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東京大学アタカマ天文台 (TAO) 計画

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SWIMSがすばる望遠鏡にてファーストライト!

近赤外線多天体分光撮像装置SWIMSが機能評価試験のため国立天文台ハワイ観測所すばる望遠鏡に取り付けられ、ファーストライト観測に成功しました。

SWIMSは2009年に開発が始まった観測装置で、日本での製造・組み上げ・試験・調整を経て、2017年7月にハワイ観測所に輸送されました。 SWIMSはTAO6.5m望遠鏡用に開発された観測装置ですが、TAOの観測地である標高5,640mという場所は天文観測にはうってつけである一方で、装置を初めて望遠鏡に搭載してバグ出しや調整作業をするには過酷な環境です。また、TAOが完成する前に別の望遠鏡に取り付けて天体観測を行い観測装置の性能出しを終えておけば、TAO望遠鏡に搭載してすぐに科学観測を行うことができます。そこで我々は2015年に国立天文台ハワイ観測所にすばる望遠鏡での機能試験観測を申し込み、2年ほどの審査によって観測実施が受理されました。そして10年目の節目となる今年5月30日に、天体の光を検出器で受光する"ファーストライト"観測についに成功しました。

SWIMS
▲すばる望遠鏡に取り付けられたSWIMS
SWIMS
▲SWIMSで撮影された星形成領域Sharpless 2-106(S106)(J、H、Ksバンドの3色合成、露出時間は50秒)

機能試験観測は5月29日から6月1日までの4日間に渡って実施されました。あいにくの空模様で、時折装置の観測視野内を雲が流れていく天気でしたが、銀河系内の星団や星形成領域から遠方の銀河まで様々な天体が観測され、SWIMSのハードウェア・ソフトウェアが設計通りに動作し天体の情報をスムーズに取得出来るかの評価が行われました。

SWIMSの大きな特長の一つである2波長域同時観測により、効率良く複数フィルターでのデータを取得することが出来、評価項目は概ね順調に消化されました。あいにくの天気ではありましたが、「安定しない天気の下であっても2波長域を同時に観測することで同じ空の影響を受けたデータを取得することができ、その後のデータ処理の正確性、ひいては科学成果の信頼性が向上する」、という装置の設計コンセプトを立証するための試験データを取得できたとも言えます。

今回は撮像機能の評価を中心とした試験観測でしたが、SWIMSのもう一つの特長である複数天体の同時スリット分光機能についても来年1月に試験観測の実施が許可されています。引き続きすばる望遠鏡での評価作業を続けて、万全の状態でTAOに持っていきたいと思います。

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