A Highly Reddened Star Cluster Embedded in the Galactic Plane


Nakaya, Watanabe, Nagata, Sato
2001 AJ 122, 876 - 884




 アブストラクト 

 可視、赤外撮像観測により、銀河面に埋もれた、早期型星の星団を発見した。 観測したのは Stephenson が遠方の散開星団の可能性があると指摘した 領域である。10 個の星を赤色超巨星とした。  さらにいくつかが新しく発見された。その上 Av = 11.2 mag の減光を受けた 25 の早期型星が様々な色等級図や二色図を用いて確認された。それらは 星団を形成しているようだ。距離 1.5 kpc, 年齢 50 Myr である。
(J,H,K がサチった!)


 1.イントロダクション 

 赤外星団 

 既知の散開星団は1000 くらいあるが、 Av > 5 の星団は少ない。 Nagata 1999 は GC 付近に3つの星団 the Central, Quintuplet, Arches を報告した。Dutra, Bica 2000 は 2MASS を用いて新しい赤外星団候補 を報告した。Westerlund 1 は Av = 13.0 で、減光が最も強い星団である。

 Stephenson の発見 

 Stephenson 1990 は I-バンド対物プリズムサーベイで非常に赤い 10 個の 星の集合を発見し、非常に遠い星団ではないかと述べた。その中心位置は (α, &delta)1950 = (18h36m39.6s, -6d4'26"), (l, b) = (26,2m -0.1) である。それは Scutum 腕の接点方向に相当する。
 赤い星のペクトル型情報 

 Stephenson 1990 の S90-5 と S90-6 は Stephenson 1992 の "highly reddened stars likely to be distant luminous stars" で No.233 と 234 として載っている。この二つは M-, C-型に見られる分子吸収帯がない。 他に S90-1 と S90-2 は IRC カタログでは単一の星 IRC-10447 として 載っている。Lockwood 1985 はこの星を早期型赤色巨星と分類した。 Stephenson 1990 はそれらを M2 に、 S90-4 を M6, S90-10 を M2 にした。





表1.装置諸元

 2.観測 

 TRISPEC 

 TRISPEC は (V,R,I)+(J,H)+K の3バンド同時撮像装置である。 総露出時間は、K で 14.25s, J, H で 11.55s, V, R, I で 40 s であった。 ケラレやピクセルサイズとシーイングのミスマッチ等が原因で限界等級は 期待したより悪かった。

 J,H,K はサチった! 

J, H, K はサチったので等級なし。




表3.限界等級。

表2.減光則






図1.領域の可視と赤外の 5'x5' 画像。




図2.K-バンド 3x3 モザイク画像 = 15.7'x15.7'。

 3.結果 


図3.5'x5 領域の I-(R-I) CMD. 三角= Stephenson 1990 の赤い 10 星。 白丸=早期型星候補。実線=Av5mag の赤化ベクトル。四角=新しく発見 した赤い星。  

図4.(R-I) - (J-H) 二色図。曲線=赤化ゼロのクラス III (Bessell, Brett 1988, Bessell 1990)。実線= Av5 の赤化ベクトル。 楕円=早期型 RSGs の場所 (Elias,Frogel,Humphreys 1985) Stephenson の星は J, H でサチっているので図にない。  



図5.(V-R) - (R-I) 二色図。直線=Av11 赤化ベクトル。  

表4.Stephenson 1990 の 10 赤色超巨星候補の位置


表6.他の赤い星の位置  



表5.早期型星候補の位置と等級。


図6.(J-H)-(H-K) 二色図。白丸=早期型星。直線= Av11 赤化ベクトル。 フィールド星の JHK 同定は難しいのでプロットしていない。  

図7.I-(R-I) CMD, 実線= Bertelli et al 1994 の 50 Myr 等時線。 赤化補正は Av11.2 で、 DM = 10.8 を採用。 三角= Stephenson 1990 の赤い 10 星。 白丸=早期型星候補。四角=新しく発見した赤い星。  



図8.R と I 測光を行った星の 5'x5' 位置マップ。


図10.累積星密度。  

図9.S90-5 を中心にした同心環の K-光度関数。  


  

  

 

  

 

  

 
  

 

  

 

  

 



図.

  

  

 

  

 

  

 
  

 

  

 

  

 



図.

  

  

 

  

 

  

 
  

 

  

 

  

 



図.

  

  

 

  

 

  

 
  

 

  

 

  

 



図.

  

  

 

  

 

  

 
  

 

  

 

  

 



図.


( )


et al. () 先頭へ