Carbon-Rich Mira Variables: Radial Velocities and Distances


Menzies, Feast, Whitelock
2006 MN 369, 783 - 790




 アブストラクト 

 38炭素ミラの可視視線速度を測った。文献値と合わせて、可視光と電波 (CO)の視線速度の差を調べた。可視視線速度に対する補正項を導いた。 差が特に大きかったのは Hα 線の 30 km/s である。  推定距離と視線速度が知られている 177 炭素星のカタログを示す。 距離は輻射等級から導いた。


 1.イントロダクション 

 第2論文 

 これは炭素星ミラの性質を探る3部作の第2論文である。

 C-ミラの視線速度研究 

 O-リッチミラの視線速度研究は多い、例えば Feast, Whitelock (2000) が、C-リッチミラの研究は少ない。Feast et al 1989 でも C-ミラの速度分散 を 36 星のデータから出しているだけである。早期の研究はSanford 1944 に 載っている。その後の研究には、 Smak, Preston 1965, Yamashita 1974, Dean 1976, Walker 1979, Aaronson, Blanco, Cook 1989, Aaronson 1990 がある。

 ここでは 

 ここでは 38 C-ミラの可視視線速度を報告する。内、18 は新観測である。

 CO視線速度 

 電波 CO 観測から視線速度は Olofsson93, Loup93, Groenewegen99, 02 がある。

表1.標準星


 2.観測 

 表2.新しい視線速度観測 

 




 3.速度の比較 

 CO 速度 

 ミリ波 CO の視線速度は LSR に対して決められる。太陽運動は、 α = 18h, δ = +30°, Vo = 20 km/s を想定している。 通常 CO 速度は星の中心速度をよく表していると想定される。

 Barnbaum92 

 Barnbaum 1992 は 10 炭素星に対し、

  CO - Opt = -5.8±1.5 km/s

を得た。
 現在データ 

 現在データが得られる 23 炭素星ミラでは

  CO - Opt = -3.8±1.1 km/s

となる。

 OH/IR 星 

  Feast, Whitelock (2000) は OH メーザーを出す M-型星に対し、

  OH - Opt = -0.015 P + 1.31 km/s

を与えた。これは Barnbaum92 の平均周期 443 d に対し、 -5.3 km/s となり、炭素星の結果と一致する。


 表3.Non-SAAO 測光から SAAO 等級への変換 





 4.Non-SAAO 測光 

 表4.距離と速度データ 





 5.適用される視線速度 

 視線速度としては CO を信用する。CO データがない場合は、Opt 速度 に CO との差の補正を加える。それらを表4に示す。