Exploring the Upper Red Giant and Asymptotic Giant Branches: the Globular Cluster M5


Sandquist, Bolte
2004 ApJ 611, 323 - 337




 アブストラクト

  R2 
 M5 10' 以内の RGB, AGB 星、8'以内 HB 星のリストを作った。この大きな サンプルから R2 = NAGB/NHB の正確な 値 0.176±0.018 が得られた。この値はモデルと不一致である。

 RGB 光度関数 
 不一致のの原因は多分 R2 観測値が水平枝形態学に依存するから であろう。M55 はこの効果が表れたもう一つの例であろう。大きな星団において HB, AGB サンプルは球状星団における水平枝星の質量を較正する良い方法である。 上部 RGB 累積光度関数は RGB 先端での星の数の不足を示した。この結果が統計 ゆらぎで生じる可能性は 2 % である。AGB 累積光度関数の勾配はモデルの予想と 一致する。

  Rclump 
 M5 では、Rclump = 寿命(AGB clump)/寿命(AGB) = 0.42±0.05 であった。この値はモデルとギリギリ不一致である。M5 不安定帯の青い領域、 RR Lyr の第1倍音が起きる、で基本振動星、青い端にある非変光星の数に比べ、 第1倍音星の数が不足している。これは不安定帯における恒星進化が振動に 影響されることを意味しているのかもしれない。

 1.イントロ 

二つの進化段階にある星の数の比
 進化した星の種族は恒星進化理論のテストとなっている。二つの進化段階に ある星の数の比はその段階を過ごす時間の比となっている。しかし、この 比較には大きな母集団が必要である。

 M5 
 ここでは M5 を調べた。

 目次 
 上部 RGB と AGB の星を集めた。第2章では観測データについて述べる。 第3章では様々な診断量について述べる。



 2.観測データ 

 観測所間の比較 
CTIO 4m  BVI 測光
CFHT 3.5m + High Resolution Cam(HRCam) コアの BI 像
HST コア像 (Piotti et al 2002) F439W + F555W を B, V に変換



 CTIO と CGHT 
 図1では CTIO と CGHT の二つの測光を比べた。CTIO データのコア 近くは近傍星の混入を受けるので明るい方にずれがちである。しかし、上4つ の分布の下輪郭を見ると、良い測光データ同士は殆ど差が生じていない。


 HST と CFHT 
 図2では  HST と CFHT を比べた。WFPC2 カメラの測光値は B にも カラーにも線形のずれが生じている。WFPC2 カメラのチップによっても 差が異なる。このため、種族同定、RGB, HB, AGB を行うには、各チップ毎に 色等級図上の相対位置で決めるのが良いことが分かった。

 位置 
 表に記載した位置は、星団中心 α=15h18m33.8s, δ=+2°04'58" からのオフセットである。Rees 1993 による固有運動データは AGB ラインより 青い星のほとんどはフィールド星であることを示した。

 等級差 
 図2、図3を見ると系統誤差があるが、残差は 0.1 等以下であることが分かる。
図1.コアにおける CFHT-CTIO 等級差。三角=RGB, 四角 =AGB、丸=HB。

図2.コアにおける HST-CFHT 等級差。三角=RGB, 四角 =AGB、丸=HB。


図3.星団外側での Rees(写真)-CTIO 等級差。三角=RGB, 四角 =AGB、丸=HB。



 2.1.種族の指定 

 RGB, HB, AGB への分類 
 CMD 上の位置によって RGB, HB, AGB への分類が決められる。最も難しい 問題は上部 RGB と AGB 星を区別すること、HB への混入を防ぐことである。 結果は表1−4に示した。




表1.AGB 星。


表2.RGB 星。
 青い水平枝星 
 理論モデル Dorman et al. 1993 によると、水平枝の最も青い側にいる星は AGB に達することはない。 これらの星は、赤い水平枝から来た AGB に比べると、ダブルシェル燃焼 期間が倍くらい長いが、ずっと高い表面温度を維持し続ける。その結果、 固有運動でこれら 疑似AGB星を、CMD の同じ場所に来る前景星から区別 することが重要となる。図4、図5を見ると分かるが、M 5 にはこれら 疑似 AGB 星が少ないようだ。これは R2 の決定で重要な 意味を持つ。


