チャンドラと HST の二組の画像から X 線と可視で M31 中心核の 0".1 分解能 画像を得た。中心ブラックホール M* の位置には明るい(∼ 1037 erg/s) X 線源が見つからなかった。5 万秒露出のチャンドラ HRC 画像は 2.5σ で微かな (∼ 1036 erg/s) 天体が M31* 位置に検出された。![]() 図1a.チャンドラ ACIS 34.7 ks 露出画像。中心核と二つの球状星団の位置 を示す。 ![]() 図2.チャンドラ ACIS 34.7 ks 露出の M31 中心核画像。0".125/pixel 分解能。 N1 = CXOM31J004244.3+411608/r1-10, SSS = CXOM31J004244.4+411607/r1-9 (kong et al 2002) である。超軟 X 源 SSS はこの時期には HRC 観測時より暗かった。 中心核ブラックホールの位置 P2 は半径 0".1 の白丸でマークした。ブラックホ ールは明るい X 線源と対応しない。 ![]() 図4.HST/ACS 画像上に HRC 等高線を重ねた。前と同様に矢印の先= P2, 白丸= 0".29 半径 M31* 位置。等高線は M31* と P2 を明らかに分離した 天体として表示している。これは超大質量ブラックホールの X 線による 検出と言えるだろう。可視光でより明るいピークの P1 は P2 の 0".5 北東に見える。 ![]() 図6.近傍 SMBH のボンディ半径とボンディ光度で測った X 線光度の関係。 | M31* のボンディ半径は 0".9 であり、降着流が分解可能な数少ない超大質量 ブラックホールの一つである。この大きな半径と以前に中心核領域で検出された 拡散 X 線放出ガスから、 M31* は放射的に非効率な降着流に対する最も確実な 証拠を提示している。これはそのような降着流への最も厳しい制限となる。![]() 図1b.二つの HST/WFPC2 画像を一緒にしたもの。球状星団 r2-15 は この図では見えにくい。左= F300W, 右= F336W 画像。 ![]() 図3.アーカイブにある中心核 F300W PC2 画像( Lauer et al 1998)に ACIS 等高線を重ねた。 P2 という矢印の先=中心超大質量ブラックホールを含む UV で明るい星団。白丸=電波源 M31* 00h42m44s.329 + 41°16'08".42 (J2000) (Crane et al 1993)。丸の半径=0".29 でこれは FK5 J2000 システムと Crane et al 1992 のエラーの二乗和から決まった。ACIS 等高線はブラックホール 位置に分解された点源を示さないが、等高線がこの方向に少し伸びているのは HRC 像から示唆されるブラックホール光度と合致する。 ![]() 図5.中心核の 47 ks 露出 HRC 画像。0".125 ピクセル。上のソースは N1, 中心付近の明るい天体は超軟 X 源 SSS。P2 の位置は 0".1 半径の 円で示される。 |