ミラ型星の LRS 個々スキャンを調べた。 | 10 μm シリケイト帯コントラストは可視、12μm 変光 位相と共に変化する。 |
IRAS は 11か月の間観測を続けた。公表されたデータは アワー、ウィーク、 マンス確認なので、我々は異なる変光位相のデータを調べることが可能である。 | 個々の LRS 観測日は可能であれば AAVSO の 1983 年極大日予報を 使い、無ければ GCVS の極大日を使い、可視変光の位相に直した。 |
スキャンスペクトル 図1には、AU Cyg, P=435.31 d, の位相 0.18, 0.18, 0.20 (一番上の3スペクトル), 0.58, 0.58 (一番下の2スペクトル) の LRS スキャンを示す。明らかに位相が似た時のスペクトルは似た 見かけを示す。極小期のスペクトルは極大期に比べずっと暗い。 図1(b) に示す非変光星 π Aur が安定して同じスペクトルを 見せていることから考えると、AU Cyg の変化はリアルであろう。 多数のミラ型星からの結論 図2には位相ゼロに外挿した値で規格化した F12 (図2a)と コントラスト(図2b) を位相に対して示した。 ミラ型星 40 個からの結論は、 1).ミラ型星の 70 % で F12 は変光する。 2).Δm12 = 0.4 - 3 mag. で K バンドでの大きさと似る。 |
3).Δm12 は LRS クラスと相関し、 29 で最大。
4).可視変光に対する m12 の位相遅れは ±0.1. 5).10 μm 放射強度コントラストの位相遅れは不明。 7).Δコントラストは LRS クラスと相関。 放射帯形成領域 コントラストとフラックスは相伴った変化を示す。この事実から、我々は ダスト形成領域= 10 μm 超過を生み出す領域がミラサイクルで 変動すると結論する。ただ、それが温度、ダスト密度、ダスト放射率 のどれが原因かは特定できない。 |