表3.RR Lyr 星。




表4.非変光 HB 星。


表5.明るい星へのノート。



 図4−7には色々なデータからの色等級図を示した。若い番号ほど 重要度が高い。


図4.CFHT データによる色等級図。三角=RGB. 四角=AGB/post-AGB 星。 丸=HB 星。アステリスク=RR Lyr


図5.HST データによる色等級図。





図6.CTIO データによる、HST, CFHT には載っていない星の色等級図。 BV データでは既知 RR Lyr 星を省いた。


図7.Rees データによる色等級図。



 3.診断学 

 3.1.水平枝上での分布 

 3.1.1.水平枝上のカラー分布 

 HB 星は AGB 星が生まれ出るところである。我々は観測的に、 HB 星の分布を調べて観測される AGB 星へと大部分が寄与する HB の部分を決める。
(全然分からない訳だが、原文は
we observationally identify the portions of the HB that contribute the most stars to the observed AGB by examining the distribution of HB stars )

詳細な解析にはモンテカルロ計算が必要なので、ここでは水平枝の特徴づけに 留める。あと、言い訳いろいろ。
 図8で RRab と RRc の部分はそれぞれ 1.7711 倍、1.38 倍にしてある。 これは、平均カラーの測定のない変光星の数を補正するためである。


図8.M5 HB 星の (B-I) カラー分布。斜線= RR Lyr 星。


図9.α 元素増強モデル(VandenBerg 2000) で計算した HB 質量分布。

 3.1.2.水平枝上の質量分布 

 図9には二つの [Fe/H] 値に対し、Vandenberg 2000 の α 元素増強 モデルで計算した ZAHB 質量分布を示した。それから [Fe/H] = -1.41 の場合は ⟨MHB⟩ = 0.614 Mo, [Fe/H] = -1.14 の場合は ⟨MHB⟩ = 0.591 Mo を得た。

 3.1.3.Oosterhoff グループ 

 M5 は Oosterhoff group I 星団である。その HB 星の大部分が非変光星で 青いという点は特異である。


図10.CFHT, CTIO 観測の結合色等級図。


図11.HB 付近の拡大色等級図。下の大きい四角は中心部に見つかり、 青いHB 星と暗い RGB とのブレンド、一番上は extremly red (ER) HB と 呼ばれる。


 3.1.4.特異な HB 星 

 図11には普通の水平枝から離れたところに小さなグループが見られる。 そのうち、ER HB 星は blue stragller の前駆星ではないかと言われている (Pecci et al 1992)。Ferraro et al 1997 は M3 の ER 星中心距離分布が blue straggler と似ていると述べた。Ferraro et al 1999 によると、ER と blue straggler は M3 において共に HB 星より中心集中度が高い。
 ところが図12に示すように M5 においては ER HB 星は HB 星よりも 中心集中度が低かった。

図12.累積中心距離分布。点線=RGB, 実線= HB, 破線=AGB, 太い実線= extreme red HB 星



 3.2.進化段階の比 R2 

 3.2.1.理論 

  breathing pulse 
 R2 = NAGB/NHB の予想で最も 大きな不定性は、(1)12C(&alpha:.γ)16O 反応と(2)対流コアの外側境界における元素混入である。それらの不定性が あっても、観測された R2 は以前の AGB 星モデルで取り入れられ ていた breathing pulse を否定するには十分である。 breathing pulse は 新鮮なヘリウムをコアに混ぜて、水平枝期間を引き伸ばし、 R2 を下げる効果を持つ。観測と合わせるため、モデルではこのパルスを抑える 措置が取られた。

