本文二つの腕電離領域の分布を分光視差を用いて調べた。 赤緯 -10° より北では電離域が、バーデがアンドロメダ銀河で見出したような二本の 狭い帯に、存在する。 第1の腕 近い方の腕は銀経 l = 40° - 190° にあり、最も太陽に 近いのは反中心方向で 300 pc の近さを通る。 観測された長さは 3 kpc, 巾は 250 pc である。この腕には、P Cyg 付近の星雲、北アメリカ星雲、ξ Persei 星雲、オリオン星雲、λ Orionis 周辺の星雲、S Monocerotis が含ま れる。 第2の腕 第2の腕は銀経 l = 70° から 140° で第1の腕と平行で半中心方向で 距離 2 kpc に位置する。 第3の腕 銀河中心方向には 1.5 kpc のところに腕の存在の証拠がある。この腕は O, B 型星の集合が l = 253° カリーナから l = 345° の サジタリウスの small cloud にかけて列を成していることから決まる。 (l は 旧銀河座標に注意) ただし、データが不足している。南天の観測が重要である。 |
腕の傾き 二つの腕は共に動径に垂直な方向に対し 25° 傾いている。この傾きを 銀河回転の方向とつなげると、腕がトレイリングであることが判る。 電離領域 電離領域の大きさはバーデがアンドロメダで見出した対応天体と同じくらい である。腕の太さも電離領域の密度も同様である。 集団の位置 上に述べた構造は青い巨星、つまり Mvis < -4.0 の O - A5 星、 の分布にも表れている。早期型星の大集団、ペルセウスの二重星団、P Cyg 領域、 オリオン、はアンドロメダにハッブルが見出したのと同様に腕の中の星集団で ある。 |