lineint
名称
lineint - プロファイルから積分強度あるいは平均強度を計算し、表に書き出す
使用法
lineint [-v range] [-v_step
step] [-lb|-radec] [-avr|-int] [-format
text_column|text_table|lineint1|lineint2|lineint3] [ -correction |
-nocorrection ] [ -input_file scn_filename ] [-]
scn_filenames ...
機能
.sdbファイルにエントリーされた.scnファイルから、指定された速度範囲での積分強度または平均強度を求め、
テキストデータとして標準出力に表示する。UNIXの出力リダイレクトを用いればファイルに書き込むこともできる。
このテキストデータはMacintosh などに転送すれば
Transformなどのアプリケーションで2次元ないし3次元データとして利用できる。
フィルタ種別
.sdb | lineint
オプション
- -v range
- 計算速度範囲を","で区切った二つの数値で指定する。単位はkm/s。たとえば、
-v -20,60
は -20 km/sから60 km/sまで
の速度範囲を示す。v_stepが0の場合はこの速度範囲全域を、そうでない場合は、この速度範囲内をv_step毎に積分する。
- -v_step
- 単位はkm/s。v_stepが0の場合は上記指定範囲を1つに、そうでない場合は、この速度毎に刻んだbinで表を作る。
- -lb
- 表に書き込む位置座標を銀河座標系にする。
- -radec
- 表に書き込む位置座標を赤道座標系にする。
- -avr
- 出力される強度を計算速度範囲の平均強度(単位 K)にする。
- -int
- 出力される強度を計算速度範囲の積分強度(単位 K km/s)にする。
- -format text_column | text_table | lineint1 | lineint2 | lineint3
- 出力されるテキストファイルの書式を指定する。
text_columnの場合は
1行目がコメント、2行目以降はtab区切りで1カラム目が経度、2カラム目が緯度、
3カラム目以降は1カラム毎に速度毎の積分/平均強度。
ただし、-v_stepが0の場合は3カラム目は積分範囲の中央速度、4カラム目がその強度となる。
MacintoshのアプリケーションTransformでText_Columnデータとして読むことができる。
text_tableの場合、1行目がコメント、2行目以降はtab区切りで1カラム毎に速度毎の積分/平均強度。
MacintoshのアプリケーションTransformでText_Tableデータとして読むことができる。
lineint3の場合、1行毎に1つの.scnファイルに対応しており、各カラムはv_stepが0の場合、
ファイル名 (tab) good (tab) 経度 (tab) 緯度 (tab) 積分強度 (tab) 速度下限 (tab) 速度上限
が書かれる。v_stepが0以外の場合は多少順番が入れ替わり、
ファイル名 (tab) good (tab) 経度 (tab) 緯度 (tab) 速度下限 (tab) 速度上限 (tab) 速度ステップ (tab)
積分強度 (tab) 積分強度 (tab)...が書かれる。
lineint1またはlineint2の場合、1行毎に1つの.scnファイルの1つの速度刻に対応しており、
各カラムはv_stepが0の場合、lineint3と同じ。v_stepが0以外の場合、
ファイル名 (tab) good (tab) 経度 (tab) 緯度 (tab) 積分強度 (tab) 速度下限 (tab) 速度上限が書かれる。
それぞれの単位は
経度、緯度 degree
積分強度 K km/s (平均強度の場合はK)
速度下限、速度上限 km/s
である。
パラメータ
- v=速度下限,速度上限 オプションの-vに相当。
- coordinate=lbまたはRADec オプションの-lbおよび-radecに相当。
- v step=速度下限,速度上限 オプションの-v_stepに相当。
- T 積分範囲に対して、平均強度(単位K)にする。
- int 積分範囲に対して、積分強度(単位K km/s)にする。
- output format=出力書式 オプションの-formatに相当。
出力書式はtext column, text table, lineint3, lineint1, lineint2から1つ選択。
デフォルト
- -prm lineint.prm -v 0,10 -v_step 0 -lb -int -format lineint3
参照
sdbload
バグ
- 観測していない速度範囲まで指定すると値が正しくなくなる。
- 積分範囲内にスプリアスデータがある場合は、そこは観測しておらず、かつ強度を0として計算する。
したがって、平均強度の場合はほぼ正確な値といってよいが、積分強度の場合は真の値よりも小さく出る可能性がある。
履歴
- ver.3.00
- 1998/5/8 T.Handa
マニュアルのバージョン
1997/1/15 T.Handa
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