CORS Baade-Wesselink Distance to the LMC NGC 1866 Blue Populous Cluster


Molinaro, Ripepi, Marconi, Musella, Brocato, Mucciarelli, Stetson, Walker
2012 ApJ 749, 69 - 82




 アブストラクト 

 若くて大きく青い LMC 星団 NGC 1866 の 11 個のセファイドに対し、 可視、近赤外測光と視線速度観測を行い、 CORS Baade-Wesselink 法を使って 半径と距離を定めた。この方法は表面輝度を (U-B), (V-K) カラーの関数として 高精度に較正して、セファイドの物理半径と角半径を同時に導き出すものである。  その結果、セファイドまでの距離も求まる。半径と距離のエラーをモンテカルロ 法によって厳正に見積もった。我々の解析は NGC 1866 の距離指数を 18.51 ±0.03 とした。この値は他の幾つかの独立な測定と一致する。


 2.データ 


表1.HV12197, HV 12199, We2 の新しい視線速度データ

図1.黒丸=HV12197, HV 12199, We2 の新しい視線速度データ。白三角= Storm et al 2005. 白四角= Welch et al 1991   



表2.この研究で使われたセファイド。

 3.データ解析 


図2.(B-V) - (V-I) 面上のモデルグリッドから赤化を求める方法の図解。 セファイドの経路を黒線=重力一定ラインと、赤線=温度一定ラインで区切った。 一例として、赤化補正以前の V7 観測点はグリッドの外にある。グリッド内に 観測点が移るように赤化量を決める。  

表3.赤化 E(B-V)  


 4. CORS Baade-Wisselink 法 


図3.5つのセファイドのカラーカラー経路を Bessell et al 1998 のモデル グリッド上にプロット。  

図4.Bessell et al 1998 の Te (U-B, V-K)  



図5.Bessell et al 1998 の log g (U-B, V-K)。  

図6.Bessell et al 1998 の BC (log Te, log g)  



図7.セファイドの Fv - (V-K) 関係。直線=Kervella et al 2004 のモデル。  

図8.セファイドの周期半径関係。白丸=銀河系セファイド(Molinaro e al 2011). 三角=この研究。上下二つの枠は ΔB 項を考えてフィットするか(上)無視 するか(下)の違い。  



表4.セファイドの物理半径と角直径

 6.NGC 1866 の距離 


図9.We 2 における物理半径の変化曲線と視直径変化の例。  

図10.距離指数 μとセファアイド周期 P の関係。白丸=基本振動。 黒点=第1高調波。実線=平均。一点鎖線=他の研究。  



表5.セファイド毎の距離。