MB より明るい等級域では星計数は 100.6m で増加して行く。もう少し暗い 15 ≤ mV ≤ 21 では、100.6γ で増加して行く。さらに暗い 見かけ等級では遠方密度が低下するため星計数が減少する。 3.楕円体の近傍密度 銀極方向星計数と高速度星サンプルは楕円体成分の近傍値として n = (1-9) 10-4 pc-3, ρ = (4-14) 10-5 Mo pc-3 を与える。 |
4.楕円体の近傍光度密度 楕円体の光度は巨星により占められている。巨星の密度は低く近傍サンプル では不十分である。 5.楕円体質量 楕円体の星質量は M(≤ 16.5) = (0.9 - 3.2) 109 Mo である。 対応する等級は -16.9 ≥ Mv ≥ -19.0 である。星数は (0.2-2) 109 6.回転曲線 回転曲線は4成分モデルで良くフィットする。モデル質量は 60 kpc 以内で MHalo = 56, MDisk = 5.6, MCentral = 1.1, MSpheroidal = 0.27 である。Caldwell, Ostriker 1981 の重い 楕円体は必要ない。 7.中間スケール高種族 中間スケール高種族の上限を定めた。 |