Does the Ten Micron Dust Feature Vary in Miras? A Survey of LRS Spectra


Little-Marenin, Staley, Stencel
1993 ASPC 41, 117 - 118




 アブストラクト 

 ミラ型星の LRS 個々スキャンを調べた。  10 μm シリケイト帯コントラストは可視、12μm 変光 位相と共に変化する。


 1.イントロダクション 

 IRAS は 11か月の間観測を続けた。公表されたデータは アワー、ウィーク、 マンス確認なので、我々は異なる変光位相のデータを調べることが可能である。  個々の LRS 観測日は可能であれば AAVSO の 1983 年極大日予報を 使い、無ければ GCVS の極大日を使い、可視変光の位相に直した。





図1.(a) AU Cyg (P=435.31 d) の 上=位相 0.18, 0.18, 0.20、 下=位相 0.58, 0.58 スペクトル。
(b) π Aur の3回スキャン。


 2.結果 

 スキャンスペクトル 

 図1には、AU Cyg, P=435.31 d, の位相 0.18, 0.18, 0.20 (一番上の3スペクトル), 0.58, 0.58 (一番下の2スペクトル) の LRS スキャンを示す。明らかに位相が似た時のスペクトルは似た 見かけを示す。極小期のスペクトルは極大期に比べずっと暗い。 図1(b) に示す非変光星 π Aur が安定して同じスペクトルを 見せていることから考えると、AU Cyg の変化はリアルであろう。  多数のミラ型星からの結論 

 図2には位相ゼロに外挿した値で規格化した F12 (図2a)と コントラスト(図2b) を位相に対して示した。 ミラ型星 40 個からの結論は、
1).ミラ型星の 70 % で F12 は変光する。
2).Δm12 = 0.4 - 3 mag. で K バンドでの大きさと似る。
3).Δm12 は LRS クラスと相関し、 29 で最大。
4).可視変光に対する m12 の位相遅れは ±0.1.
5).10 μm 放射強度コントラストの位相遅れは不明。
7).Δコントラストは LRS クラスと相関。


 放射帯形成領域 

 コントラストとフラックスは相伴った変化を示す。この事実から、我々は ダスト形成領域= 10 μm 超過を生み出す領域がミラサイクルで 変動すると結論する。ただ、それが温度、ダスト密度、ダスト放射率 のどれが原因かは特定できない。



図2.(a) 規格化した 12 μm フラックスと可視変光位相の関係。 (b) 10 μm 放射帯の規格化コントラストと可視変光位相の関係。