 AGB に行くかどうか? 
  R2 評価に関し、今まで無視されてきた観測効果がある。それは HB からどこに進化するのかという問題である。 Dorman et al 1993 のモデルによると、HB の最青部から出発する星はまず青方向に動き、それから CMD 上 AGB 星が密集する個所へと向かう。一般には 0.53 Mo 以下の星は AGB にならない。それより僅かに赤い HB 星は上部 AGB に達するが AGB 先端 の手前で白色矮星へと向かう。さらに赤い HB 星は AGB クランプで AGB 期を 開始する。これは AGB 寿命を大幅に伸ばす効果がある。明らかに HB 形態は AGB 星の数に影響する。

 第2パラメタ― 
 ここでの議論のポイントは、HB形態学に影響する第2パラメタ―が 同じメタル量の球状星団間での R2 に違いを生じさせることである。 図13には Dorman et al 1993 による計算結果を示す。計算のインプットは 時代遅れ、例えば α 元素強調の代わりに酸素が増強されている、 Mcore が小さい、Yenv が他のパラメタ―と 矛盾している、だが、全体的な傾向は変わらない。疑問点は、
(1)第2パラメタ―効果を示す二つの星団間で AGB 種族に差を検出可能?
(2)メタル量とHB形態から R2 を予言可能か?




図13.滞在時間比。 Dorman et al 1993 の O 増強モデルより。
(上)星質量による、AGB 期間 と HB 期間の比の変化。
(下)AGB クランプ期間と AGB 期間の比

 3.2.2.観測 

 典型的な R2 は? 
 観測では NAGB = 98, NHB = 557 である。 したがって、R2 = 0.176 ±0.018 である。
古い Dorman et al 1993, Cassissi etal 2001 モデルはまあまあだが、 新しい Cassisi et al 2003 モデルでは 、R2 = 0.12 と著しく 小さい。図14の星団の M5 を除いた R2 平均は、 ⟨R2⟩ = 0.106 である。つまり、普通の大球状星団 と理論モデルとの一致は良いのだが, M5 はその外側にある。

 他の評価法 
 HB形態学が AGB星の数に影響するのかどうかはもっとラフな 数値でも確かめられる。
   RHB=(B-R)/(B+V+R) (Lee et al 1994)、 ここに B, V, R は blue, variable, red HB 星の数である。 RHB(M5)=0.37 であるが、RHB(M3)=0.19 である。M3 は M5 よりやや低メタル。 ちなみにR2(M3)=0.19 である。つまり、M3 は HB 形態学では M5 より赤く、R2 はモデルの予想値に近い。ところが、 HB 形態学 メタル量は HB 質量に関しては反対方向に働くので、 M3 と M5 では HB 質量 はほぼ等しい。結果、HB 質量は同じような分布なのに, M5 は青い HB で AGB 星の数が多いという結果になった。




図14.200 以上のHB星を有する星団の種族星の比 (Sandquist 2000)。 RHB は Lee et al 1994 による。星団名は左から 47 Tuc, NGC2808, NGC1851, M3, M5, M53, M30, M55, NGC6752.



 3.2.3.NAGB 対 NRGB 

  R1 = NAGB /NRGB  
 モデル(Cassisi et al 2001) によると、最も青い HB 星は他より 長い AGB 期を送る。理由は青い HB 星の外層質量が小さくて、燃焼殻 が弱いためである。モデルによれば、 AGB 寿命が最も長い星は HB の blue tail から現れる。そこでは、 HB 光度が不安定帯の半分くらい に落ちる。、その結果、AGB 星の相対的な数も増える。
 図14には AGB 星と RGB 星の数の比 R1 = NAGB /NRGB を示した。ここに NRGB は HB より明るい RGB の数である。 NHB に対する NRGB の相対位置は 変化しない。M5 は依然として赤い HB 形態学を持つ他の星団よりも高い値を 有している。つまり M5 の AGB 星は、他の赤い HB 形態学を持つ星団よりも 長い AGB 期を持つ。これは M5 が何らかの点で異常であり、星モデルに入れた 物理が差の原因ではないことを示唆する。
( 残念ながら論理についていけない。)


