Giant Molecular Complex in Spiral Arms of M31: I. Evidence for Dense Gas Formation via Spiral Shock Associated with Density Waves?

  Tosaki, Shioya, Kuno, Hasegawa, Nakanishi, Matsushita, Kohno    2007 PASJ 59, 33 - 42

 NRO 45m と ASTE 10m 電波望遠鏡を使い、M31 南側渦状腕中の巨大分子集合 (GMA) を12CO, 13CO で観測した。観測領域は 3' × 4' (0.6 kpc × 0.8 kpc) で、空間分解能は12CO(J=1-0) と 13CO(J=1-0)で 16" - 17"、 12CO(J=3-2)で 1.2" - 1.4"である。 GMA はサイズが数百 pc, 質量 5.6 × 106 Mo である。GMC 全体で R12/13 = 12CO/13CO = 10, R3-2/1-0 = 12CO(J=3-2)/12CO(J=1-0) = 0.3 である。




図1.12CO(J=1-0) スペクトル。


図3.(左)12CO(J=1-0) (中)13CO(J=1-0) (右)12CO(J=3-2) の強度マップ。 丸はビームサイズ。


図5.13CO(J=1-0)  の速度チャネルマップ。


図7.LVG モデルの計算結果。


図9.スペクトル例

 これらの比から、T=12 - 25 K でガス密度= (3-6)×102 cm-3 と判る。この値は銀河系のそれと大体同じかやや高いくらいである。 R12/13は GMA 内で中心で 6 から縁で 14 へと変化する。
 GCA には二つの速度成分、青=-505 km/s と赤=-490 km/s がある。青はピーク高 が高く、巾が狭い。赤は弱く幅広である。青成分のR12/13=16, 赤成分のR12/13=5 であり、赤の密度の方が高いことを示唆する。 密度波のショックで減速されたポストショックの高密度ガスが赤成分ではないか。




図2.13CO(J=1-0) スペクトル。


図4.12CO(J=1-0)  の速度チャネルマップ。


図6.(左)R12/13 マップ。十字=最低点。 (右))R12/13 の変化。


図8.GMA スペクトル。破線=ガウシャン赤成分。点線=ガウシャン青成分。 実線=破線+点線


図10.マンガ