GALEX による M31, M33 の FUV, NUV 撮像を報告する。UV プロファイルを Hα による電離ガス分布と比較した結果、 UV 放射は HIIR や拡散電離ガス よりも遠方まで広がっていることが判った。FUV 観測から決めた M 33 の ultraviolet diffuse fraction (Hoopes et al 2001 とあるがその論文には言及 がない。)を Hα diffuse fraction と比べた。ultraviolet diffuse fraction は銀河距離に対して驚くほど一定の 0.65 を保持している。 | ultraviolet diffuse fraction は中心核付近と Hα 円盤の縁で上昇する。 これは円盤の縁より遠方では UV 光がそこで発生したものではなく、円盤からの光を ダストが散乱したものであることを示唆する。 Hα diffuse fraction は一般 には 0.4 付近、中心近くで 0.6 に上がる。減光効果を補正していないので ここで述べた値は下限値と考えるべきである。 | |
![]() 図1.GALEX M 31 3° × 3° モザイク。画像は FUV と NUV 合成。 青= FUV, オレンジ=NUV. どちらでも明るい部分は白くなる。 ![]() 図2.図1と同じだが M33 像。 | ||
![]() 図3.(左)M 31, (右)M 33。(上)FUV と NUV の輝度プロファイル。 縦軸は AB mag arcsec-2。水平線=スカイレベル。M 33 のは H α プロファイルも載せた。星成分はメジアンを採ることで除いた。 (下)FUV - NUV カラー。 |
![]() 図4.diffuse fraction の変化。定義は (拡散光の積分)/(全ての光の積分)。 | |
![]() 図5.図2と同じ領域の多色図。赤=Hα+連続光。緑=連続光。青= NUV。赤と緑の違いは UV 光を使う方が最近の星形成サイトの同定に優れている ことを示す。しかし、両方のデータセットから過去数億年の星形成史を 得ることが可能となる。 ![]() 図6.M 31 の一部の合成画像。NUV の分布は Hα より広がっている ことが判る。輝線の構造は大質量星からの星間物質へのフィードバックに 関する輻射および力学的な情報を得られる。 |