The POINT-AGAPE Survey I. The Variable Stars in M31

  An, Evans, Hewett, Baillon, Calchi, Carr, + 10     2004 MN 351, 1071 - 1098

 POINT-AGAPE チームは Isaac Newton Telescope の Wide Field Camera を使い、 アンドロメダを 1999 - 2001 の間モニターしてマイクロレンズ事象を探した。各 シーズンの 60 晩、一晩毎に1時間の観測が行われた。二つの 33 × 33 arcmin 2 領域が中心バルジの北と南をまたいで撮られた。この観測の副産物 として、 35,414 個の変光星が見つかった。大雑把な分類が行われた。


図1.INT/WFC 観測領域。背景は r-バンド輝度分布。バツ= M31 中心。


図3.R ≤ 18 は殆ど前景星で一様に分布している。18 ≤ R ≤ 20 は M31 超巨星 + 前景星 + 未分解の球状星団核 + 融合(画像上)星。超巨星は腕の星形成域に 集中している。図2では青い部分にあたる。20 ≤ R ≤ 21 では AGB が支配的。 TRGB を MI = -4 (Bellazini et al 2001) とし、(m - M)M31 = 24.5 とすると、R-I≥1 なので、R(TRGB)=21.5 となる。従ってこの範囲では RGB 星は現れていない。図2と比べると、ダストレーンで数が減少しているのがわかる。


図5.分解できた星の表面数密度。(左)R ≤ 20 mag. (中)20 < R ≤ 21. (右)21 < R


図7.各点は北側 CCD 4における変光星変光曲線を表わし、そこから 最近の分解星の等級とそこまでの距離の関係を示す。


図9.LMC における周期対 r(δf) 関係。 r(δf) は pseudo-magnitude と呼ばれるが、説明は本文にある。


図11.グループ2の折りたたみ変光曲線。


図13A.グループ4、周期= 100 日 - 半年、の折りたたみ変光曲線。


図13C.グループ4、周期= 400 日 - 800 日、の折りたたみ変光曲線。


図15.変光星の色等級図。緑=グループ1。青=グループ2.シアン=グループ3。 赤=グループ4で P ≤ 0.5 yr。黄色=グループ4で 0.5 yr < P ≤ 1 yr。


図17.グループ3と周期 ≤ 1 yr のグループ4の色等級図。


図19.グループ4の星の周期と擬等級毎の空間分布。明るくて短周期の星 ほど中心集中が高い。


図21.変光星の光度関数。図4と同じ表示。


図23.R < 21 の分解星(左)と変光星(右)の空間分布。中= r-バンド像。


図25.方位角による平均値の変化。長破線=最も明るい分解星。点線= 中間明るさ星。短破線=変光星。実線=r-輝度。


図27.変光星クラス4を擬等級で分けて非対称性を表示。

 周期は Lomb&s periodgram (Press et al 1992 Numerical Recipes) で定めた。 変光星の測光には superpixel method (Melchior et al 1999, Ansari et al 1999, Le Du 2000) が用いられた。
 種族 I セファイドの空間分布は渦状腕にきれいに沿っている。一方、ミラと 長周期変光星の中心集中度は明るくて短周期なものほど著しい。(?) 変光星分布は短軸に関して対称と想定していたが、違っていた。これは主に ダストレーンに付随する減光量が違うためである。変光星非対称性の大きさと 方向を周期と明るさの関数として決められた。




図2.(左)INT/WFC gri 画像。M31 北西部に強いダストレーンが見える。 (中)g - r カラー分布。(右)r - i カラー分布。


図4.補正なしの光度関数。N1 と S1, N2 と S2 は M31 中心に関して対称位置。 各領域のサイズは 15 × 22 arcmin2


図6.2種類のフラックス差の相関。標準フレームとの差、とシーイングの よいフレームとの差。


図8.周期と r(δf) の関係。左側に周期光度関係を思わせる系列が見える。


図10.グループ1の折りたたみ光度曲線。 枠内の数字はカタログの星番号。29439 は食連星らしいが、他は種族 I セファイド。 19897, 20539 は対称的な形から第1倍音モード、残りは基準振動であろう。


図12.グループ3の折りたたみ変光曲線。


図13B.グループ4、周期= 200 日 - 300 日、の折りたたみ変光曲線。


図14.グループ5=周期が良く決まらない星の変光曲線。


図16.グループ3と P ≤ 1 yr のグループ4星の周期・カラー関係。


図18.変光星のグループ毎の空間分布。数字は星数。


図20.図19の分布を主軸に沿って数密度分布に変換した。


図22.周期分布を図4と同じ表示で示す。


図24.分解星(左)と変光星(右)の空間分布。中= r-バンド像。表面密度は 180° 回転したマップ値で割った。したがって、対称性の表示である。


図26.変光星グループ1,2,3,5の非対称シグナル。