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東京大学アタカマ天文台 (TAO) 計画 |
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2011年2月22日
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▲ 左下の写真はTAOサイトの様子です。青いコンテナに2個のアンテナが取り付けられています。背後に写っている白い半球のドームは、miniTAO望遠鏡のドームです。右上の写真は山麓施設に設置された無線アンテナの様子です。2対向(4台)のパラボラアンテナが設置され、1対向に障害が発生した場合には、もう1対向がバックアップ回線として機能するようになっています。 |
チャナントール山頂のTAOサイトは、アタカマ砂漠の標高5600m地点にあり、空気が薄い上、夜間は気温が-10度まで下がり、風の大変強い過酷な環境です。これまでは、サンペドロ・デ・アタカマから毎日車で片道二時間半かけて山頂のTAOサイトに通い、酸素ボンベを装着して高山病と闘いながら観測をしていました。しかし、このような厳しい観測環境では、体力を消耗する上に危険も多いため、安心して観測に集中できるよう、遠隔制御により望遠鏡を駆動、観測できるような環境を整える必要があります。
このたび、TAOサイトと山麓施設を結ぶ無線通信に成功したことにより、miniTAO望遠鏡の遠隔制御観測の実現に向けて第一歩を踏み出しました。今後、望遠鏡やドーム、観測装置を山麓から遠隔駆動できるよう着々と整備を進めます。
なお、無線機材の選定や無線許可取得、現地での構築・調整作業をおこなった株式会社ユビテックからも、今回の無線通信成功についてプレスリリースされています。