LMC/SMC の中間年齢 1 - 2 Gyr 星団の大部分には CMD が単純星種族のモデルと 合わないという不思議な特徴がある。これら星団のターンオフは測光誤差より ずっと太い。その解釈の一つは年齢幅が 200 - 500 Myr に及ぶというものだ。 しかしこの解釈には異論が多い。そのように広い年齢幅は CMD の年齢に鋭敏な 他の特徴に反映されるはずである。この研究では LMC 中の 12 個の中間年齢星団を 解析した。それら全てで幅広いターンオフが見られる。データは HST アーカイブ を用いた。 | ターンオフ領域とレッドクランプ領域の星形成史を独立にフィットした。 大部分の星団でレッドクランプから導かれた星形成の時間巾はターンオフからの 値より小さかった。2/12 星団でのみ両者が一致した。レッドクランプ領域の フィットからの結果はあいまいで、これだけでターンオフの巾が星形成の 時間巾によるかどうか言えない。しかし、ターンオフ巾は星団年齢と相関している。 これ自身が年齢幅モデルでは説明できない。しかし、星の回転がターンオフの 巾の原因ならば予期できる結果かも知れない。 |
![]() 図1.ASC/WFC 上 NGC 1783 で検出された星の位置。丸=星団の 核半径。赤いアステリスク=星団中心。下の四角枠=フィールド星の 統計的除去のための比較領域。白い帯はチップの境目。 |
![]() 図4.上:NGC 2108 の非補正 CMD. 下:微分赤化を補正した CMD. 視角枠:MSTO とRC の星形成史のための領域。 |
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図17.上:Goudfrooij 2014 サンプル星団のターンオフ FWHM. 図中にターンオフが広がった NGC 1856, 年齢 300 Myr,も示す。 青丸=LMC星団。赤アステリスク=SMC星団。ターンオフの 巾は年齢と共に増加し、 1.5 - 1.7 Gyr でピークに達し、また 減少していく。そこで、 1.5 Gyr の両側で別々の直線近似を立てた。 下: ミラー像で相関を強調した。 |
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