Radio Emission from the Vicinity of the Galactic Nebula NGC 6857


Wynn-Williams
1969 ApL 3, 195 - 199




 アブストラクト 

 ケンブリッジ1マイル望遠鏡 11 cm 観測から、これまで惑星状星雲 NGC 6857 が原因とされてきた異常に強い電波放射が実は4つに分かれた熱電波源の重ね合 わせであることが判った。  それらの一つは NGC 6857 で、もう一つは別の惑星状星雲 K3-50 である。 他には、 OB-星の星団によるコンパクト HIIRs の集団が電波源となっている。


 観測 

 NGC 6857 は複数電波源? 

 NGC 6857 は電波強度最強の惑星状星雲として知られていた。しかし、複数 電波源が分解されない可能性が指摘されていた。ケンブリッジ1マイル望遠鏡 11 cm の HPBS = 12"(RA), 22"(Dec) 観測による結果を報告する。

 4つの成分 

 観測の結果、 NGC 6857 位置以外に3つの電波成分が発見された。 それらを A, B, C と名付ける。表1にそれらをリストする。 成分 A は K3-50 である。

  

 
 本当に PNe か? 

 二つの惑星状星雲が見かけ上これほど近くにあるのは珍しい。しかし、 NGC 6857 は直径 4' の希薄な星雲 Sharpless 100 に覆われている。 また、成分 B, C に対応する可視天体は見つからない。

 若い星の集団? 

 これらは広がった HIIR NRAO 621 に中にあるダストに覆われた若い天体 ではないか?





表1.コンパクト電波源 A, B, C の性質




図1.NGC 6857 周辺の 11 cm マップ。丸= NGC 6857. 十字= K3-50.




図2.成分 A, B, C を含む、NGC 6857 スペクトル.