G-型矮星のメタル量分布から太陽近傍で星形成バーストが起きたか を研究した。メタル分布と年齢・メタル量関係を同時に解く方法を 提案する。観測エラー、宇宙分散、スケール高効果を考慮した。 | 不規則な星形成史を持つ銀河の化学進化をシミュレイションして、 この方法の有効性をテストした。太陽系近傍に適用すると、少なくとも 2回の強い星形成期、一つは 8 Gyr 昔、もう一つは 2 - 3 Gyr 昔 があったことが分かった。 |
b(Tg) Tg =現在時間。B(Tg) = 現在の星形成率。〈B&rang: = Tg までの平均 星形成率とする。過去の研究は b(Tg) = B(Tg)/〈B&rang: = 1 となった。 これから多くの研究は SFR は過去ほぼ一定であるか、わずかに低下している と結論した。 不規則な SFR しかし SFR が暴れることが幾つかの証拠から推察される。 (i) 星の年齢分布 (ii) 晩期型矮星の CaII 輝線 (iii) Li 分布 (iv) 現在の質量関数 (v) 恒星運動学 (vi) 白色矮星の光度関数 |
3回のバースト Majewski 1993 のレビューにそれらがまとめられている。彼の考えでは バーストの後は超新星によりガス温度の上昇が起き、星形成が押さえられる。 数 Gyr 経つと高温ガスが周囲と混じり合い、次のバーストが始まる。 彼は A, B, C の3バーストを認めた。バースト A は現在のバーストで、 バースト B は 5 - 6 Gyr 昔、バースト C は 8 Gyr 昔に起きた。 バースト A と B の間は静謐期で、おそらくこれは晩期型矮星の彩層輝線 分布に見られる Vaughan-Preston ギャップに対応するのだろう。 G-矮星のメタル量分布 バーストの痕跡は長寿命の G-型矮星のメタル量分布にも残っている。 バースト時のメタル量を持つ星の数は多いからである。 |
![]() 図2.文献からの AMR. |
![]() 図3.採用した各 AMR に対する近傍円盤における SFH. A,B, C は Majewski 1993 のバースト位置。 |
![]() 図4.Edvardsson et al 1993 の AMR を使った場合の結果との比較。 |
![]() 図5.様々な AMR に対する SFH の比較 |
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