A New Method for Isolating M31 Red Giant Stars: The Discovery of Stars Out to a Radial Distance of 165 kpc

  Gilbert, Guhathakurta, Kaliral Rich, Majewski, Ostheimer, Reitzel, Cenarro, Cooper, Luine, Patterson
   2006 ApJ 652, 1188 - 1212

 M31 外辺部で RGB 星を分離する方法を提示する。この研究は進行中の Keck II /DEIMOS による分光サーベイが基になっている。測光で銀河系矮星は除去したが、 なお多数の混入がある。

 我々は以下の量を使って尤度検定を行った: (1)視線速度。(2)DDO51 バンドによる測光で測った MgH/Mgb 吸収強度。 (3)Na I λ8190 二重線強度。(4)(I, V-I) 色等級図上の位置。 (5)測光メタル量(色等級図上の位置)と分光メタル量(CaII λ8500 三重線)の比較。




図1.黒丸=DEIMOS 観測箇所。四角= KPNO 4m サーベイ(Ostheimer 2002)領域。 領域 m11 は M31 中心から 163 kpc 離れている。


図3.ワシントンシステム M, T2 バンドと DDO51 中間帯域 (5100 A) から 決めた DDO51 パラメター(Palma et al 2003, Majewski et al 2000)に対す る確率密度関数。


図5.(I, V-I) 色等級図上の位置からの確率分布。[Fe/H]=-2.6 等時線上 XCMD = 0、[Fe/H]=+0.5 等時線上 XCMD = 1 で あとは比例配分。Io=22.5(分光できる最も暗い星)で YCMD = 0 で TRGB で YCMD = 1 とした。


図7.KI λλ7665(上)と KI λλ7699(下)と カラー(V-I)o の確率分布。青い方では重なりが大きいが赤いと差が出る。


図9.各領域での尤度 L 分布。L = log (Pgiant/Pdwarf ) 0 < L が巨星と考える。m11 に矮星と離れて3つの 巨星が存在することに注意。


図11.(上)全領域での RGB 星の色等級図。(中)矮星。(下)m11

KI λλ7665(上) 図13.距離区間別のカラー分布。


図15.数の比。面倒になった。


図17.図16と同じだが、分類クラスー1での分布。


図19.較正用の銀河系矮星に対する図12と同じ図。

 巨星と矮星の分離に使えそうな他の基準、(1)KI 7665, 7699 A 強度。(2) TiO バンド 7100, 7600, 8500 A 強度。の有用性も調べた。M31 内の明らかな 赤色巨星と銀河系矮星を使い、夫々の量に対し、経験的な確率分布を付与した。 それらの確率関数を用いて、与えられた星が M31 巨星か、MW 矮星かの尤度を 計算した。

 この方法で M31 中心から 60 kpc より先に 40 個の赤色巨星を発見した。 その中には 165 kpc にある 3 個の赤色巨星が含まれる。




図2.視線速度の確率分布関数(PDF)。(上)微分表現。(下)累積表現。 細線=矮星、太線=巨星。視線速度は重なり領域がある。
(巨星の方は場所によりかなり動くんじゃないか? サンプルは中心に近い所らしい。)


図4.表面重力に鋭敏な NaI 8190 二重線強度と(V - I)o カラー面上での 確率密度関数。


図6.測光メタル量 と分光メタル量での確率分布。
測光メタル量 [Fe/H]phot は 12.6 Gyr 等時線間の位置で決まる。
分光メタル量 [Fe/H]spec は 銀河系球状星団巨星 CaT 強度の較正から 決めた。銀河系矮星は両者が等しい線の下に来る。


図8.TiO λλ7100, 7600, 8500 バンドに対するカラーとの関係。 あまり効きが良くない。


図10.a3 領域全ての星の確率密度比空間での分布。


図12.離れた二つの領域 m8 と m11 における巨星と矮星のパラメター空間分布。


図14.分類クラス別の視線速度と DDO51 パラメターの分布。細線= RGB PDF。 破線=矮星 PDF。


図16.図12と同じだが分類クラス+1での分布。


図18.DDO51 パラメター(上)と(V-I)o (下)の視線速度に対する分布。 矮星は DDO51 が小さいが大きい方にも伸びている。