2MASS を用いて、 l = [17, -17], b = [-6, 3] の範囲で銀河系バルジ の構造を調べた。100 以上の領域が用いられた。その領域の距離をレッド クランプ法により決定した。 | 銀河系バルジの軸の方位角をどんな質量分布を仮定するかに応じて、 42±11 から 35±10 と定めた。 |
レッドクランプの絶対等級と固有カラー パドヴァ 12 - 10 Gyr 等時線から、 レッドクランプの絶対等級と固有カラーを MK = -1.55, (H-K)o = 0.064 と定めた。減光フリー等級を次の式で定める。
ここに、AKs/E(H-Ks) = 1.4 である。こうして定めた KH-K は減光則が一定なら減光強度に依存しない値になる。 |
レッドクランプ法 通常、視線上でのレッドクランプ密度の極大位置はバルジの主軸上にあると 想定されている。しかし、実は極大位置はバルジの等密度面との接点上で最大 となり、主軸と一致しない。バルジの形によってはその相違は 1 kpc にまで 達する。 モデルとの比較 Dwek et al 1995 を援用した Vallenari, Ortalani 2001 のパドヴァ銀河系 モデルから各 (l, b) 方向での星密度極大等級を出して観測と較べた。 E3 モデルを用いた時には軸角 β = 42±11 でデータとのフィットが 良い。G2 モデルでも結果はそう変わらないがフィットは悪い。どちらのモデル でも β < 30 では良いフィットは得られない。 G3 モデルの場合、 β = 35±10 である。図1には E3 モデルと観測結果との比較を 示した。 |