 他の星団 
 最も広がった、青い HB を持つ NGC 2808 と NGC 6752 は R2 < 0.1 である。これは多くの HB 星が AGB にならないという考えに合致する。 M 30 も低い R2 を有するが、青い HB はもっと緊縮している。 しかし、M 30 のメタル量は低いので、HB のいくつかは AGB にならないのかも 知れない。図13をみよ。
 M 55 は高い R1 と R2 を有する点で M 5 と似ている。 M 55 はまとまった青い HB、青端部に密度ピーク、を持つ。この星団は M 5 より 低いメタル量を示す。
  R2 と post-AGB 進化 
 残念ながら現在 (2004) 最新の物理データを入力した HB と AGB のモデル グリッドは存在しない。そのため、M5 HB 形態学が R2 に及ぼす 効果を定量化できない。仮に Dorman et al 1993 が何らかのガイドとなるなら、 HB 星の大部分の質量が大きくそれに応じて長い AGB 期を持つときに R2 が増大する。M 5 の大きな R2 は HB の大部分が AGB へ進んだことを意味する。これは、どこで post-HB 進化の経路が大きく 変わるかに対するカラー制約を付けることを可能とする。AGB に到達しない 星はそれでも HB より明るく、 AGB より青いという時期を長く過ごす。 AGB より青い側に星団メンバーが一つもないということから、 I ≥ 16.4 までは post-AGB 進化経路の形態は変化しなそうである。
( I ≥ 16.4 を そのまま解釈すると「16.4 より暗くなるまでは」という意味になるが 逆ではないか?)
その上、AGB 期の長さは質量により激しく変わるので、将来はこの特徴を 使って HB 質量を決めることが可能である。

 HB 形態特徴と AGB 期の長さ 
 AGB 星の大サンプルは HB の最も富んだ部分が AGB に達するのか、 それらがモデルで予想された時間 AGB に滞在するかをテストできる。 もっと青い HB 形態特徴、より低メタルの HB を調べると、観測的に 星が AGB に達しない点を HB 上に定められるだろう。 赤い HB の星団と中間型 HB 星団との間に R2 の大きな差 はないだろうが、AGB 期が最大となる星を決めることは可能であろう。



 3.3.光度関数と進化タイムスケール 

 モデル累積光度関数の対数は等級と線形の関係 
 RGB 星の光度関数は進化タイムスケールの決定に用いられる。AGB 星では RGB 星ほどの数が得られないがそれでもある程度の情報は得られる。よく知 られていることだが(Fusi Percci et al 1990)、上部 RGB において、累積 光度関数の対数は等級の一次式で表される。AGB と RGB の構造はよく似ており、 Dorman et al 1993 を調べると、AGB クランプの最低光度と第1熱パルスの間で、 log(ttAGB-t) と log(L/Lo) の間にほぼ線形の 関係が見出された。ここに ttAGB は AGB 先端光度である。 その上、勾配が質量、メタル量にあまりよらない。AGB クランプと 熱パルスの存在はこの状況をやや複雑なものにする。しかし、もし AGB クランプより明るい側に限れば累積光度関数の対数は等級と線形の関係 になる。熱パルス期間は AGB 期間の 10 % 以下なので、これも無視してよい。

 M 5 の累積光度関数 
 低温度星では赤いフィルターでの等級ほど log(L/Lo) との線形性がよい。 図15には M 5 の累積光度関数を示した。ここで議論したい二つは、
(1)RGB LF の明るい端
(2)RGB, AGB LF の勾配
である。比較モデルは Kim et al 2002 + (m-M) = 14.36 を使用した。 モデルは TRGB と AGB バンプの等級差を 0.1 等精度で再現し、光度関数 の勾配も良く合った。しかし、TRGB 付近の星の数が少なすぎる。カラー 変換の改良、ニュートリノ放射率の改定などでこの結論は変わるかも 知れない。TRGB 付近では RGB と AGB の区別が難しくなることも 大事である。
 Zinn, West 1984 の [Fe/H] を採用すると RGB バンプのレベルは良く合う。 しかし、TRGB が 0.4 等も暗くなってしまう。

