WFCAM データ解析のメモ


2005/4のUKIRT-WFCAMの観測はいっぱいデータが取れたのだが、LTOテープで送られてきたそのデータは色々面倒だった…
というわけで、ちょっとしたことのメモ。
テープの読出し
解析研究棟に行って、sb72にあるLTOドライブにテープを入れて
  tar xbvpf 128 /dev/rmt/1n
とする。"128" というのはここに書いてあるように、ブロックサイズが64KBに設定されているため。
圧縮FITSの取り扱い
WFCAMのFITSは ためにIRAFでは直接読出せない。とりあえずwebでしらべたところ、 cfitsioのサンプルプログラムである imcopy (何だかややこしい名前だ) で圧縮を解くことができるらしい。 具体的にはimcopyをインストールして、コマンドラインから
 imcopy infile.fit outfile.fit
とするだけ。
ちなみに圧縮はかなり強烈だったようで、送られてきたデータ (全部で100GBあまり)は元データの1/3程度になっていた。

データ解析

解析手順

reset anomalyも非常に素直で、ダークを引くと完全に消える。 というわけで、現時点での解析の手順は以下の通り。 (self-flatを使っているのでスカイ引きはしていない)

解析スクリプト

とりあえず、PROCWFCAMというスクリプトをつくった(2005/7/20 : Ver 0.5)。上記のことはすべてしてくれる。
参考のために、バージョン0.3と0.4の最終結果の違いをのせておく。
Ver 0.3
Ver 0.4

TODO


キャリブレーションなど

2MASSデータ

アストロメトリとフォトメトリは2MASSのデータを使うことに。

アストロメトリ

デフォルトで入っているWCSはあまりよろしくない模様。 ということで、2MASS天体で再度キャリブレーション。(中島さんのページを参照)
(2005/7/12) 嶋作さんより『カタログで位置や等級精度が悪いデータを使っていないか』との指摘あり、それをはじくようにした。

クロストーク像の除去

32ch読み出しなので、明るい天体が入ってきた場合は画像の128行離れた行に(コドラントごとに) クロストークの黒白のスポットが生じる。天体がサチるほど強い場合にはさらにひどく、コドラントの 128行ごとのすべての行にスポットが。

大体ピークが(スカイレベルから)100カウント以上のピクセルだとクロストークが出て、 1000カウントを越えるとすべての列に現れる様子。

100カウント以上のピークすべてにマークをつけ、さらにその高さによって どこまでクロストークが出ているかを見積もって(目で確認)、 そのポイントをすべてimeditでつぶすという作業を行う。

3色疑似カラーイメージ

Suprime-Camのデータと合わせて(BzKやRJKなどの)疑似三色カラー画像を。たとえばBzK画像は

実際のデータに適用してみました


Last Updated 2005/7/15
kmotohara@ioa.s.u-tokyo.ac.jp