High-Resolution Observations of Ionized Gas in Central 3 Parsecs of the Galaxy : Possible Evidence for Infall


Lo, Claussen
1983 Nature 306, 647 - 651


 アブストラクト

 1 秒角分解能の電波マップは銀河中心から 1.5 pc 以内に渦状の電離ガスが存在する ことを明らかにした。銀河中心付近を通過する 3 本の電離ガス流が判別された。銀河中心に 落下してくる分子ガスがその原因であろう。これは銀河中心核による降着路を実際に観察 した最初の例である。
 VLA で 6 cm 電波の Sgr A West の観測を行った。



図1.Sgr A West の 6cm VLA マップ。中心のコンパクト電波源の位置は (17h42m29.335sec, -28°25′18.6″)1950。 絶対位置精度は ±0.1″ である。等高線は 0.8, 1.6, 2.3, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 50, 95 × 10.1 mJy/beam。


図2.Sgr A West の radiograph. 中心の非熱的電波源は除いた。



図3.Sgr A West の全体的な速度場を示す。クロスの隣にある数字は Ne II 輝線の視線速度。 実線=近接する速度の軌跡に沿って描かれた。(drawn along the loci of contiguous velocities)
(正確には何を言っているか分からない。 )
Ekers et al 1983 は南腕は電離ガス前面にあると考えた。HI 吸収線と [OI] の観測から取り囲んでいる 分子雲は回転している。回転の向きは Sgr A West の南では接近、Sgr A 前面では北方向へ動き、  北側では後退運動である。南腕と北腕は運動分子雲の電離した内側の縁である可能性もある。


図4.Sgr A* 付近の 12.8 &mu:m Ne[II] 輝線のプロファイルは複雑である。視察 で成分にわけた図を重ねた。3成分の速度構造があるらしい。それらを点線、破線、実線で示した。




図5.6 cm 電波強度マップの中心付近詳細図に重ねた Ne[II] ラインプロファイル。 詳しく見ると、中心 30″ の電離ガスには3つの速度成分があることが判る。 破線スペクトルは光速の後退速度を示し、東腕の運動に対応する。点線は大きな接近速度 で西腕に対応する。実線速度成分は北腕である。