The FeH Wing-Ford Bands in Spectra of M Stars


Schiavon, Barbuy, Singh
ApJ 484, 499 - 510 (1997)




 アブストラクト 

 M-型星の観測スペクトルにモデルスペクトルをフィットして、FeH Wing-Ford バンド、 9850 - 10200 A を調べた。FeH 線強度は表面重力の非常に鋭敏な指標である。 それはメタル量にも反応する。  低分解能スペクトルでは、巨星で強い CN 線とのブレンドはFeH Wing-Ford バンド の表面重力への反応に影響しない。なぜなら、CN ラインはスペクトル中に遍在して いるため FWHM ≥ 3 A では溶け去ってしまうからである。このバンドは矮星と 巨星の分離に役立つ。





図1. 左 M-矮星のスペクトル。9900 - 10,000 A が Wing-Ford バンド。Te = 2800 K (Gl285) - 3700 K (Gl1)。右 M-巨星。Te = 2900 - 3700 K



図2. M-矮星スペクトルへの各成分の寄与。


図3b. Gl 285 へのスペクトルフィット。


図5. HR 832 スペクトル。


図7. CN ライン (Te=3600K, log g = 1.0, Zo) を異なる巾で巻き込んだスペクトル。


図9. 図8と同じだが、メタル量を変えた。



図3(a) Gl 699(Barnard's Star) と G 11 のスペクトルフィット。


図4. (a) 二つのライン深さの比を Teff と log g の関数として表示。太陽メタル量。 (b) log g = 5.0 として比を計算。


図6. 巨星スペクトルへの各成分の寄与。


図8. Wing-Ford バンド等値幅の温度依存性。線に付けた数値は log g. (メタル量の記述はない。)


図10. 図8と同じだが撒き込みの巾を変えた。