Probing the Nature of the G1 Clump Stellar Overdensity in the Outskirts of M31

  Faria, Johnson, Ferguson, Irwin, Ibata, Johnston, Lewis, Tanvir    2007 AJ 133, 1275 - 1286

 M31 主軸 30 kpc にある密度超過 G1 クランプの HST/ACS 観測を報告する。 色等級図は赤色巨星先端から 7 等下まで完全度 90 % で延びる。その結果 色等級図の様々な特徴が判り、年齢やメタル量など種族を規定する量が 得られた。色等級図から年齢巾がかなり大きく > 10 Gyr、比較的高メタル [M/H] = -0.4 という制限が得られた。メタル量の巾は ≤ 0.5 dex である。




図1.M31 南西部の恒星密度マップ。実線は長軸と短軸。楕円=半径 2°(27 kpc)、 傾斜角 i=77.5°。G1 は ξ = -1.5°, η = -1.75° の密度超過。 白四角= HST/ACS 領域。黒箱= Rich et al 2004 の領域。

 この領域の星形成率は時間と共に低下している。その結果星の多くは > 6 Gyr の年齢を持つ。それにも拘らず ≈ 10 % の種族は過去 2 Gyr 以内に生まれ ている。これらの結果と領域のサイズからクランプが降着矮小銀河の残骸である ということはありそうにない。G1 クランプと円盤外辺部との色等級図の類似は この副構造は外辺部のかけらであることを強く示唆する。おそらく過去のマージ ャー現象の際に千切れたのではないか。




図2.人工星テストによる完全度。



図3.ヘス図。実線= 90 % と 50 % 完全度。




図4.ヘス図に Girardi et al 2000 等時線 [M/H] = -0.4, t = 0.25, 0.65, 1, 1.8 Gyr。Rich et al 1996, 2004 になかった新しい特徴は古い種族の 先に伸びる Blue Population である。


図6.色等級図の赤側。低メタル、高齢等時線。


図8.光度関数。実線=レッドクランプのガウシャンフィット。

 




図5.Blue Polulation を説明するため、 [M/H] = -0.4, t = 0.25, 0.65, 1, 1.8 Gyr の等時線から作ったモデル色等級図。


図7.Girardi, Salari 2001 によるレッドクランプの振る舞い。太い黒線 = G1 フィールドの観測値。



図9.(左)RC色等級図。(中)光度関数。(右)カラー分布。 (a) 観測。(b) モデル、t=4 Gyr, [M/H]=-0.4。(c) モデル。t=4 Gyr, [M/H]=-1.3, -0.7, -0.4, 0.0 (d) モデル。t=2, 4, 6, 8, 10 Gyr, [M/H] = -0.4 と、t = 6, 8, 10 Gyr, [M/H] = -0.7




図10.色等級図の比較。(a)観測。 (b) モデル、t = 6, 8, 10 Gyr, [M/H] = -0.4 (c)モデル、t = 6, 8, 10 Gyr, [M/H] = -0.7 (d) モデル、9(e) に同じ。


図12.細実線=完全度補正後の観測光度関数。太線=最終モデル

 




図11.最終モデル=図4のBlue Population + 図9d, 10b のヘス図。