アブストラクトループ IV, Lupus ループ、Monoceros ループ、Origem ループ に対する van der Laan モデルに基づく計算結果を示す。ループの 空間方向はシェルの外側にあるまだ乱されていない磁場の方向に 関する情報を含む。太陽から数百パーセク以内での Bo の方向は l = 40° である。 |
1.イントロSpoelstra 1972 は van der Laan モデルをループ I, II, III に 適用した。ここではその他のループをモデル化する。下にモデル パラメタ―を示す。参考のため Poelstra 1972 AA 21, 61 - 84 に あるループ I, II, III のパラメタ―も載せた。 |
2.1.ループ IV弱いループ IV がループ I, II, III と異なる点はこのループがまだ銀河面に 達していないことだ。連続光観測データのみなので距離の決定が難しい。線偏光 がループ I では非常に強いのに、ループ IV では弱いので中心距離 115 pc の ループ I よりさらに遠方なのかも知れない。![]() 図1.ループ IV 404 MHz の強度マップ。破線は尾根にフィットした円弧。 |
![]() 図3.ループ IV の van der Laan モデル。1415 MHz. |
2.2.Monoceros ループこのループは Morgan 1965 が 237 MHz で発見した。Milene, Hill 1969 は可視星雲を発見し、そのスペクトルが S ∝ ν-0.5 で 近似されることを示した。Gebel, Shore 1972 は距離を 1 kpc とした。 |
![]() 図4.Monoceros ループ の van der Laan モデル。1415 MHz. |
2.3.Lupus ループLupus ループは ループ I の中心付近 (l, b) = (329°, +17.5°) にあるシェル状の天体である。淡いので非常に古い超新星残骸かも知れない。 Milne 1971 は距離を 400 pc とした。2.4.Origen ループBerkhuijsen 1972 は Caswell の 178 MHz マップ上に (α, δ) = (06h16m, +16°30') を中心とするループを発見した。このループの 直径は 5° である。Davies 1963 はラジオ源 PKS0607+17 (06h07m, +17°) に可視星雲が付随し、特に (06h06m, +16°24') が明るいとした。これは PKS0607+17 領域にある3つのソースの一つである。 Milne, Hill 1969 は (06h11m, +18°) と (06h07m, +15°54') は 470 - 1410 MHz で熱輻射スペクトルを有し、 (06h06m, +16°24') は 非熱輻射であるとした。熱輻射光源はループに付随し、非熱輻射天体は 超新星残骸であろう。![]() 図2.Origen ループの 178 MHz マップ。破線は Berkhuijsen 1972 による。 |
![]() 図5.Origen ループのモデル。 |