 モンテカルロシミュレーション 
 上の差異が有意かどうかを知るため、モンテカルロシミュレーションを 行った。Kim et al 2002 のモデル累積光度関数からランダムに 300 星 (観測された星の数)を選び、シミュレーションと観測の間の log N の差 の最大値を求めた。N の最大差は暗い端付近で起こることが多いが、log N の 最大差は先端光度付近で生じる。100,000 回の試行中、I > 10.7 で  log (Ntheory/Nsim) > 0.3 であったのは 1849 回 であった。つまり、観測された TRGB 星の不足が統計的揺らぎの結果で 生じた確率は 2 % 以下である。

図15.実線= AGB 累積光度関数。点線= RGB 累積光度関数。細線 = Y2 モデル([Fe/H]=-1.11, t=12 Gyr)。直線フィットは I < 12.8 (AGB) と 12 < I < 13.9 (RGB)
 累積光度関数の勾配 
 累積光度関数の勾配は RGB (12 < I < 13.9)で 0.348±0.0015, AGB (I < 12.8) で 0.496±0.015 である。AGB と RGB の数の差は AGB 期間の短さが原因である。では勾配は何に関係するか? RGB はモデル予言 0.36 と良く合う。
dlogΦRGB dlog(ttRGB-t) dlogL -0.9 =0.36
dMI dlogL dMI -2,5


ここに、ΦRGB=RGB 累積光度関数である。

 AGB の場合、勾配に質量依存性もあり、最青HB星で最も勾配が小さい など、やや複雑であるが Dorman et al 1993 モデルでは依然として 観測値より高い。
dlogΦRGB -1.33 =0.53
dMI -2,5


ここに、ΦAGB=AGB 累積光度関数である。

勾配差が有意かどうかをまたモンテカルロで調べた。今度は勾配 0.53 を 持つ累積光度関数から観測と同じ 48 星を選び出し、サンプル勾配を求めた。 図16はその結果である。勾配の平均=0.489, モード=0.47 で低い勾配を 得る方に大きなバイアスがかかることがわかる。このバイアスは明るい端付近 の星から来ている。そこでの星は少ないため星の追加が起きると大きな対数変化 が生じる。

 勾配からの拘束 
 シミュレーションから観測された勾配はモデルとよく一致することが 分かった。しかし、シミュレーションは同時に累積光度関数は AGB 進化 に対して大きな制約は課しえないことが示唆された。バイアスを減らすには 多数のサンプルが必要でそれは現実には難しい。

図16.モンテカルロシミュレーションによる AGB 累積光度関数の勾配分布。



 3.4.AGBクランプ 

  ΔHBAGB 
 Ferraro et al 1999 は RGB クランプの研究で使用されている ΔbumpHB =VRGBbump - VZAHB に倣って、 ΔHBAGB =VAGBclump - VZAHB という量を導入した。Ferraro et al はこの量がモデルとよく一致する ことを見出した。しかし、最新物理データをインプットした HB/AGB モデル が現在存在しないのでこの問題はこれ以上論じない。

 Nclump  
 AGB クランプ の強度は外層対流層でのヘリウム量に関係する。 クランプ星の進化をテストするため次の量、Rclump = Nclump/NAGB を定義する。Nclump は クランプ底部とそこから 0.25 等上までの間の星の数である。

 
 
 AGB クランプの底は累積光度関数を使って定義できる。CTIO データでは V = 14.20 である。それより暗いところにもいくつか星が残っているが、 それらは HB よりは AGB に分類した方が良い。Nclump = 45, NAGB = 103 から Nclump = 0.44

I 等級では 
 より直接比較をやりやすくするには I 等級を使う。クランプの底は I = 13.25 で、Nclump = 41, NAGB = 99 から Nclump = 0.41

モデル 
 Dorman et al 1993 モデルからこの量が M(HB) ≥ 0.56 Mo では ほぼ一定であることが分かる。最も高メタルな二つの星団での値はほぼ 同じで、Rclump = 0.55 であった。M 5 は 2σ 以上 低い値の Rclump を示す。



 4.結論 

 最も重要な結果は R2 が大きかったことである。