アタカマ望遠鏡 波長38ミクロンの赤外線を地上から世界初観測 | ![]() |
|
アタカマ望遠鏡 波長38ミクロンの赤外線を地上から世界初観測 東京大学を中心としたTAO研究グループ(代表:吉井讓 東京大学教授)は チリ共和国アタカマに設置した1m望遠鏡を用い、波長38ミクロンの赤外線に よる天文観測に成功しました。波長38ミクロンは人間が見える光(可視光) に比べて波長が100倍も長い光であり、主に低温のものから放出されます。 このような赤外線が地上から観測されたのは世界初となります。 観測は2009年11月8日から28日にかけて行われました。写真はその時に得られた 天の川銀河中心部分の38ミクロン画像です。銀河の中心から北に向かって伸びる フィラメント構造がはっきり見られます。これは-170度以下の冷たいチリの 雲であり、他の波長での観測ではみられないものです。このように38ミクロンでの 観測は冷たい領域を見るのに適しています。今後、38ミクロンでの観測を進める ことで、これまで見えなかった冷たい宇宙の姿を明らかにしていきます。
|