LGGS プロジェクトの一つ、KPNO 4m による M31, M33 の UBVRI モザイク
画像を示す。この論文では
データ解析法を詳述する。観測は M31 長軸沿い 2.2 deg2, M33
0.8 deg2 をカバーした。測光の較正にはローウェル 1.1 m 鏡
の測光を用いた。この測光は重複領域での差がミリ等級しかない。
最終カタログは M31 で 371,781 星、 M33 で 146,622 星を含む。これらの
星は全て B, V, R 等級が与えられている。等級精度は 21 等( > 20 Mo
相当)で 1 - 2 %, U ∼ B ∼ V ∼ R ∼ I ∼ 23 等で < 10 %
である。シーイングは典型的には 0".8 - 1".4 であったが、M31 の混みあった
OB 48 領域でも我々のカタログ天体と HST/ACS 画像との対応は良かった。
図1.10枚のフィールドで覆った M31。各フィールドは 36' × 36'.
観測領域は van den Bergh 1964 の OB アソシエーションを全て含む。
図3a.LGGS (Local Group Galaxies Survey) による M31 OB48 フィールド像。
右の HST 像と比べ、多重星がやはりそう写っていることに注意。枠長= 25"
図4.Magnier et al 1992 との等級比較。
図6.Ivanov et al 1993 M31 測光との比較。
図8.(上)M33 CMDの主なフィンガーの解釈。
(下)スペクトルから確認された M33 メンバーと黒丸=非メンバー。
図10a.Q - V 色等級図上での M31 スペクトル型の分布。青= O 型、緑=
B0 - B3 型、赤= B5 より晩期。M33
図11a.M31 二色図上での赤色超巨星と矮星の分離。V = 20 より明るい星を全て
含めた。上の系列が超巨星である。赤丸=分光で確認した赤色超巨星。
青丸=分光で赤色超巨星候補。緑丸=分光で非メンバー。
図12.M31 O3-5 星 J004246+413336.4 のスペクトル。HeII λ4542 が
強いのに対し、。HeI λ4471 が欠けているのはこの星が早期 O 型
O3-5 であることを意味する。N III λ4634, 4642, と He II λ
4686 の存在は If 星を意味する。この星は M31 で発見された最も早期型である。
図14.MW LBV 星の代表 P Cygni に類似したM31 の LBV 星スペクトル。
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等級精度を調べるため Magnier et al のカタログと比較した結果も良好であった。
しかし、我々の方が2倍広く、2等深い。DIRECT サーベイとの一致も良かった。
写真測光データとの一致はずっと悪い。
分光観測天体との同定も行い、それらの色等級図上の位置を確定した。
今回の測光により、M31/M33 メンバーと前景星との分離も可能になった。最後に
WIYN 3.5 m 望遠鏡での一晩だけの分光観測の結果を示す。スペクトルは
新たに B - A 超巨星を含む 34 星をメンバーとして確定した。また M31 で
知られている最も早期型の O 型星、二つの新しい青い変光星のスペクトルが
P Cygni と似ていることも判った。
図2.M33 モザイク。3領域で星形成域をカバーした。Humphreys/Sandage
1980 の OB アソシエーションを全て含む。
図3b.左と同じ箇所の HST/ACS 画像。白丸=直径 1" を示す。
図5.Berkhuijsen et al 1988 との等級比較。
図7.(上)M31 CMDの主なフィンガーの解釈。
(下)確認されたメンバーと
非メンバー。
図9.赤化フリーのQ=(U-B)-0.72(B-V) を用いると、特に Q < -0.6
で M31 早期型星の識別に有用である。
(上)M31 の Q - V 色等級図。図7と比べ、メンバーと非メンバーの分離が
はっきりしている。青= O - F 超巨星。緑= LBS.
(下)M33 の Q - V 色等級図。
図10b.Q - V 色等級図上での M33 スペクトル型の分布。青= O 型、緑=
B0 - B3 型、赤= B5 より晩期。
図11b.M33 二色図上での赤色超巨星と矮星の分離。V = 20 より明るい星を全て
含めた。上の系列が超巨星である。赤丸=分光で確認した赤色超巨星。
青丸=分光で赤色超巨星候補。緑丸=分光で非メンバー。
図13.M31 の3つの早期 B 型超巨星。
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