Fornax

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プロポーザル

                Type  RA(2000)   Dec(2000)     V         Mv        DM     N(C)
 Fornax  dSph   02 39 53     -34 30 16     7.3      -13.1      20.7     104         




    
DSS 20′X20′            DSS 1degX1deg

SIRTF ROC: なし(02/05)

球状星団        5つ
   年齢はM92,M68程度 (Buananno et al 1998)
    Cluster 4 だけ2−3Gyr若い? (Buananno et al 1999)
    低金属量なのに異常に赤い水平分枝を持つ。(銀河系、LMC星団に例なし)
     Cluster 4 のHST CMDから [Fe/H]=-2 (Buananno et al 1999)
           ただ、積分スペクトルはフィールドと同じ金属量(Beauchamp etal 1995)
     Cluster 1
RGBは赤い。(Smithet al 1996
   
HBは3−4Gyr      Zinn1993


星形成史
Steton et al 1997   
   CMD
8万星) CTIO 
     V=21.4 red clump c 中間年齢星
  僅かに暗く、青いHB c 古い小質量星
     Ursa Minor と異なる星形成
  上部AGB (B-R>2.6) は中間質量星のもう一つの証拠で
    分光から
多くは炭素星(Mbol>-5.5) Azzopardi 1994
  MSV=23まで詰まっている。――> 数Gyr
  Subgiantが同じくらいある。
  ――> 13−15Gyrから3−4Gyrまで連続的な星形成。
  しかし、ms延長にまだ星はあり、Gyrまで星形成は残った。
  さらに、msがV=19までかすかにたどれ、これは年齢数百万年。
  これは、dIrrに期待される星形成。しかしFornax中心部はHIなし。
種族により分布に違い。
  古い種族(RR Lyrae代表)              広く分布
  中間年齢種族(レッドクランプ)           より中心近く。
                            非対称分布(Crescent shape)
  若い種族(青いMS)と最も赤いAGB(炭素星) 中心EW方向バー分布        

                                         最も明るい星がバーの端。

  

Saviane,I, Held,E.V., Bertelli,G.(2000)AA 355, 56-68
   "The stellar population of Fornax dwarf spheroidal galaxy"

 中間年齢種族
が見つかった最初の例の一つで、上部AGB(RGB先端より明るく
 赤い)の存在から、銀河の20%は年齢=2−8Gyr (Aaronson/Mold 1980,1985)
 111炭素星の近赤外測光から、光度、母天体質量、年齢に大きな巾が示唆された。
 惑星状星雲の元素組成は2−、3−ドレッジアップと矛盾しない。
 レッドクランプの存在も中間年齢種族の証拠。(Stetson et al. 1998)
 ターンオフ(中間、老齢種族)<−−HST Buonanno et al. 1999
   最初の星形成は12Gyr昔。0.5 Gyr昔まで継続した。
   準巨星枝が数本に分離=形成率が時間変化。ピークは2.5, 4, 7 Gyr 昔。
 赤い水平分枝(レッドクランプより少し暗い。)、RR Lyrae は古い種族。Stetson etal 1998
 若い主系列
   青い星=2Gyr  Buananno et al 1985, Gratton et al 1986
   ターンオフMv=−1.4  t=0.1Gyr Beauchamp et al 1995
 星間物質の証拠ない
   広領域HIサーベイ=非検出   N(HI) < 5 10^8 /cm^2  Young 1999
   X線 非検出
  
 観測
 ESO/Danish 1.54m 2Kx2K(10.7') CCD BVI photometry
 4つの領域, 40000星 (Vく23. 5:水平枝の2等下)
  
 図2 CMD
 CMDの特徴

 RGB       t>1Gyrの星から成る。巾が広い。赤側明瞭。青側ぼける。
 上部AGB    V>18.4 (B−I)<6[(B−V)<3] まで。
           中間年齢C−,M−星。後者はRGB先端のすぐ上の小さい集団。
 レッドクランプ  中間年齢、高金属量の水平枝星(?)の大部分を含む。
 水平枝      古い種族。RCから0.2等暗い。
 不安定帯     RR Lyrae
 青い水平枝   ほとんど見られない。
 青い噴煙     V>20. 0.1Gyr主系列星。
 RC噴煙     V=21ー19.3,(B−I)=1.8から真上。RCの上。He中心燃焼の2Mo星。
            blue-loops と呼ばれる。
 準巨星      水平枝の1等下。色々な年齢。MSと混じり合う。
 AGB bump     V=20.4  AGB初期に光度変化が遅くなる効果を反映。 Gallart 1998, Alves 1999

 
 図3 He核燃焼CMD。等時線はBertelli et al.(1994)による。 Z=0.004、t=0.3,0.4Gyr

 RCは0.9−1.4Mo(2−10Gyr)の星から成る。
 RC噴煙は、M=2.4−2.9Mo、t=0.3−0.5Gyr の主系列星が非縮退He燃焼開始。
      [Fe/H]=-0.7等時線でないと合わない。−−>Fornaxの大部分の星より大きく高金属。
      高金属のため、anomalous Cepheids を欠くらしい。(LeoIには多い)

 
図4 中心と周辺のCMDの差。 横線は上から完全度=90,70,50,30%。
   周辺: 青い主系列が弱い。 青い水平枝星らしいのが見える。RRLyraeと合わせると
        古い低金属の小種族が存在するらしい。

 距離
  I(TRGB)=16.72+/-0.10
  TRGB光度は大体一定。 ( [Fe/H]<-1.7 か t<5Gyr 以外は。)
  細かい補正後 Mbol=-3.55, M(I)=-4.04 (m-M)o=20.70


 
 図5 光度関数  
  レッドクランプ: Mv=0.4、 
  AGB bump: V=20.4(Mv=−0.39) red HB clump より0.78等明るい。
           t=5Gyr (Heシェル燃焼開始)と<[Fe/H]>から RGB clump でない。
    RGBクランプはt=5Gyr,[Fe/H]=-1 でHBレベルに出現(Lyndsay113。Alves99)
                             
 
  図6 Da Costa/Armandroff 1990 の球状星団 {Fe/H]=-2.2 〜 -0.7 を重ねた。

  金属量  (平均金属量にこだわるのは何故?)
     図6から 平均[Fe/H]=-1.39 とするが、「年齢・金属量縮退」があるので、より詳しくは年齢の
     決定が必要。RC(He核燃焼)の位置と等時線(Bertelli 94)の比較。
     Mv(RC)=0.39 古いHBより0.19等明るい。=13Gyrと5Gyr種族の差(Caputo etal 99)。
     カラーの差から年齢を出すと(Girardi 99)、<V-I>rc=0.965 RGB中心線は <V-I>rgb=1.07
                              δ(V-I)=0.10 ==> t=5.4 Gyr
     RGB,RCの年齢=5Gyrとして、球状星団から出した金属量を補正する。
       Z=0.001([Fe/H]=-1.3) 等時線を比べると、M(I)=−2.5で、t=5GyrのRGBは15Gyrより
       (V−I)が0.09等青い。これは、球状星団では金属量差 0.4 dexに相当する。
       −−> [Fe/H]=-1.39 + 0.4 = -1.0    SgrdSph(同じくらいの明るさ) の金属量に近い。
     RGBカラー分布=主成分+[Δ(B−I)=ー0.2の副成分]
     主成分カラーの分散 σ(B−I)=0.06−−>σ([Fe/H])=0.12
      2σで、 RGB主成分は、-1.25<[Fe/H]<-0.75
     副成分まで考えると、副成分のσ=0.09 --> σ([Fe/H])=0.18
     Δ(B−I)=ー0.2のずれはΔ[Fe/H]=ー0.4に対応する。
     結局、 2σで、 RGB主成分は、-1.25<[Fe/H]<-0.75
                   副成分は、-1.8=-1.4-0.4<[Fe/H]<-1.4+0.4=-1.0
     合わせて、 -2<[Fe/H]<-0.7
     
     RGB主成分の年齢分布は5Gyrに渡る。−−>カラーに影響。
          問題は、若い星(青くなる)ほど高金属(赤くなる)なので、相殺して
          Carina の場合のようにカラーが動かなくなることもあるのである。
     ここでの仮説は、
     古い種族: [Fe/H]=-1.82 +/- 0.2
     中間種族:     =-1.0 +/- 0.15    
 数はこちらが多い。
     

     

cM図に見られる最も特色のあることは、目立った若い系列が葬る
一2*10鮎yr前まで星生成があったことを示す
red HB clumpより明るい星の立ち上り(B-l=約0・5)は,若い星(村
300-400Myrの比較的金属量の多い([Fe/H]=-0. 7)星
一Fornaxの化学進化解釈に制約を与える

10-13Gyr前
 haloと取り囲むclusterの生成
several Gyr経ったあと
 大規模な星生成時代(不連続に)

Gro 2002
Azzopardiほか(1999)は既知の数のうちの104をリストし、全体で120と推定した。
Demers
とアーウィン(1987)は、30の長周期変光星を同定した。
         しかし、ミラ型振幅をもつ星は一つも無かった。
ベルジェ
&Wood2002)には、85の候補LPVsのリストがある。
ステットソンほか(
1998)は、B、そして、R露出に基づき、1274平方分のフィールド
 で
161の明るい赤色星の候補リストを発表した。同時にDemersとキュンケル(1979,
  Westerlund
ほか(1987)、そして、ランドグレン(1990)との相互同定も与えられている。
Demersほか(2002)は、炉座、そして、LMCの方向の2MASS観測を考慮した。
  そして、
(J-K)の選択基準を使って5つの新たな候補を同定した。
  そして、
21の既知の炉座炭素星を確認した。

Gro は、ステットソンほかからの座標をとって、そして、2段階ステップで2MASSカタログで相関を作った。
第一ステップは、、2秒角の検索半径を使って140のマッチを突き止めた。入力座標、そして、2MASS座標
 との間のオフセットを描いて、赤経
0.66秒角、赤緯1.10秒角のオフセットがあることを明らかにした
2ステップ、ステットソンほかで座標はこのオフセットに対して修正された、そして、1.5の秒角の
 検索半径が使われた。
2MASSと入力座標との間の相違は、赤経0.4242秒角、赤緯0.32秒角の平方二
 乗平均で、
152のマッチは、突き止められた。
 
152星のこの副標本は、41C7つのS-、そして、19のM型星を含む。輻射等級は、赤化E(B-V)=0.020
  そして、
BW84.からのK等級へのBCを採用して計算される
炭素星は、平均してM-S-星より明るい。ここでも、2つの最も赤い星が比較的低い光度である点に
 注意しなさい。これは人為現象でかもしれない。というのは、これらの赤いカラーが質量損失のため
 星周赤化で影響されるので、
Mbolを得る単純なBC定式化は不正確かもしれないからである。

    
           HST (生田D論)                   モデル(生田D論)



2MASS対応星を持っているからの炉座(Fornax)152の星のカラー-カラー図。
スペクトル型も示されている。
ステットソンほか(1998)PASP,110,533.

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